2008年08月29日にLoveDeliveryから発売されたBLゲーム。18歳以上対象。
2010年08月27日にはファンディスク『紅色天井艶妖綺譚 ~藍丸捕物帳~』が発売された。こちらも18禁。
物語
舞台は日本、時は江戸。
妖と人は互いに境界を保ちつつも、時に混ざり、時に相反しながら共生していた時代。
妖と人間の間に産まれた半妖・藍丸は江戸の町で何でも屋を営んでいた。
そこにある日「行方不明になった夫を捜して欲しい」という依頼が舞い込んでくる。
そこで藍丸は共に暮らしている妖・雷王と弧白と共に依頼主の元に向かう。
すると奇妙な現象が起こっていることを知る。
---まるで刀に魅入られたように、人が姿を消し、狂っていく---
江戸で起こっている妖刀事件。
事件を解き進めていくうち、藍丸は事件に隠された深潭の闇を見る…。
登場人物
藍丸 CV:上河創
「俺は半分で、両方だ。だからこそ分かることもある」 |
---|
主人公。半妖。江戸の街・浅草で人間として、何でも屋を営んで暮らしている。
三歳の頃に母親が死亡し、それ以来雷王、弧白をはじめとする妖達と暮らしている。自分が半妖で、なおかつ力がある所為か他の不幸な境遇の妖の面倒も見ている。
いつの間にか集まってきた他の妖怪に身支度の一切をさせている。妖怪達は喜々としてそれをするので実際の生活能力は低い。
妖としての能力は緋の炎を出し、攻撃出来ること。好きなものは和菓子の金鍔。
いつも煙管で煙草を吸っているが、煙管の中には極楽蝶という妖が住んでおり、いざと言う時には小太刀に変わり藍丸の武器となる。体術・剣術共に得意。
攻略キャラ
雷王 CV:犬野忠輔
「お前の母親は、お前が人として生きることを願っていた。俺はそれを守り続けて行くだけだ」 |
---|
妖。藍丸の母親に主人公の後ろ盾を頼まれてからずっと一緒にいる。それ以来藍丸の教育、また身の周りの世話などを引き受けている。
闘いは肉弾戦が中心。雷、の名の通り雷を纏って攻撃することが多い。本能で動く妖達の中にあって思慮深く、豪奢な事を好まない質実剛健を旨とする性格。
弧白 CV:ルネッサンス山田
「おや…、ただの儀式なのに、舌を入れられて興奮したか?」 |
---|
妖。いつの頃からか藍丸と共に居る妖。
雷王が人間として生きることを主人公に勧めるのに対し、弧白は妖として生きることを勧めていく。
自分ではあまり戦わず、従属に戦わせる。従属が消滅しても構わないと思っている。自分の本意はあまり見せず、藍丸の言葉に従う。従属する快楽にしたがっている妖らしい妖。
桜螺 CV:丈隆志
「…殺しはしない。ただ消すだけだ…お前の、妖の半身を」 |
---|
人間。長い髪を後ろでまとめ、大刀を二本差している浪人風の男。
表情を変えることは少なく他者とあまり関わらない性格だが、一度懐に入れた相手に対しては情が厚い。
突然藍丸に剥妖刀を突きつけ窮地に立たせるも、ぎりぎりのところで今日丞に邪魔をされ逃げられる。加えて「衆道の犯罪者」呼ばわりされたことに憤慨し、今日丞とはその後も犬猿の仲となる。持っている剥妖刀は非常に力に溢れており、その刀を使う為にある契約をしている。桜螺、という華やかな名はその為のものである。
久慈今日丞 CV:北野大地
「男を襲ってお縄になる位なら、陰間でも買えば良いものを…」 |
---|
人間。藍丸の危機を二度にわたって助けてくれた侍。
とある旗本の次男坊だが、次男の為家督相続権は持っていない。しかしいつも家族の事を大事に思っている。優しげな顔ではあるが、道場で師範代を努めるほどの剣の達人で、人望も厚い。
依頼の為、藍丸に刀を突きつけている桜螺に対して挑発的な態度を取るなどあまり気に喰わない人物に対しての態度はやや慇懃無礼で、加えて修めている剣術や考え方の違いから、後々まで桜螺とは相容れない存在となっている。雷王や弧白からは、今日丞の気配の無さに警戒されている。
七絡 CV:先割れスプーン
「殺してあげる……、殺してあげるからね……藍丸!」 |
---|
妖。藍丸を憎み、殺そうとする蜘蛛の妖。いつも無表情だが、藍丸のことになると目の色が変わる。
暫くの間ある人物を探していたが、既に此の世に居ないと分かるや藍丸を見つけ出し、殺そうとする。ある出来事が切欠で藍丸に歪んだ想いを抱くようになり……。弧白とは面識がある。
緋王 CV:上河創
「肉体の感覚があるというのは、良いものだな……」 |
---|
妖。冷酷な性格で、絶対者たる力を持つ。
その他
嘉祥 CV:一条和矢
「――逢い引きならば、お前の閨でというのが、一番の本望だが……」 |
---|
妖。非常に永い時を生きている大妖。
羽織役であり、沢山の従属を持つ。人間の世界では大店を営んでいるが、裏の顔は様々な道具から違法薬種まで取り扱う闇の商人。藍丸と同じように依頼を受ける事もあり、今まで何度か藍丸と対立している。
妖はただ存在そのものであり、善も悪も存在しないという考え方を持つ。嘉祥という名前は本当の名ではない。生まれたのが余りにも昔だったため、名前すら忘れてしまった。そんな彼にとって、歳若い藍丸は赤子同然である。
襲 CV:木戸隆也
「嘉祥様……!」 |
---|
妖。元は平安時代に作られた帯が妖化し、今に至る。嘉祥の従属として完全に服従しており、仕事では伝言役などを務めている。藍丸達とも交流があり、妖刀の依頼を持って来たのも襲である。
妖として強い力を持っているわけではないので、弧白などにはぞんざいな扱いを受けることもある。しかし自身を移動させたり、物を一瞬にして遠くに飛ばすなど「狭間」を使役するという特殊な能力をもっており、珍しい存在である。美しい帯や布が好き。人間は好きではない。
蝶寵 CV:師太郎
「桜螺……、我が愛し子よ」 |
---|
剥妖刀。桜螺の住む村を守っていた神。人間に望まれ神となったもので、憑神といわれる存在。信仰によって力を強めも弱めもし、正統なる血筋のものが蝶寵を使役することにより真価を発揮する。優しい性格で、桜螺のことを自分の弟のように慈しんでいる。
ある晩村に夜盗が襲い掛かる。最後にたった一人助けることが出来た子どもへ「桜螺」という名を与え、名を以って自らの力を使う契約をする。桜螺が力を行使する程に身は削られていくが、苦しみを表に出す事は無い。
宗也 CV:古河徹人
「手で食べないで、ちゃんと竹串をつかえよな」 |
---|
半妖。藍丸の昔からの友人で、半妖。藍丸とは違い妖としての力は弱く、人間世界で竹職人として暮らしている。藍丸が好きで通っている金鍔屋の「大黒屋」に竹串を納めているのも宗也。
穏やかな性格だが芯は強く、厳しい修行にも不平不満を零さず頑張っている。
桃箒 CV:滝沢アツヤ
「さあ皆さん、たくさん食べて下さいね!」 |
---|
妖。藍丸達の食事を一手に引き受けている妖で、桃の箒が年月を経て妖と化したもの。「桃は幸福をもたらす」と言われており、その枝で作った箒は家の玄関などに飾られる。ある日、桃箒の居た商家が大火に巻き込まれ、桃箒自身も間一髪というところで藍丸に助けられる。
蛟女 CV:ミナミウリ
「主様、お魚美味しい……?」 |
---|
妖。水に棲む妖。ある日、度々水辺に現れる蛟女におびえた人間の依頼により藍丸が出向いたところ「昔惚れた男を捜している」という。人間達に危害を加えるつもりはなかったということで、藍丸が家に引き取り今に至る。
一つ目小僧
「お仕事遅れちゃうよー」 「早くいかないとなの……」 「主様、行って来ますです!」 |
---|
CV:相原悠帆・御苑生メイ・ミナミウリ
妖。見た目は子どもの妖で、言動も幼いが、道祖神の仕事である「江戸の人間の運の帳面つけ」を手伝っている。複数居り、毎日どたばたとにぎやかである顔は見えないが、札に描いてある目がくるくると変わり、表情を表している。