須宜
すぎの
概要
アニメ『PSYCHO-PASS』シリーズの登場人物、須郷徹平×宜野座伸元のカップリング。腐向け。
PSYCHO-PASS2にて、二係から一係へと異動になった執行官須郷と一係の古株宜野座のカップリング。
年齢はPSYCHO-PASS2開始時点で24歳×29歳。年下攻め。6歳差があるのに宜野座の方が若く見えるのもポイント。
体格は宜野座の方が3cm背が高いが須郷の方が体重があり見た目にもがっちりしている。
両者とも真面目で、須郷は常識的で年の割に落ち着いており、これまでの登場人物の中ではかなり宜野座とは相性が良さそうに見受けられる。
カップリングを抜きにしても、須郷には周囲の人間を失い続けた宜野座の良き友人となってくれることを、宜野座には2期で損な役回りであった須郷と打ち解けてくれることを願ってやまない人は多いだろう。
4話で青柳監視官を執行した須郷は5話で自ら宜野座の元へと沈痛な面持ちで出向くが、青柳の友人だった宜野座は「暫く顔は見せないでくれ」と言い放ち、須郷は無言で俯く。
6話では須郷が捨て身の作戦を提案し「自分が死ぬだけです。損害とは言えない」と発言すると宜野座が顔をしかめる。須郷がドローンに襲われるところを宜野座が素手で救う。その後「すみません、宜野座執行官」「黙って走れ」とのやり取り。
最終話(11話)で入院していた須郷が復帰、宜野座らの窮地を強襲型ドミネーターで助け、「今度は間に合ったな」「はい」と淋しげに微笑み合った。EDではオフィスで穏やかに会話している様子が見られる。
両者一係の執行官として登場。2116年(8月?)、26歳×31歳。
アニメでの絡みは特に無かったが、小説版では一係が序盤で密入国者グループを取り締まった後、密入国者の1人が持っていた紙の本に動揺した宜野座(と朱)に対する須郷のモノローグを読むことが出来る(第二章56P~57P)。
自室でトレーニングをこなす須郷の頭を、2期11話で宜野座が須郷に言った「今回は間に合ったな」という台詞がよぎる。この台詞を須郷は「妙に頭にこびりついて離れない」と評しており、須郷にとって印象深い言葉であることが窺える。
そしてその直後、須郷が宜野座のことをどう見ているのかが明らかになる。以下抜粋。
宜野座伸元、元監視官。昔は厳しい管理職だったらしいが、今はすっかり落ち着いている、優秀な執行官。しかし、異様なほどもろく見える瞬間がある。そしてそれは、常守朱監視官もそうだ。ふたりとも鋭い刑事なのに、大きな傷を隠している気配がする。その証拠に、密入国者が紙の本を持っていただけで、常守監視官も宜野座執行官も明らかに動揺していた。
ちなみにこのモノローグののち、須郷は「余計なことを考えているのかもしれない」と自嘲して筋トレに集中し直している。「余計なこと」と片付けられているものの、須郷にとって宜野座の存在が決して小さくないことが初めて知れるモノローグである。
須郷の過去が明らかになるこの作品では、須郷の他に、須郷がいた沖縄で起きた事件の調査に来た征陸と青柳が登場する。より具体的な詳細を知るには作品を視聴していただくのが1番だが、簡単に述べると、この作品によって須郷が刑事課二係に配属される前に青柳と面識があったこと、須郷が執行官になったのが征陸の影響であることが明らかになった。どういうことかというと、須郷にとって宜野座は恩人の忘れ形見であるということである。
アニメ
序盤の本編中では特に絡まなかったが……? 詳しくは〈小説版〉にて後述。
沖縄事件中、何故か事件の容疑者として疑われた須郷は、事件の調査に来ていた征陸・青柳と共に行動する。その途中、征陸が妻である宜野座冴慧、つまり宜野座の母の生家に寄ったことで、それに気付いた宜野座が怒りの連絡を寄越してくる。ここで征陸と宜野座が親子関係にあることが分かり、須郷が当惑する描写がある。
場面は変わり、基地の会議室で、須郷は一係・青柳による通信での捜査会議に参加することになる。これに宜野座が「……で、何故軍人がそこにいる?」と難色を示し、「自分は……」と言葉を濁す須郷。
2人は2期で一緒になる前に、通信越しでほんの一瞬とはいえ会話をしていたのである。
ちなみに物語序盤、回想前の本編描写(2116年10月)の時点で26歳×31歳。沖縄での事件中(2112年夏の終わり頃)は22歳×27歳。
小説版
小説版は劇場版ノベライズと同じく登場人物の心理描写が多く補完されており、Case.2の主人公である須郷もその例に漏れない。その中で須郷が宜野座に対し思考を割く描写が、序盤の本編と沖縄事件中2回存在する。
序盤
劇場版から2ヶ月後、序盤の本編中。オフィスに揃った一係の面子に、常守が監視官補佐となった花城フレデリカを紹介するシーンがある。この場面におけるポイントは、去り際に花城が須郷を一瞥する瞬間であり、それ以外に特筆すべき点は無い筈だった。以下抜粋。
(須郷視点)
(花城の紹介に霜月が怪訝な顔をしている、という描写の後)
隣席の宜野座も腕組みをしている。元一係監視官で執行官となった経歴の持ち主。須郷にとって浅からぬ縁のある同僚。日頃物静かで動じる様子を見せない宜野座が、あからさまなしぐさをするのは珍しい。
初登場の花城以外にここまで説明を含んだ描写がなされているのは「須郷の位置からは宜野座と花城と常守くらいしか表情を窺える人間がいない」としても宜野座しかおらず、更に言うと宜野座は他の執行官同様口を開いてすらいない。加えて、宜野座の様子がいつもと違う、と思えるということは、須郷がそれだけ普段から宜野座をよく見ているということの証左であると思われる。
沖縄事件中
何故か事件の容疑者として疑われた須郷は、事件の調査に来ていた征陸・青柳と共に行動する。その途中、征陸が妻である宜野座冴慧、つまり宜野座の母の生家に寄ったことで、それに気付いた宜野座が怒りの連絡を寄越してくる。ここで征陸と宜野座が親子関係にあることが分かり、須郷が当惑する描写がある。以下抜粋。
父親? 征陸が、宜野座という男の?
須郷は困惑する。何やら複雑な事情があるらしい。
以上の描写はあくまで征陸の個人情報が図らずも明らかになったことに対する須郷の心なのだが、出会う前にこのような形で須郷が宜野座の名を知ることになったというのも、なんだか不思議な話である。
詳しい経緯は明らかになっていないが、2人して、狡噛と共に外務省海外調整局行動課特別捜査官になっている。この職はSSで須郷が話を蹴った、花城曰く「準軍事的な活動を前提とした新部隊」のことだと思われる。ストーリー開始時点で30歳×36歳。
7話では、2人でとある組織に潜入捜査をしていた。そこから撤退する際に2人は襲撃を受ける。不意の銃撃から須郷が宜野座を庇うのだが、そのときの姿勢は完全に壁ドンである。
事件が終わり、2人は隣り合わせで航空機に乗っている。霜月との通信を切ったのち、須郷の顔は見えないが、顔を見合わせた宜野座は穏やかな笑みを浮かべていた。
序盤で右腕を負傷し戦線離脱する須郷に、宜野座が頼もしい笑みと共に「後は任せておけ」と声を掛けるシーンがある。