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コキ50000の編集履歴

2018-09-24 19:28:42 バージョン

コキ50000

こきごまん

国鉄が製作したコンテナ車。

概要

コキ50000形は日本国有鉄道が1971年から1976年にかけて合計3276両製作した貨車の1つで、この車両は「コンテナ車」に分類される。

列車の高速化・トラックの輸送単位に適合したコンテナの投入を目的として開発され、民営化でJR貨物の所属となった後も主力として活躍した。


通常の貨車であるコキ50000と車掌室付きの緩急車コキフ50000が存在したほか、コキフ10000に改造を施して走行性能を揃えた改造車、制動装置を改造して営業最高速度を引き上げた車両や、緩急車から車掌室を撤去した改造車などバリエーションはかなり多岐に渡る。

性能

営業最高速度は95km/h(高速貨B)で貨車としては高速である。制動装置には貨物の積載量に応じて制動力を制御する装置が付属したKU弁(CL方式)が使われており、高速域からの制動距離は安全な域に抑えられている。

先輩格のコキ10000と比較すると最高速度が5km/h劣るものの走行装置が簡単で、けん引する機関車や連結する貨物列車に関する制限は皆無と言ってよく、車体の大きさやコンテナの緊結装置が改良されていたため積載効率も良好と、使い勝手がよい貨車であった。

このため、時代が下ると構造が複雑で運転上の制約が多いコキ10000を使用した高速貨物列車Aは削減され、代わりにコキ50000が主力となった。

車体の塗色は赤3号(レンガ色)で、有蓋貨車に用いられていたとび色よりもやや赤みの強い色である。


一方で、緩急車コキフ50000の高速走行時の乗り心地は筆舌尽くし難いほど劣悪であったと言われており、定数削減で余剰となった10000系貨車の空気ばね台車(TR203)を流用する(51000番台)、あるいはコキフ10000そのものから制動装置を改造して性能を揃えて50000系貨車に編入させる(59000番台)など様々な対策が取られた。

民営化前後の状況

民営化直前の1985年に貨物列車への車掌乗務が廃止されたため、国鉄時代から民営化後に掛けてそれまで車掌室が付いていた車両から車掌室を撤去し、通常の貨車とほぼ同様に運用できるよう改造が行われた。しかしながら、このグループの車両はコンテナの積載効率が悪く、比較的早期に淘汰された。

高速化改造

また、貨物列車の高速化に伴って制動装置に改造を施して最高速度を100km/h(250000番台)、或いは110km/h(350000番台)まで引き上げられた車両も存在した。

250000番台

国鉄時代の1985年に登場したグループ。車体は淡緑色。

ブレーキ弁に改造を施して応答性を上げ、ブレーキを掛けてから実際に作動するまでのタイムラグを短縮させることで空走距離を短縮させて、最高速度を100km/hまで引き上げている。

ただし、100km/hで運転できるのは編成重量が1000tまでの列車で、10000系貨車と違って電磁弁などは使用していないもののけん引する機関車が限られている。

2012年全廃。

350000番台

コキ10000と同様に、応荷重装置のほかに機関車からの操作で作動する電磁弁(CLE方式)を設けたグループで110km/hでの運転が可能である。

車体は黄かん色。

しかしながら、あくまでもコキ100系が出揃うまでのピンチヒッターという立場であったため、充分な数の後継車が揃うと徐々に数を減らしてゆき、2008年に全廃された。


残りの車両も、製造から30年以上が経過し疲労の蓄積が激しかったことや貨物列車の運転速度が向上して本車では要求を満たせなくなったことから、2008年からコキ100系のコキ107形が量産開始。これに伴いコキ50000形は淘汰が進み、2018年3月のダイヤ改正でJR貨物での定期運用が終了した。


関連項目

コンテナ車 貨車 コキ100系 JR貨物 50000形

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