殺人の追憶
さつじんのついおく
『殺人の追憶』(살인의 추억)とは、2003年に公開されたポン・ジュノ監督のサスペンス映画。
概要
1996年に初演されたキム・グァンリムの戯曲「私に会いに来て」の映画化作品で、1986年から1991年にかけて韓国の華城(ファソン)で実際に起こった連続殺人事件を基にしている。
ポン・ジュノは今作が長編監督2作目ながら、観客数510万人を動員する2003年の韓国で最大のヒット作となり、第40回大鐘賞をはじめ数々の映画賞を受賞した。
華城連続殺人事件
1986年から1991年にかけ、京畿道(キョンギド)華城(ファソン)郡周辺で起きた連続猟奇殺人事件。遺体には陵辱の跡があり、上は71歳の老婆、下は14歳の少女まで10人の女性が犠牲となった。
約167万名の警察・機動隊が動員され、大規模な捜査が行われたものの解決には至らず、2006年に最後の事件の時効(15年)が成立。未解決事件となった。
それからしばらくして2019年にDNA鑑定によって犯人が特定された。犯人の男は1994年に別件で強姦殺人を起こして逮捕され、無期懲役の服役中だった。なお、犯人も映画を観たという。