概要
Global Positioning Systemの接頭語がGPSであり、日本語では全地球測位システムと呼ぶ。元々アメリカ合衆国の軍事システムだったが、現在では民生用に開放されている。
衛星軌道上に30のGPS衛星があり、利用者は上空の複数の衛星からの信号を受信することで現在位置を割り出すことができる。位置情報データを衛星に送信しているわけではない。また、信号には時刻データも含まれており、同様に複数データを組み合わせることで正確な時間を入手できる。
利用
始めの頃は船舶・航空機、測量機器、登山用の高級時計などに使用されていたが、カーナビゲーション・システムやスマートフォンなどの一般の電子機器にも搭載されている。近年では個人用の携帯する電子機器には基本的に搭載されていると見ていい（スマートフォン、カメラなど）。スマートフォンなどではGPS利用時の消費電力が大きい為にジャイロセンサーや加速度センサーを補助に活用することもある。
他には農業機械に搭載しコンピュータで管理することで自動で農作業を行うことも可能とされている（但しGPSのみでは精度に欠ける）。
各国の衛星測位システム
GPSはあくまでもアメリカ合衆国の軍事システムであるため、平時有事問わずにおいて使用制限が行われる可能性がある（実際あった）。そのため、米国に頼らないシステム構築や自国範囲での精度向上のために類似のシステムを構想する計画が世界中にある。ロシアのGLONASSやEUのGalileo、中国の北斗、日本の準天頂衛星システムがこれに当たる。
