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SCP-213-JP

えすしーぴーにいいちさんじぇーぴー

SCP-213-JPとは、SCP財団日本支部が収容しているSCPオブジェクト。
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概要編集

SCP-213-JPとは、SCP財団日本支部が収容しているSCPオブジェクト


「監獄行きのクライスラー」。

後部のトランクが謎のビル型監獄に通じている。

その施設内では人型の怪物と悪意ある人間による迫害が続けられている。

しかしこのSCPの探査実験に参加したDクラス職員が、人々を現実への解放活動を続けている。


説明編集

SCP-213-JPはその後部トランクに異常性を持つクライスラー社製のセダン、クライスラー・300C。この車自体は実在するちょっとお高めの車だが、SCP-213-JPの後部トランク以外は、通常のクライスラー・300Cのものと性能的な差異は全くない。しかし、後部トランクを開け、その中に物体を入れた後に閉めてから再度開けると、内容物は全て消失する。


後部トランクより消失したものは、恐らくは異次元に存在すると思われる施設(以降、SCP-213-JP-1と分類)へと転移することが明らかになっている。SCP-213-JP-1はある種の収容所・保管庫の様な機能を果たしているものとされているが、その目的は不明。SCP-213-JP-1には敵対的な人型SCPオブジェクト(SCP-213-JP-2)が複数存在し、施設を運用しているものとされている。


そんなSCP-213-JPは、日本国内で起きた一連の誘拐・失踪事件に深く関与した疑いがあるため、警察によりマーキングされていた。警察が令状をとり容疑者宅を捜査する際、その容疑者自身がSCP-213-JPの後部トランクに逃げ込み消失したことで、財団はSCP-213-JPの調査及び確保に踏み切ったのだ。


その能力は非常に強く、1回目の潜入としてドローンを用いて中を確認しようとしたが、財団の作戦は失敗してしまう。理由としては、SCP-213-JP-1は完全な異次元であるゆえ電波がシャットアウトされた結果、行動そのものが封じられてしまったのだ。


続いて、Dクラス職員のD-0442(自身の妹の暴行殺人に関与した6名の人物の殺害により起訴、過去4度にわたる刑務所及び拘置所からの脱獄・逃走歴あり)を用いたSCP-213-JPの転移先での有人探査作戦を実行。ついでにドローンの回収も命じられている。元の所有者が自らトランクに入り消失したことから、転移先は比較的安全であるはずだと判断し、財団はD-0442にサバイバル・パックと音声通信装置、記録用カメラを持たせ、SCP-213-JPの後部トランクに入れて閉めた。


結果、D-0442が消失した。音声通信は途絶し、その機能を失った。


万事休す、かと思われたこのSCPの収容作戦。しかし、D-0442はここから怒涛の活躍を見せていく。


文書213-JP-A: 手書きのメモ編集

20██/09/06、SCP-213-JPの後部トランク内に、差出人不明のメモが落ちているのを担当職員の1人が発見。内容は以下の通り(一部抜粋)。


〜〜アンタらにとって、重要だと思うことだけを書いておく。あのトランクの転移先は刑務所みたいな場所だった。32階立てでおそらくは十字型の建物だ。トランクを閉められ、次に蓋が開いた時、俺は棺みたいな箱の中に横たわっているのに気付いた。


(中略)


ここじゃ顔に触手のついたデカい人型の化け物が、看守みたいな役割を果たしている。奴らは賢くないが、あなどるな。挟み撃ちや待ち伏せくらいはできるし、力強く足も速い。俺の次に送られたあのエージェント、あいつが撃った弾は全部化け物に当たってはいたが、まるで効果はなかった。ここからは特に重要だ。監房にはひとつ、必ず例の箱が置いてある。つまりあの車以外にも同じ性質を持つヤツが他にもたくさんあるはずだ。そのトランクがこちらの世界への『入り口』みたいな役目を果たしている。


監房からうまいこと出た後、俺はここから何とか出られないか観察してみた。見回りの隙をついたり、時には別の監房に逃げ込んで、あたかもそこに元から居たように振る舞ったりして、脱出手段を探した。そして、俺は鍵を見つけた。化け物の1匹から奪った。この鍵はどの箱の鍵穴にも合う。もし万が一、他に誰か送るならまずは鍵を探させろ。それが唯一、ここから出る手段だ。忘れるな。


文書213-JP-B: 紙の切れ端

20██/09/14、SCP-213-JPの後部トランク内に以下の内容が書かれた紙の切れ端が落ちているのを担当主任の1人が発見。


定期的にサバイバル・パックをトランクに入れてくれそれと新品のバールがあると助かる


わかりやすくここまでの内容をまとめると、彼はクライスラーの中に入ったあと、彼は異次元空間の牢獄の中にいた。さらに、監視の怪物の目を盗んで牢獄から脱走、その道中で異次元空間の牢獄の構造をたった一人で把握し、SCPの異常性を看破できたのだ。

どうやらこの世界には同じような異常性を持つクライスラーがいくつもあり、その数分牢獄とその橋渡しのゲートとなる棺桶のような箱があると見られている。


そして彼は最終的にそのゲートとゲートをつなぐ独房を開く鍵を盗むことに成功したのだ。

冗談だろ!?


だが、まだこれでは終わらない。否、終われないD-0442。ここから彼はさらにこのSCPを奔走していく。


  • インタビューログ: 213-JP-001

エージェント・████: だいぶ落ち着いてきたようですね。では、あの場所について覚えていることをもう一度、出来る限りで構わないので話していただけますか。編集


生存者017: ええ……ホント最悪な場所だった。私はほとんど監房で過ごしてたの。ただ、監房って言ってもトイレもベッドも無かったわ。あそこの壁は砂で固めたみたいな素材だったけど、実際はもっと固い何かだった。ドアには格子が斜めに入っていて、そう、明かりはどこにもなかったのに常に明るかったわ……。


エージェント・████: あなたの他に監禁されていた人はどれ位いたか、分かりますか?


生存者017: さぁ……。でも、私の右斜め前の女の人は外国人みたいだった。言葉は通じなかったけど、お互いに励まし合ってた。でもある日、看守に連れられて行って、それから戻ってこなかったわ。


(中略)


生存者017: ある日、男が来た。外の廊下の天井裏からよ。作業着みたいなのを着てた。彼は格子を開けると、私に箱の中に入れと言ってきた。有無を言わさぬ口調だった。私はその時にはもう抵抗するのを止めていたから、大人しく従ったわ。するとその男は、ここから出たら警察に行って何があったのかを全部話せと言ってきた。警官はその話を信じないだろうけど、その後にやってくるスーツを着た人は私の話を詳しく聞きたがるだろうって。で、箱の中に横たわって蓋を閉められると、鍵が回る音を聞いたわ。次に気付いた時は、もうこっちの世界にいた。車のトランク越しに、クラクションと鳥の声が聞こえたの。で、戻ってきたんだな、って。私は大声で開けてと叫んだわ。その後は知ってるでしょ?


なんとD-0442はあろうことかSCP-213-JPから生存者の救出に成功。SCP-213-JPの攻略を開始する。


監獄の中には酷い仕打ちを受けて疲弊していた一般人が数多くいたが、妹を殺された故に復讐に燃えるほどの彼が見過ごすはずがなく、生存者の救出に動き出したのだ。その結果、脱獄の技術と正義感を胸に監獄を走り回った結果、財団は複数存在するSCP-213-JPのうち、48台を押収、そのうち45台からは異常性が消えたのだ。すなわち、この45台のクライスラーに通じるとされているゲートとされた棺桶は監獄の中で破壊されて、二度と通じない道となっている。


それだけでなく、現在までに、D-0442のお陰でSCP-213-JP-1から生還したと思われる行方不明者は日本国内だけで91人もいるという手際の良さ。現在も彼は同じような異常性を持つ棺桶を壊しながら一人で監獄を駆け回っているのだ。


関連タグ編集

SCP財団 クライスラー Dクラス職員

SCP-1983同じく勇気あるDクラス職員が活躍したSCP。

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