概要
文字通り、宇宙へと旅行する行為を指すが、未だこの旅行を行えたものは、人類の歴史上に存在しない。
宇宙旅行。という発想自体に関しては、洋の東西を問わずに古来から存在した。
古代文明の思想では、夜空の星は未来の象徴である。と言う考えの元、少しでも未来を予知する為に天体観測を行っており、古代エジプトや古代マヤの遺跡からは、その優れた天体観測技術の痕跡が伺える。
そこから派生して、宇宙を旅行したい。と言う発想に行き着くのは、当然の帰結とも言える。
ちなみに、現代の天文学によると、135億光年先の光を観測することが出来れば、135億年前の宇宙の姿を観測できることができるとされ、人間の未来を知ろうとした占星術が、太古の宇宙を知ることが出来る天文学に発達したというのは、歴史の悪戯とも言うべきか。
ともあれ、宇宙旅行というのは、恐らく、人類が文明を築き上げたその時から存在した夢であり、これが最古と断定できる例は無いと思われる。
日本人に馴染み深いところでは、かぐや姫が有名な例だが、解釈次第では日本神話における天孫降臨も、高天原を宇宙と見立て、宇宙から飛来した人間が地球に降り立った。と考えれば、これも立派な宇宙旅行である。
しかし、人類の宇宙旅行が現実味を帯びてきたのは、ソ連の宇宙飛行士であるユーリ・ガガーリンが世界最初の宇宙飛行士として大気圏外を飛行した時からである。
それ以降、様々な人間が宇宙飛行士として大気圏外に進出し、色々な任務を遂行して地球へと帰還してきたが、其れ等の任務について宇宙に進出するためには、過酷な訓練と其れ等をこなす膨大な時間、そして何よりも国家予算が絡むれべるらの費用がかかる。という点から考えれば、「旅行」という気軽に行って帰れる観光のイメージからは程遠いとも言える。
人類が真の意味で宇宙を旅行する日はまだまだ遠いが、その言葉の持つ果てしないロマンに魅せられ、いつかこの夢を現実させようと奮闘する人々は世界中に存在して、今も尚、宇宙へと挑み続けている。