デルタS4は、イタリアの自動車メーカーであるランチアが世界ラリー選手権のグループB向けの037に代わるマシンとして開発したラリーカー。
概要
ランチアのコンパクトハッチバック「デルタ」を基に開発された。
外観以外にベース車の面影は無く、エンジンは縦置きミッドシップ、4輪駆動、シャシはパイプフレームを組んでその上に「それっぽいボディカウルが載ってる」という異形のマシンである。
車重は890kg。EK9型シビックよりも100kg以上軽い。
エンジンは、1759ccでスーパーチャージャーとターボチャージャーが搭載され、少なくとも400ps以上、1986年のアクロポリス・ラリーでは600psを発揮していたと言われる。
凄まじく速いマシンであったが、ドライバーは文字通り命懸けの操縦が強いられた。
このマシンに留まらず、グループBのモンスターマシンは凄惨な重大事故を何件も発生させたため、1987年から世界ラリー選手権のグループBカテゴリーは廃止となった。