迷い猫オーバーラン!は、集英社スーパーダッシュ文庫から発刊されているライトノベル。
ライトノベル版公式サイトには、1コマ漫画も掲載されている。
2010年2月号の「ジャンプスクエア」にて漫画版も開始された。
2010年4月より、アニメが開始される。
あらすじ
都築巧は血の繋がらない姉と2人暮らし。
姉弟は潰れかけの洋菓子店(パティスリー)「ストレイキャッツ」を経営しており、姉の都築乙女が店長を、都築巧がオーナーを勤めている。
しかし、乙女には周囲の人間が頭を抱える程に、人助けが趣味であった。
そんな乙女がある日、謎の美少女・霧谷希を拾って来るところから物語は始まる。
サブタイトル・表紙
1巻 | 拾ってなんていってないんだからね!! | 芹沢文乃 |
2巻 | 拾わせてあげてもいいわよ!? | 梅ノ森千世 |
3巻 | ……拾う? | 霧谷希 |
4巻 | みんな私が拾います♪ | 都築乙女 |
5巻 | 本気で拾うと仰いますの? | 竹馬園夏帆 |
6巻 | 拾った後はどうするの? | 鳴子叶絵 |
7巻 | 拾ったらいいじゃないですか! | 十和野心 |
登場人物
主人公・ヒロイン
本作の主人公。洋菓子店ストレイキャッツのオーナー。
奥手、鈍感、優柔不断と三拍子。そのくせ、決めるところは決めるし、心優しい性格を持っている。
言ってしまえば、典型的なラブコメ主人公タイプ
なんだかんだで、2人の男友達である大吾郎と家康とは熱い友情、硬い絆、言葉を必要としない信頼で結ばれている。
好意を抱いてくれている少女達に見合う男になるために、日々邁進中。
本作のヒロインの1人
不用意に手を差し出すとひっかく。不機嫌だと噛み付く。たまにすごく甘えて寄ってくる猫。
巧と同じ孤児院で育ち、今は孤児院を経営していた芹沢シスターとともに教会に住んでいる。また、両親は事故で他界している。
素直になれない狼少女。小説1巻で、巧に自分の気持ちを告白している。
実は口癖の「2回死ね」は、巧の発案だったりする。
幼い頃から、巧に助けられているために感謝と、恋心を抱くようになった。
本作のヒロインの1人
容姿は小学校中学年の美幼女。巧とクラスメート。
甘えたいけど、甘え方を知らず、近づいたはいいがどうすればよいか分からず少し変わった行動をとる猫。
私立梅ノ森学園の理事長の孫であり、スーパーセレブなお嬢様。
高飛車と言うよりもワガママな性格。
乙女の無茶を、梅ノ森家の力でなんとかしてもらっている部分があるため、その点においては巧は千世に頭が上がらない。
そのためか、巧を下僕扱いしている。
両親は滅多に家に帰ってこれず身近にいる血縁者は祖父のみ。そのため、おじいちゃん子であり、家族の温もりに飢えていた。
幼い頃からアニメが好きで、そこそこ年季の入ったオタク少女。
梅ノ森の娘としてではなく、1人の女の子として扱ってくれ、本当の家族の様に受け入れてくれた巧に対して恋心を抱いている。
本作のヒロインの1人。洋菓子店ストレイキャッツのパティシエール。(高校生のため資格等は持っていないが)
静かであまり自己主張しないようにみえて、ポジション取りが上手く、甘え上手な猫。怒ると噛む。
希が撫でると、威嚇していた猫でも大人しくふにゃりとなるため、ゴールドフィンガーと呼ばれている。
過去の経験から、人の居場所を奪うこと、人が泣くことを嫌う。
ありとあらゆるものが得意であるが、それが迷い猫になった要因でもあった。
はじめは、自分の居場所を作ってくれた人、としての感謝の気持ちだったが、一緒にすごす時間を経て恋心へと昇華した。
7巻より登場。本作のヒロインの1人に踊り出た恋の新入生。
いわゆる腐女子で、家康の作った超難問のオタク知識を問う問題を突破するほどの隠れオタク。
中学時代にはそれをネタにいじめを受け、不登校、人間不信に陥っていた。
高校も、中学の時を自分を知らない場所に入学するために、私立梅ノ森学園に入学した。
信じていた人間に裏切られひどい事をされた捨て猫
でも、信頼できる人には、後ろをトコトコついていく。そんな猫のように、手を差し伸べられても、信じたいと思っても、どうしても逃げてしまっていた。
優しい言葉をかけてくれて、自分がひどい事を言ったのにも拘らず優しく包み込むように接してくれた巧の事を好きになった。
取り巻く人たち
巧の姉で、巧のことが(弟として)大好きで、溺愛している。洋菓子店ストレイキャッツの店長。
洋菓子店の店長であるが、パティシエールとしては一人前とはいえない。(希が作ったほうが美味しい)
地球規模の自然災害や戦争であっても、困ってる人がいれば助けに行ってしまう。
その上、本当に何とかしてしまうパワフルな人。
人助けが絡むと、それに必要な技能を何でも会得してしまう。
ケーキの腕前だけは宜しくないのは、巧が原因だったりする。
巧の中学時代からの悪友。自称迷い猫同好会副会長。
本人は、芹沢の次に、巧とは古い付き合いと言っているが
義理の姉である乙女よりも文乃のほうが長い付き合いのため3番目。
三次元には興味なし、女などJPGかPNGで十分――と宣言して憚らないオタクの中のオタク。
だが、都築乙女だけは三次元でありながらも認めており、「乙女師匠」と呼んで心酔し、萌え対象にまで昇華させている。
ギャグ担当に思われがちだが、意外と影の立役者として動いている。
正義感が強く、武道の腕もそれなりにある。古きよき時代の日本男子然とした少年。
頭は悪くはないが、成績は悪い。
義理堅い性格ではあるが、それ故に融通が利かない部分もある。
5巻では、そんな性格ゆえに藤野珠緒からの、チョコレートを「受け取ることは出来ない」と断ってしまった。
その代わりに藤野珠緒にプロポーズするという大胆な行動に及んでいる。
千世の幼なじみで、純正セレブのお嬢様。
一見、清楚でおしとやかな印象をうけるが、実際は陰謀を張り巡らすトラブルメーカー。
千世を慕っているが、千世からは苦手意識を持っている。
6巻において、ドイツへ留学した。
留学する直前に、家康とのやり取りで家康に興味を持った描写がされている。
巧と同じクラスの学級委員長。豪快かつ天然で、面倒見がよく、出会った瞬間から誰とでもフレンドリーになれるいわゆる、姉御肌。
文乃とって親友でよき理解者。
ナチュラルハイテンションな正確だが、空気を読める。
シリアスであるべきときは、シリアスに物事を考えて行動をできる。
巧たちの先輩。4巻までちょくちょくと登場していたが、5巻でスポットを浴びた。
鳴子叶絵とは歳の離れた友人関係でもあり、互いに相談事を交わす間柄。
聞き上手で思慮深く、それでいて気さく。
物事を鋭く見抜く眼力を兼ね備えており、あくまでもさりげなく、当人たちにアドバイスすることもある。
5巻にて幸谷大吾郎にプロポーズされ受けている。
6巻や7巻において、アホなまでのラブラブっぷりを発揮しており「恋は盲目」や「恋は乙女を変える」を立証したともいえる。
7巻より登場。巧たちの後輩に当たる新1年生。心とはクラスメート。
実家は歯科医。イケメンであるにも関わらず、家康の作った超難問のオタク知識を問う問題を突破するほどの知識を持っている。
迷い猫同好会の面々が、心ばかり構うのでちょっとした不用意な言動をしてしまうが、結果、それが雨降って地固まる結果に繋がった。