概要
音井信之介の妻で、音井正信の母親。音井信彦にとっては父方の祖母となるが、25年前に起こったアトランダムの爆発事故で亡くなっているため、主に信之介や正信の思出話で登場する。享年30歳。
正信いわくとにかく情熱的な人で、息子にのろける母親だったらしい。
信之介の8歳年下の幼馴染みで、信之介を「信にいちゃん」と呼び慕い、小さい頃から「信にいちゃんのお嫁さんになる」と宣言していた。
信之介の方は子供の言うことだと思って「詩織が大人になったらな」と返していたが詩織は一途に信之介を思い続け、18歳を迎えた日に信之介へ押し掛け女房する。
しかし「未成年は保護者の了解がいる」と信之介に諭され、詩織の両親も「音井くんも働き始めたばかりだから、あと2~3年待ちなさい(結婚に反対なわけではない)」と正論で諭して信之介の援護に回るが、それを理解の無い行動だと解釈してしまい、T・A本部があるシンガポールへ旅立つ信之介に「かけおちしよう」と持ちかけ、結局信之介が詩織の両親に連絡して「なにするかわからんので、娘をよろしく」と頼まれたため、最終的に両親公認となった。
小説6巻では新婚当時の話が登場し、パスポートは「信にいちゃんは立派な学者さんになるんだもん。世界中どこへでも詩織がお供するからね」とちゃっかり準備済みだったことや、実は少し聞いただけできちんと学ばずとも知らない言語を理解できる「砂の耳」という稀有な能力を持っていたことが判明し、初めての海外でもこの能力と本人の前向きな性格も合わさってサンドレスを着て思い切り日焼けをするなど順応し、信之介の生活を支えていった。
ちなみにTAの寮に英語が話せない新人がくるとしばらく詩織が通訳を担当していたとのこと。
一見すると詩織が押してるように見えるが信之介もなんだかんだベタ惚れだったようで、詩織が亡くなって生活に支障をきたすほど塞ぎこんでロボット2体の完成が流れており、隠居した現在も毎年詩織の命日と誕生日にはお墓に花を供えている。
小説版で正信が「父が以前よりもロボット研究に意欲的でないのは、母が亡くなったためではないか」と推測している。
信之介に恋人ができようものなら化けて出るかもしれないとは正信の談。
正信がひとりで突っ走る面は詩織の遺伝子によるものではないかと推測される。