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冠を持つ神の手の編集履歴

2011-04-07 21:30:43 バージョン

冠を持つ神の手

冠を持つ神の手



同人サークル「小麦畑」が2009年6月から公開しているフリーゲーム。略称は「かもかて」。

ジャンルは異世界ファンタジー育成系ADV。主人公を鍛えつつイベントで選択肢を選ぶことで結末が変化する。

回想モードや好感度表示機能などが追加された、シェアウェアの攻略支援版(630円)も公開されている。


あるフリーゲームレビューサイトで開催された「フリゲ2009 あなたが選ぶ今年のベストフリーゲーム」で二位を獲得しており、pixiv内でもファンによる投稿作品がある。


概要


「神の手がどちらの頭に冠を下ろすか、決めようじゃないか。」



田舎者の主人公が身寄りをなくした直後に、実は王位継承者の印があることが判明。しかし既にもう一人の印持ちがいるので、どちらが王に相応しいか、一年間を王城で過ごして決定することになった、という話。

と言っても王になるのはあくまで目標の一つであり、どちらかと言うと公式サイトで言うところの「ひたすら城の中で人間関係に翻弄される話」である。


このゲームは、主人公の攻略対象への気持ちをプレイヤーが左右できる「印象度」システムを備えている。

例えば手作りのプレゼントを贈られた際、主人公が相手に好意的であれば喜んで受け取れるが、相手を憎んでいる場合、本人の目の前で贈り物を破壊することもできる。

印象度と相手の好感度次第で、主人公は11人の攻略対象たちと友情を築くも、愛し合うも、憎み合うも、彼らを殺害することさえも自由である。


更にこのシステムには「反転ボタン」というものがある。これは「大っ嫌いなアイツの意外な一面にときめいてしまった」「相手のふとした言動で百年の恋も冷めてしまった」などの心変わりを実装した機能であり、キャラ一人につき一度だけ、プレイヤーが任意で使用可能。

主人公の言動によっては、一部の攻略対象も心変わりを起こす。


また、このゲームの舞台となる国の人間は、成人の際に自らの意思で男女どちらになるかを選ぶまで「両方ついてない状態」であり、性別を持たない。

そして主人公は翌年成人を控えた未成年なので、男女どちらも恋愛対象になりうるし、男と女が主人公を巡って修羅場になることもある。


「では未成年のうちに成人済みの恋人がいて、自分の成人の時に相手と同じ性別を選んだらどうなるのか?」と思った人は、主人公はED前に自分の性別を選べるので、ぜひその目で確かめてみてほしい。


他の特徴として、主人公の能力値や印象度、相手の好感度などによる、選択肢やイベントの分岐が非常に多い。

ED数は120以上。選んだ性別や、王になったか否かなどで決まる細かい文章の変化を含めると160以上に及ぶ。



登場人物


主人公(デフォルト名は「レハト」/名前変更可) 14歳/未分化/僕・私・俺から選択


取り得もない田舎者で、史上初の二人目の王候補。

城に来る以前は、母子二人辺境の村で暮らしていた。

母が真実を隠したまま亡くなったため、額の印が何を意味するのかは知らなかった。


本作は彼(作中で未成年は「彼」と呼ばれる)の視点から語られるが、台詞や公式絵が一切ないので、二次創作では多種多様な主人公の姿が見られる。

プレイヤーの選択次第で、運命の人と思っていた相手を謀殺することも、宿敵と思っていた相手への愛の告白も可能なことなどから、ゲーム中一番のツンデレにしてヤンデレとも言われる。




ヴァイル・ニエッナ=リタント=ランテ 14歳/未分化/俺


現国王の弟の子で、額に印を持つもう一人の王候補。

主人公同様まだ性別がないが、彼自身は男を選ぶと公言している。

それ故言動がやんちゃ坊主っぽく、時に傲慢とも言える一面を覗かせる。両親はいない。


これまで王位継承者は一代に一人しか現れず、当人を含めて誰もが彼の即位を疑わなかったが、主人公の出現により王城内はひっくり返ることになる。

しかし当のヴァイルはこの事態を楽しんでいる節があり、主人公を良きライバルと見なして友好的に接してくるので、彼の友情EDは最も簡単な部類に入る。


そんな気さくな彼だが、言ってはいけない言葉がある。




タナッセ・ランテ=ヨアマキス 17歳/男/私


新ジャンル「ツンヘタレ」。ヴァイルの従兄で、女王リリアノの一人息子。

正真正銘の王子様だが、印がないので王様にはなれないという微妙な立ち位置にいる。


城に着いた主人公を真っ先に歓迎してくれる人。その後も顔を合わせる度に、積極的に話しかけてきてくれる。

顔しか母に似なかったのか、特に秀でた才能を見せず、その上ほとんど誰に対しても嫌味たらしく接するため、城内の評判は悪い。


しかしキャラ人気投票では二冠を達成。ED・イベント部門でも、彼の愛情EDと重要イベントが一位を獲得した。




リリアノ・ランテ=リタント=ヨアマキス 36歳/女/我


主人公より年上の子持ちとは思えない、抜群のプロポーションを誇る女王様。

ヴァイルの伯母で、息子のタナッセが幼い頃に夫とは離縁した。若干古風な口調で話す。

一言で言うと完璧超人。厳しくも公正な姿勢を貫き、王としての評判も高い。

異分子の主人公に、王の座を平等に競う機会を与えた一方で、彼を故郷から連れ出した張本人でもある。




ローニカ・ベル=ハラド 52歳/男/私


城から主人公を迎えに来た老侍従。そのまま彼の側付きになる。

攻略対象の中で、主人公とは最も歳が離れた38歳差である。勿論彼との愛情EDも存在する。

田舎者の主人公にも丁重に接してくれるが、年齢を重ねている分、彼の本心を窺い知るのは難しい。




サニャ・イニッテ=コノラ 16歳/女/私・サニャ


主人公のお付きになった、そばかすドジっ子召使い。

田舎の出でおかしな敬語を遣い、城の人間に笑われる時もある。

彼女の憎悪ルートは、胸が痛んでやっていられない人と、むしろ燃えてしまう人の大体二通りに分かれる。




グレオニー・サリダ=ルクエス 19歳/男/私・俺


王城を警備する衛士。花形の任務である貴人の護衛に憧れている。

ガタイのいいお兄さんだが、見た目に似合わず同僚からよくいじられている。

色々な意味で、一見わかりやすそうに見えて案外難しい人。

彼と幾度も刃を交えた末の殺害EDに定評がある。




モゼーラ・ゼネ=トカーキ 22歳/女/私


理想に燃える直情型の文官。仕事上のミスで今の部署に左遷されたらしい。

過去の恋愛も実を結ばず、未だに独身であることを気にしている模様。

彼女との交流は、友情と愛情のどちらを育むかで、受ける印象が大分変わってくる。




ティントア・シーア=ファダー 18歳/男/僕


物静かで浮世離れした雰囲気を持つ美形神官。

彼の絵を見てどちらか迷う人もいるかもしれないが、れっきとした男である。

顔と出世が有望な立場のせいで、今まで散々女性に狙われており、一方的に思いを寄せると引かれる。

とあるEDで、ゲームシステムをも捻じ曲げる必殺技を炸裂させる。




以下の攻略対象は登場条件が若干複雑なので、公式のキャラ紹介には載っていない。






ルージョン・アーネ=フィアカント 18歳/女/私・僕


薄幸のツンデレ魔女。

ある攻略対象と仲良くならないと出て来ない。

ちなみにこの国で魔術師とは、御伽話の魔物のようなもの。いるはずがないし、いたら「退治」される。

そんな訳で彼女のルートは、登場人物の中でも一際物騒なイベントが多い。




トッズ 男/俺


ヒゲと軽口と胡散臭さで出来ている、自称二十歳の商人。でもどう見てもおっさん。

商人がいそうな場所に行けば登場する。

本作のいかがわしい台詞の多くが彼の口から生み出されている。

彼とローニカのヒゲコンビは、コンビ・トリオ人気投票において一位と一票差で二位を獲得した。




ユリリエ・ヨアマキス=サナン 17歳/女/私


職業:愛の狩人にして生まれながらの貴族なお嬢様。

タナッセの父方のいとこだが、何故か彼に避けられているようだ。

彼女に獲物認定されるには、ある程度の評判と最低限の身だしなみ、そして社交界デビューが必要。

上記の「成人済みの恋人と同じ性別を選んだ場合のED」に定評がある。






この他に立ち絵ありのサブキャラクターが複数いる。

超大柄で超無口で超忠臣な護衛なんとも掴めない性格の元夫ちょい役と見せかけて実は……な医者小動物系おかっぱショタ見習い神官鬼畜外道なエリート(笑)魔術師など。

全員攻略対象外だが、四月馬鹿を馬鹿正直に信じれば、彼らにもう少し近づけるかもしれない。草うまい。



関連タグ

冠を持つ神の手 フリーゲーム ヴァイル ヤンデレ


外部リンク

小麦畑(制作元)

「冠を持つ神の手」作品ページ

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