タイ・カッブ
たいかっぶ
タイ・カッブとは、アメリカのメジャーリーグで活躍した野球選手である。球聖と呼ばれる。
アメリカジョージア州ナローズで生まれる。父は牧師であり地元の名士として有名で厳格な教育者であった。
1905年、デトロイト・タイガースと契約してメジャーリーグに昇格。1907年、打率.350で当時最年少で首位打者となる。1909年には三冠王となり史上唯一の打撃全タイトル制覇を成し遂げた。
好成績を残したカッブだったが、勝利への執念が強い故にトラブルやラフプレーの多い選手でもあった。
1912年5月15日、ニューヨーク・ヤンキース戦でカッブは観客の野次に激怒してスタンドに殴り込みをしてしまった。そのためカッブは無期限の出場停止処分を受けた。タイガースのチームメイトはこれを不服としてストライキを決行。球団は町の学生などのアマチュア選手を集めて試合を行うもフィラデルフィア・アスレチックスに24対2で大敗した。その後カッブが自らチームメイトを説得してストライキを収め、カッブは50ドルの罰金と10日間の出場停止の処分に軽減された。その後カッブに野次を飛ばす観客はいなくなり、2年連続打率4割を達成した。
1927年、フィラデルフィア・アスレチックスに移籍。同年に史上初の通算4000本安打を達成した。
しかし、打率の低下と目の病気もあり翌1928年、ついに引退を決意した。24年の現役生活で通算4191安打、通算打率.366、通算892盗塁と大リーグに燦然と輝く大記録を多く残した。
1936年、野球殿堂が設立され殿堂入り選手の投票が行われ、ベーブ・ルース、ホーナス・ワグナー、クリスティ・マシューソン、ウォルター・ジョンソンを上回る98.23%の得票率で殿堂入り選手第一号の栄誉に輝いた。