シュークリーム
しゅーくりーむ
洋菓子の一種。シュークリームは日本語(造語)で、正しくはシュー・ア・ラ・クレームと言う。
概要
フランス語の「chou à la crème」(シュー・ア・ラ・クレーム)が語源。
「シュー」とはキャベツという意味で、そのもこもことした形がキャベツに例えられたもの。
手作りのシュークリームはこのシューを水平に切り、下部にカスタードクリームを入れてフタをすることで作られる。フタ部分をスプーンのように使い、中のクリームを掬って食べ、最後にフタ部分を食べるのが正式な作法。上品な場ではこちらをどうぞ。ただし工場製のものはシューに針を刺してクリームを注入しているため、この限りではない。遠慮なくかぶりつこう。
小型のシュークリームを飴でつないで円錐形に積み重ねたものをクロカンブッシュと言い、祝い事用の特別な菓子とされる。フランスではウェディングケーキとしてよく使われる。
一口サイズの小さいシューは「Profiterole(プロフィトロール)」(「心付け」の意味)と呼ばれる。シュークリーム同様甘いクリームを詰めて菓子とし、チョコレートソースをかけてクロカンブッシュのように積んだものを特にこう呼ぶこともある。ナポレオン1世が故国イタリアで広めたとされ、現地の菓子店などでは4個以上を積むのが原則。
プロフィトロールはラグーや野菜のピュレ、クリームチーズなどを詰め、前菜として供されることもある。
余談
- 本場フランスではア・ラ・モード(現代風、発展形)が主流となっているため、日本人が好む昔ながらのシュークリームはア・ランシエンヌ(昔風)と呼ばれて区別される。生クリームやチョコ、果物などを詰めたものはア・ラ・モードであり、エクレアやパリ・ブレストもこちらに含まれる。
- シュークリームという言葉はフランス語と英語をごっちゃにして生まれた日本語。英語圏でシュークリームを食べたいときは前述のプロフィトロール、もしくはクリームパフと言おう。シュークリームなどと言おうものなら「靴(Shoe)のクリーム」という意味にとられて靴墨を食うのかと驚愕されるので注意。
- 大阪で創業し、戦後は神戸元町から発展を見せた『洋菓子のヒロタ』は、シュークリームの知名度を押し上げたことで特に知られている。当初は他の洋菓子も販売していたが、やがてシュークリームに特化し、独自商品の『シューアイス』なども生み出した。同社は2001年の経営破綻から21LADYの子会社として本社を東京に移し再スタートを切ったが、その後もシューアイスを海外で発売するなど、日本のシュークリームのパイオニアとして存在感を示し続けている。
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