舞台は世界へ―
概要
フジテレビ系アニメ枠「ノイタミナ」で2012年に第1期、2014年に新編集版及び第2期が放送された人気作品「PSYCHO-PASS -サイコパス-」シリーズの劇場版作品。
第2期と同時期に制作が進行されていたため、第2期が制作会社も変更されて制作された関係上、大幅なスタッフの入れ替えが行われており、作風が大きく変化している。今回は以前のような心理的哲学的な作風から見栄えがしやすいアクションを中心としたものに変化している。
主に狡噛慎也のその後と、日本以外の世界がどのようになっているかといったシリーズ補完的な意味合いが強く、外伝的な要素が強い。
詳しい世界観や第1期については、『PSYCHO-PASS』、第2期については『PSYCHO-PASS2』を参照。
メディアミックス
小説版
劇場版PSYCHO-PASS
マックガーデン刊。著者は深見真。
基本的に劇場版の内容だが、尺の都合でカットされたエピソードが追加されている。
ストーリー
西暦2116年、「シビュラシステム」を輸出し、世界に広げようと計画する日本政府は、内戦状態のSEAUn(シーアン=東南アジア連合)の首都・シャンバラフロートにシステムを実験的に導入。しかし、SEAUnからテロリストが日本に密入国し、シビュラシステムの中枢に攻撃をしかけてくる。公安局刑事課一係の常守朱は密入国者達と対峙するが、やがて彼らを裏で手引きしている人物の存在が浮上する。その人物は、公安局刑事課一係の執行官だった男で、常守朱のかつての仲間だった。
登場人物
公安局刑事課及びその関連キャラクターは→PSYCHO-PASS、PSYCHO-PASS2へ
劇場版オリジナルキャラクター
制作スタッフ
総監督 | 本広克行 |
---|---|
監督 | 塩谷直義 |
ストーリー原案 | 虚淵玄 |
脚本 | 虚淵玄・深見真 |
キャラクター原案 | 天野明 |
キャラクターデザイン | 恩田尚之・浅野恭司・青木康治 |
総作画監督 | 恩田尚之 |
色彩設計 | 上野詠美子 |
美術監督 | 草森秀一 |
3D監督 | 三村厚史 |
撮影監督 | 荒井栄児 |
編集 | 村上義典 |
音楽 | 菅野祐悟 |
音響監督 | 岩浪美和 |
主題歌 | 凛として時雨 |
アニメーション制作 | ProductionI.G |
関連動画
特報
ティザー予告
予告編
レイティングについて
TVアニメやドラマ作品の劇場版の殆ど(特に子供向けやゴールデンタイムに放送の作品)は一般作、高くてPG12指定である事が多く、地上波で放送、かつ制作キー局が存在するTVアニメの劇場版作品がR15+指定を受けるのは極めて異例のケースとなる(似たケースとして新妹魔王の契約者が劇場公開された際同様の措置が取られたが、こちらはライトノベルを原作としたUHFアニメ、かつ厳密には映画では無くOVAである)。
世間では上述のスタイルが常識だったようで、レイティングが発表される前から中学生までも当作品の前売り券を購入していたらしく、その結果公式での発表後、公式Twitter等に払い戻しの問い合わせが殺到する事態となった。この反省からか、23年5月公開の『PSYCHO-PASS PROVIDENCE』はポスタービジュアルに最初からレイティング(本作品同様にR15+指定)を表記している。
また、この場合は大抵ソフト版ではレイティングが外れ、事実上全年齢対象扱いとなる(中には、当初のレイティングやTVシリーズの続編等に配慮されたと思われるケースもある)が、こちら(並びにPROVIDENCE)はソフト版もR15+指定のままリリースされている。
尚、本作以降の同シリーズの作品は、「PSYCHO-PASS Sinners of the System」はPG12、TVシリーズ第3期PSYCHO-PASS3は(劇場版も含めて)指定無しと、レイティングが下がる形になったが、上述のPROVIDENCEでR15+に戻り、かつ本作もソフト版ですらレイティング表記を外していないという状況(※先述の新妹魔王も同様。そしてPROVIDENCEも本作と同じスタイルとなった)で、明確に鑑賞・視聴できる世代が限られ、かつ上記の通り物語の終盤では無く中途の時間軸を舞台とした作品となっているため、年齢層によってはPSYCHO-PASSシリーズは完全網羅が極めて難しい作品となってしまった。