正義は、歪んだ世界を照らす。
概要
正式タイトルは
2018年3月8日に行われた「フジテレビ アニメラインナップ 発表会 2018」にて、TVシリーズ2作と劇場版第1作のその後を描くスピンオフとして劇場版公開決定が発表された。
「Case.1 罪と罰」、「Case.2 First Guardian」、「Case.3 恩讐の彼方に__」のタイトルで、3部作が2019年1月から3月にかけて連続公開されている。
レイティングはPG-12。
上映時間は約1時間、上映期間は約2週間と短く、一般的な劇場版というよりは期間限定公開の短編作といった形である。
3月8日に東京・TOHOシネマズ六本木ヒルズで行われた「PSYCHO-PASS サイコパス Sinners of the System Case.3 恩讐の彼方に__」の初日舞台挨拶で第3期の制作決定が発表された。
Case.1 罪と罰
2019年1月25日公開。
霜月美佳と宜野座伸元を主人公に劇場版前作の後日談的なストーリーが描かれる。サブタイトルの元ネタはかのフョードル・ドストエフスキーが執筆した近代文学の「罪と罰」であると思われる。
2117年冬、公安局ビルに一台の暴走車が突っ込んでくる事案が発生。
運転していたのは、青森にある特別行政区〈サンクチュアリ〉に勤務している、厚生省認可の心理カウンセラー・夜坂泉だった…。
しかし、取調べ直前、夜坂の即時送還が決定。
特別行政区〈サンクチュアリ〉には何が待つのか___。
登場人物
夜坂泉(CV:弓場沙織)
青森にある特別行政区〈サンクチュアリ〉に勤務している、厚生省認可の心理カウンセラー。
薬物の過剰摂取により、一時的に脳機能に障害を抱えている。
久々利武弥(CV:平井祥恵)
特別行政区〈サンクチュアリ〉で潜在犯の女性が出産した男児。
人見知りでおとなしい性格。現在は6歳。
辻飼羌香(CV:岡寛恵)
特別行政区〈サンクチュアリ〉統括管理者で、経済省産業技術環境局に在局している。
独自の治療法で潜在犯の色相改善に努めており、最高の更正プログラムだと自負している。
松来ロジオン(CV:小山力也)
特別行政区〈サンクチュアリ〉保全官。
施設にいる潜在犯達の素行を監理しているが、自身もまた潜在犯。
博学で自信家。瞳が黄色と青のオッドアイ。
玄沢愛子(CV:斉藤貴美子)
特別行政区〈サンクチュアリ〉心理カウンセラー。
施設が定めた潜在犯更生プログラムの遵守を謳うが、その言動にはサディスティックな一面が混じる。
能登耕二(CV:多田野曜平)
特別行政区〈サンクチュアリ〉の管理職員。
統括管理者の辻飼の命に忠実に従い、公安局の刑事達を冷徹に監視する。
衆議院優生党の国会議員であり、実力派の若手政治家。
Case.2 First Guardian
2019年2月15日公開。
須郷徹平と征陸智己を主人公に常守朱が公安局に入る前の事件を描いたTVシリーズのプロローグ的なストーリーが描かれる。朱が入局する前の時系列(つまりはTVシリーズ第1期第1話前)なので、離脱・殉職したメンバーも再登場する。征陸と宜野座の親子関係なども以前の関係になっているため、第1期から視聴しているファンには非常に懐かしいものとなっている。
余談だが、征陸役の有本氏がこの章が公開される前の2019年2月1日に死去したため、有本氏の遺作となった。
2112年夏、沖縄。
国防軍第15統合任務部隊に所属する須郷徹平は、優秀なパイロットとして軍事作戦に参加していた。
三ヶ月後、無人の武装ドローンが東京・国防省を攻撃する事件が発生。
事件調査のため、国防軍基地を訪れた刑事課一係執行官・征陸智己は、須郷と共に事件の真相に迫る。
登場人物
2112年
大友逸樹(CV:てらそままさき)
人格者で須郷も憧れ慕っている上官。階級は大佐。
直接現地に潜入する破壊工作・電子戦・諜報活動を主な任務とする、国防軍第15統合任務部隊・現地情報収集班隊長。
極秘任務「フットスタンプ」作戦でMIAとなる。
大友燐(CV:大原さやか)
逸樹の妻で、須郷とは訓練学校時代からの同期。
須郷や逸樹と同じ部隊で、ドローン部隊オペレーターを務める。
夫である逸樹がMIAとなり、体調を崩し除隊した。
2117年
須郷徹平(CV:東地宏樹)
花城フレデリカ(CV:本田貴子)
新たに厚生省公安局刑事課一係に就いた監視官補佐。
元は、省庁間人事交流により外務省から出向してきた。
Case.3 恩讐の彼方に__
2019年3月8日公開。
狡噛慎也が主人公。劇場版前作で起こった事件の後の狡噛側のアフターエピソードが描かれる。登場キャラクターは主人公の狡噛以外殆ど新規であるが、Case.2に登場する花城フレデリカが引き続き登場している。
サブタイトルの元ネタは菊池寛の「恩讐の彼方に」と思われる。
2116年に起きた東南アジア連合・SEAUnでの事件後、狡噛慎也は放浪の旅を続けていた。
南アジアの小国で、狡噛は武装ゲリラに襲われている難民を乗せたバスを救う。
その中には、テンジンと名乗るひとりの少女がいた。
仇討ちのために戦い方を学びたいと狡噛に懇願するテンジン。
復讐を望む少女と復讐を果たした男の辿る道は___。
登場人物
テンジン・ワンチュク(CV:諸星すみれ)
狡噛に命を助けられた難民の少女。幼少期に武装ゲリラに家族を殺され、その復讐を望む。
演じた諸星は劇場版前作にもヨー役で出演している。
キンレイ・ドルジ(CV:志村知幸)
テンジンの叔父。チベット・ヒマラヤ同盟王国軍の兵士。
元は事務職にいたが、軍が混乱に陥ったことで前線に出ることになった。
花城フレデリカ(CV:本田貴子)
「Case.2」に続いて登場。
シビュラシステム導入で帰国出来なくなった日本人の調査のためにチベットに訪問。その最中に狡噛と出会うことに。
ギレルモ・ガルシア(CV:磯部勉)
傭兵団「停戦監視団」の団長。
チベット・ヒマラヤ同盟王国政府が紛争を解決するために雇ったプロの紛争交渉屋。
ツェリン・グルン(CV:高木渉)
傭兵団「停戦監視団」の兵士でギレルモの部下。
ジャン=マルセル・ベルモンド(CV:鶴岡聡)
政府軍の戦力が低下したことに付け込み、過激な活動をしている武装ゲリラ。
襲撃を楽しみ、非武装の人間も手にかける残虐な性格。