森友学園
もりともがくえん
概要
1950年に「塚本幼稚園」が創立され、1971年に私立の学校法人「森友学園」が創立された。
小学校新設を目指して国有地を取得し校舎を建設していたが設置の認可が降りず、設置認可申請そのものを取り下げ、断念している。
教育方針
かつては「教育勅語の唱和」「自衛隊の式典に出席」など「愛国的」な、また「安倍晋三『個人』」を(「時の総理大臣だから敬意を払う」といったレベルを越えて)「偉人」として讃える教育を行っていた。
こうした教育方針は国有地の不正取引疑惑に先んじ、大手の報道機関に限っても2015年時点で安倍昭恵が塚本幼稚園を訪問する記事などで報じられているものである。なお、当の産経新聞はこうした教育方針を当時においては明らかに好意的に報じている。
また、こうした昭恵夫人と学園側との交流を経て、安倍晋三総理自身も「妻(安倍昭恵)から(森友学園理事長)先生の教育に対する熱意は素晴らしいと聞いている」と国会で答弁している。
また「百田尚樹」「曽野綾子」「平沼赳夫」「青山繁晴」「竹田恒泰」「渡部昇一」「中西輝政」「櫻井よしこ」ら、多数の「保守派知識人」を招いて講演会を開催している。
なお下記の「国有地不正取引疑惑」とそれに伴う理事長の交代、補助金不正取得の疑いを受けての前理事長の逮捕などの後、これらの教育方針を一部転換しているようである。
国有地不正取引疑惑
小学校の新設の為に購入した国有地の価格が、先に取得を希望した他の学校法人に提示された価格に比し「地中に大量のゴミが埋まっていたので、撤去費用分を割り引く」の名目で8億円以上値引きを受けて1億3400万円となり(ここまでが、どうやっても動かせない確定的事実の部分)「安倍晋三首相夫妻との親しい関係が国有地売却の判断に影響し、不当な値引きの便宜が図られたものではないか」という疑惑が生じた。
つまりは
「異例の値引きだから」「運営に関わっている安倍夫妻の影響力によるものではないか」「その影響はあったのかなかったのか」「影響があったとして、安倍夫妻が意図的に影響力を発揮したものかどうか」が「『安倍夫妻に対しての』疑惑」である。
会計検査院の監査結果
国土交通省と財務省は国会で「基準に基づき適切に積算した」と説明してきたが、矛盾する結果となる
この土地取引については会計検査院が検査を行ったが、値引きの根拠となったごみ推計量について「十分な根拠が確認できない」とする検査結果を2017年11月に出した。
8億円値引きの異様性
過去5年間、公共随意契約により売却を行った契約約1000件中
- 「売り払い前提の定期借地をする、つまり『将来的に買うことを前提に、一定期間を期して借りる』特例処理を行った事例」は森友学園1件のみ
- 「瑕疵担保責任を免除する特約をつけた事例」は森友学園1件のみ
- 「契約金額を非公表にした事例」は森友学園1件のみ
と「森友学園のみ」に適用された便宜が数多い事が、国会での質問に対する、財務省側の答弁で明らかにされた。
しかし…
だが、上述したのは実際には大手マスコミが森友学園の籠池泰典夫妻と安倍晋三夫妻が個人的な関係による不正な優遇があったかのように報道して、安倍首相を個人攻撃するための印象操作である。
森友問題は、大阪府豊中市の零細な幼稚園経営者と、地方の役所の間で生じた交渉の駆け引きに纏わる不明朗処理の問題に過ぎず、安倍晋三首相も昭恵夫人も事件には何も関わっておらず、それどころか本来なら国政案件ですらなく利権が背後にあるわけでもない。
この冤罪を行ったマスコミメディアで主犯とされるのが朝日新聞であり、森友学園の国有地売却問題を2017年2月9日に朝日新聞が第一報し、その記事を読んで政治案件として後追い取材をしようとしていた他社の記者に対し、朝日の現場記者は「これは政治案件ではありませんよ。幾ら突いても政治の話には絶対になりませんから」と答えていたにも関わらず、テレビが横一線でワイドショーに取り上げて、他の新聞が疑問視してもそれらを全て圧殺し、「安倍疑惑」に仕立て上げていった。
そのからくりについて、文藝評論家の小川榮太郞氏は、自身の著書『徹底検証「森友・加計事件」-朝日新聞による戦後最大級の報道犯罪-』(飛鳥新社)において、徹底した調査に基づき事細かに詳しく解説している。
しかし、あろうことか朝日新聞は「森友、加計学園問題をめぐる報道を『虚報』と決めつける書籍を出版され、名誉を傷つけられた」として、2017年12月25日に、小川氏と発行元の飛鳥新社に対し、謝罪広告の掲載と計5千万円の損害賠償を求める訴訟を東京地裁に起こした。
朝日新聞側は「本社には一切取材もないまま、根拠もなく、虚報、捏造(ねつぞう)、報道犯罪などと決めつけている。事実に反した誹謗(ひぼう)中傷による名誉毀損(きそん)の程度はあまりにひどく、言論の自由の限度を超えている」とのコメントを出したという。
これに対し、小川氏は全面的に争う姿勢を見せた上で、「言論機関が個人に対し、好意的でない文章を出したからと提訴するのは事実上の言論弾圧だ。朝日新聞の世論に対する影響力は高く、力の行使については政治権力と同じようなおもんばかりがなければならない。言論機関は言論の場で白黒つけるべきだ」と話しているという。
ちなみにこの小川氏の著書『徹底検証「森友・加計事件」』は、出版当初から大変な人気を博して瞬く間にベストセラーとなり、この出来事をきっかけに更に売り上げを伸ばし、通販サイトAmazonのベストセラーランキングで、カテゴリー「メディアと社会」において1位を獲得している。