「この5年間、俺はシビュラシステムの実態を掴むために血眼になってきました」
CV:増谷康紀
概要
2070年10月29歳生まれの42歳。
槙島聖護と行動を共にしている潜在犯の男性。
卓越したハッキング技術の持ち主で、その才能は槙島をして天才と言わしめるほど。
作中ではホログラムへのクラッキングから犯罪係数偽装ヘルメットの開発、さらには単独でシビュラシステムのデータの流れを解析し、シビュラシステムの根幹を担う何かがあると予想される場所を突き止めるなどしていた。
その存在は槙島が関わってきた潜在犯の中でも一線を画しており、作中で数々の潜在犯に手を貸しつつも底が見えれば容赦なく切り捨ててきた槙島にとって唯一対等な協力者と呼べる人物であったと思われる。
作中での動向
初登場はアニメ第4話。
潜在犯御堂将剛が起こした成り代わり事件の裏で暗躍。ホログラムをクラッキングするなどして公安局の足止めや御堂の逃走の補助を行った。
その後も槙島の指示の下、彼が目を付けた潜在犯の犯行のサポートを行い、15話では彼が開発した犯罪係数偽装ヘルメットが原因で起こった暴動の裏で槙島と行動を開始。シビュラシステムの全容を明らかにするため、彼が前々から怪しいと目を付けていたノナタワーへと向かった。
スピンオフ小説『無窮花(ムグンファ)』
彼を主人公に描かれたスピンオフ小説では彼の出自が明らかになっており、故国は作中の2042年に建国された架空の独裁国家「朝鮮人民共和国」。
本人は知らずに育てられたが、建国の父である独裁者の隠し子で後継者候補リストに加えられており、実父死亡後に一工作員として日本から帰国した際のクーデターに巻き込まれて去勢され、更に自身の命より大切であった異父妹を陵辱のあげく廃人にされて故国を捨てた過去が語られている。
またノナタワーでの彼の最期について、その時の彼の心情も語られており、真実に辿り着いた時点で自身が死ぬことを悟っていたこと、死ぬ間際に槙島に対し感謝を告げていたことが語られている。
余談
深見真氏のノベライズによると、「女には興味が無い」「(縢の声を聞き)可愛い子だったらいいが」と述べており、同性愛者であるかのような記述がある。
また、本編ではカットされてしまったが、OFFICIAL PROFILINGよると好きな本は、ウィリアム・ギブソンの『ニューロマンサー』『カウント・ゼロ』『モナリザ・オーバードライブ』を上げている。
これらはサイバーパンクの代表的作品。まさに槙島の言うとおり、ハッカーがサイバネティクス技術と超電脳ネットワークが地球を覆い尽くした世界が舞台の小説を好むとは、「出来すぎ」ている。
また、第3話で金原の持っていたメモリーカードには「Johnny Mnemonic」と書いているが、これは同じくウイリアム・ギブソンの短編『記憶屋ジョニー』の原題であり、チェ・グソンが作ったものであることを示唆している。