「俺には、やり残したことがある」
プロフィール
所属 | 公安局刑事課一係→無所属→外務省行動課 |
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職種 | 監視官→執行官→なし→捜査官 |
コールサイン | HOUND3 |
ID | 00475-AEDF-52510-2 |
生年月日 | 2084年8月16日 |
星座 | 獅子座 |
血液型 | B型 |
身長 | 180cm |
体重 | 66kg |
モットー | 他人に優しく、自分に厳しく |
CV | 関智一 |
人物
主人公。
初登場時28歳。動きやすいように着崩したスーツを着る、冷徹でぶっきらぼうな刑事。
鍛錬された強靭な肉体と捜査への強い執念から、周囲に畏怖されている。
かなりの喫煙家で、デスクの灰皿にはタバコの吸殻が積もっている。自分のデスクには煙草のカートンがしっかり積まれており、吸っている銘柄は『SPINEL』(かつての相棒であった佐々山光留が吸ってた銘柄と同じ)。因みに、SPINELのモデルは恐らく、同監督作の刑事ドラマの主人公・青島が愛煙していたアメリカン・スピリット。
「強くて優れた武器を扱うからこそその使い手はより強くタフでなければならない」という考えを持ち、自室には肉体トレーニング用具が多々設置されており、身体を鍛えることには熱心である。なお仕事上の理由だけでなく元々の趣味でもあるようで高等教育過程時点で趣味がキックボクシングとレスリングだと話しており、それが高じてか格闘技、シラットも使用する。高い身体能力や格闘の技術は、実際にドミネーターが使用できない状況が発生した時に大いに役立っている。
征陸からは「コウ」、縢からは「コウちゃん」、朱からは「狡噛さん」、唐之杜からは「慎也くん」、宜野座、六合塚、佐々山からは「狡噛」と呼ばれている。
身体能力、推理力、第六感、瞬間的な判断力ともにメンバーでも図抜けたポテンシャルを持ち、事件が発生すればそれらを遺憾なく発揮して迅速に対応しようとする。
ただ、それが監視官の宜野座には即断的に見えるのかぶつかることも多い。宜野座とは高等教育過程からの同級生で友人であるが、後述の3年前の事件から拗れている。
インテリかつ肉体派という高スペック、対人面でも基本的に落ち着いた良識人であるが、事件となると猟犬の顔を見せる。
また自分の監視官である新米の常守朱に対し、ときおりフォローを入れる事があるが、資質には一目を置く。
過去
狡噛は教育課程の最終考査で全国1位を記録して公安局に入局したエリート監視官で、性格も職務に忠実な真面目で熱血漢的な性格であった。なお監視官になった理由に関して18話で「誰かを守る役目を果たしたいと刑事になった」と語っているが、のちに学生時代進路を決める頃、宜野座が監視官になるという話を聞いて「じゃ俺もなろっかな」というきっかけの様子が描かれている。また、真面目なためか、冗談をよく鵜呑みにしてしまうため、よく執行官の内藤僚一や佐々山光留にからかわれていた。執行官とは道具としてではなく仲間として接しており、佐々山からは「いいやつ」と評されていた。
だが、3年前に広域指定事件『標本事件』の捜査中、部下の佐々山が殺されたことを切っ掛けに犯罪係数を上昇させてしまい、セラピーよりも捜査続行を優先し、執行官へ降格する。
命令を無視し藤間の所へ向かう佐々山を止めることが出来なかったこと、佐々山が命を懸けて守った桐野瞳子を無事保護する事が出来ず、事件を迷宮入りさせてしまったことに対する後悔と自分への激しい怒りを抱いた。そして、佐々山の遺品を整理している途中で、標本事件の重大な関係者であり要因者とされる槙島聖護の写真を発見する。この時から槙島に対して異常な程の執念と憎しみを抱き、宜野座に妄想だと言われても追い続け漸く槙島聖護という存在を如実と確信する情報を手に入れた。
彼が喫煙者となったのはこの事件の後からである。事実上迷宮入りとなった事件の被害者となって殉職した佐々山を忘れず、正体が掴めない真犯人を追いかけて無念を晴らすという決意の表れであると思われる。
監視官時代は丁寧に着ていたスーツを動きやすいように気崩し、トレーニングに力を注ぎ始めたのもこの事件がきっかけ。
彼の家族については本編では一切描かれていなかったが、『PSYCHO-PASS OFFICIAL PROFILING』によると、母子家庭であり、緊急連絡先に咬噛とも代(続柄:母)と記載がある。
また、所持資格は普通自動車第一種免許のほかに、大型二輪自動車第一種免許、古語検定第一級、速読検定第一級、高等教育課程社会科学教員免許、大型特殊自動車第一種免許など多彩である。
槙島聖護との宿命
王陵璃華子事件を経て狡噛と槙島は互いに互いを認知し獲物とする。
9話で常守朱の友人である船原ゆきを保護するが、11話で槙島聖護の知人である泉宮寺豊久を執行した所で槙島に背後から殴られ意識を失い、ゆきも拉致されて殺害されてしまう。
12話以降公安の目を欺くため標的を大衆として槙島が仕掛けたサイマティック妨害ヘルメットを被った潜在犯達をくぐり抜け、16話で厚生省本部ノナタワーを狙った槙島と初めて対峙する。壮絶な格闘戦の末に敗北してしまうが、朱が隙を突いて槙島の頭をヘルメットで殴打し、狡噛は「殺せ」と言うも朱は槙島を逮捕する。17話にて、脱走した槙島から「シビュラシステムの正体を知った。あれは君達が命をかけるほど価値があるものではない」というメッセージを送られる。
「刑事」を捨てた戦い
18話にて、槙島の身柄を優先する壬生の命令により槙島捜索から外されてしまう。その後宜野座の図らいで二係の協力を得て捜査に入ろうとするが失敗、宜野座の持つドミネーターが局長の手により異常変化し射殺寸前のところを朱の機転によって命を救われる。志恩の手を借りサイマティック妨害ヘルメットを使い、征陸が用意した拳銃を受け取り、朱に「法律で人は守れない。なら法の外に出るしかない」と朱の正義と執行と秩序の維持の両者をとる生き方を尊重しつつ別の道を行く旨の手紙を残し公安局から抜け出す。この時征陸に「許せないのは悪か?槙島自身か」と問われるが、「どちらでもなくここで諦めても、いずれ槙島を逃した自分を許せなくなる」と答えている。雑賀教授の元で槙島がハイパーオーツを狙ったバイオテロを狙っていると確信。
21話にてやっと相対した槙島に、「貴様は孤独に耐え切れなかっただけだ」と吐き捨てるが、「孤独でない人間などどこにいる?」「誰も君の怒りを理解しなかった。そんな君が、僕の孤独を笑うのか」と、間違いなく彼が孤独であったものの「孤独」そのものが彼の犯罪の理由ではないと反論される。
22話で槙島との戦いの果てに、自分の足で逃げる槙島を追い詰める。リボルバーの銃口を突きつけられた槙島は、彼との戦いに対する思いから「なぁ、どうなんだ狡噛? 君はこのあと、僕の代わりを見つけられるのか?」と問うが、「……いいや、もう二度と御免だね」と答えた。満足した槙島を背後から狙い、射殺する。
槙島を射殺した後は逃亡犯となる。また、潜伏していた船室には槙島と同様本が置いてあった。
この時読んでいた本は、マルセス・プルーストの「失われた時を求めて」の第一巻「スワン家の方へ」
PSYCHO-PASS2
オープニング映像には彼らしき人物が意味深に登場していたが、全11話中、彼は本編には登場しておらず、キャラクター紹介にも記されてはいない。
唯一、常守朱の思考内での登場のみとなった。
劇場版PSYCHO-PASS
ネタバレが含んだ記述があるので、閲覧の際は御注意下さい。 |
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廃棄区画の情報屋から密入国のテロリストグループ発見の報を受け出動した一係。捕縛したテロリストをメモリースクープに掛けたところ、その脳内記憶に3年前に失踪した彼の姿があった。
その所在を調べたところ、内戦状態のSEAUn(シーアン=東南アジア連合)の首都・シャンバラフロートであることを掴んだ朱はSEAUnに飛ぶことを決意する。
元々は、槙島を射殺した後に静かな場所を求めて世界を放浪したのだが、シビュラシステムによって法治国家として立て直された日本以外にそんな場所は何処にもなく、また圧政に苦しむ現地住民を見捨てられずに軍事についての顧問をすることとなった。
「どうする監視官?俺を止めるか、見逃すか、どっちかだ!」
Sinners_of_the_System
「Case.3 恩讐の彼方に__」に主人公として登場。
SEAUnを離れた後、傭兵としてアジアの紛争地帯を渡り歩く生活をしている。
チベット・ヒマラヤ同盟王国で武装ゲリラに襲撃された難民を救出した事をきっかけに、家族の敵討ちを望む少女テンジンと出会う。復讐のために狡噛から戦闘技術を学びたがるテンジンに、護身術を教えるという建前で格闘術の基礎を教える中、自身の槙島への復讐を振り返る。
終盤にはテンジンと別れ、自身を訪ねてきた花城フレデリカの誘いを承諾。
シビュラシステムを憎む反面、自らがそのシビュラの元で生きる人々への力になることを願い、日本への帰国を決意した。
余談だが、サブタイトルの元ネタであろう菊池寛作の小説『恩讐の彼方に』は、殺人を犯し逃亡した武士が自らの罪を悔いて出家し、旅の中で人生をかけて人助けを行うことで罪滅ぼしをしようとする物語である。
PROVIDENCE
帰国後、フレデリカの下で外務省海外調整局行動課の特別捜査官となり、事件現場にて朱たちかつての同僚と再会する。
PSYCHO-PASS3
厚生省から移籍した宜野座伸元や須郷徹平と共に、国際犯罪、特にピースブレイカー関連の事件を追っている。
作中屈指の格闘術も更に進化しており、執行官時代のシラットを主体としたスタイルから傭兵時代を経て、より多彩な技を駆使している。その強さは、荒事に慣れている廿六木天馬と入江一途の二人の執行官を同時に相手に無傷で圧倒し、入江がスタンバトンを取り出してからようやく構えをとったほど。(その後も無傷で二人を無力化した)
火薬武器の携帯が許可されており、左脇には征陸智己の形見となったリボルバーを装備している。
外務省行動課の権限により、特別捜査官へのドミネーター等による犯罪係数の測定には特殊な許可が必要であり、それにより本来なら潜在犯として隔離されるべきであるが、通常の人間と同等の自由が与えられている。(劇中で慎導灼がドミネーターを向けた時、許可を得ていなかったため犯罪係数の測定すら不可能だった)
霜月美佳課長とは何かがあったらしく、待ち受けていても素通りをするなどそっけない。
関連イラスト
1期
劇場版
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