日本の皇室のはじまりは、神話の中の「天孫降臨」に遡るといわれている。
皇室のご先祖様である天照大神が、御孫の瓊瓊杵尊に「この豊葦原瑞穂の国を治めなさい」と神勅をお与えになった。
天照大神が治めておられたのは高天原で、天上の世界である。
豊葦原瑞穂の国とは、日本のことを褒めた呼び名である。「豊かな葦原に瑞々しい稲穂が実る国」という意味で、古代の日本人の「自分の国はこうあってほしい!」という願いが込められている。
高天原から見て、豊葦原瑞穂の国は下界(地上)になる。天照大神の御孫が地上をお治めになるために天上の世界から降臨されたことを、天孫降臨という。
そして、この瓊瓊杵尊の曾孫にあたられるのが初代・神武天皇である。
神武天皇から現在まで一系統で続いてきたということは、日本の天皇は天照大神をはじめ神々の系統に連なるということである。
なんと壮大でドラマチックな物語であろうか。