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FantasticMaidensの編集履歴

2020-05-31 05:24:01 バージョン

FantasticMaidens

ふぁんたすてぃっくめいでんず

『Fantastic Maidens』とはサークルRealista Libroが発行する東方projectの二次創作小説である。形而上のクロノスタシスを歴史の一部として位置づけた、仮想の現代【魔術世紀】を舞台にしたSFバトル活劇。2018年に第一巻の頒布と同時にシリーズ化が宣言された。

概要

『Fantastic Maidens』とは東方projectを題材にしたオリジナル小説である。『形而上のクロノスタシス』シリーズの一環だったため記事は統一していたが、世界観の膨張とともに独立した。略称として『FM』と呼称される。こちらも原則として、作品は主宰の赤城氏によって執筆されるが、必ずしも氏が著作するわけではない。本シリーズにおいては、Another Filmsを上条氏が手掛けている。イラストは瞳元氏に一本化されている。

√βエンドから派生するIFの世界をモチーフにした作品群である。史実や現代史の混在が多分に含まれていることなどから、本作品群の指すSFを「スペキュレイティブ・フィクション」であると赤城氏は訴えている。


経緯

物語を始めたきっかけ……

形而上のクロノスタシス記事に明記されている通り。『Patchouli;maga,flores』でパチュリーを哀れんだ末に生まれた世界。他にも活躍の薄かったフランや、一度きりでありながら熱烈な人気を誇っていた魔理沙と蓮子の救済策。前述のキャラを活躍させようとした場合に導き出されたのが、科学世紀とは真逆の【魔術世紀】という世界観だった。周囲に主演が秘封であると相談するもののなかなか受け入れてもらえず、当初はジリ貧のスタートを切っていた。


リメイクからの再燃……

本作品群を理解してもらうためには『形而上のクロノスタシス』を再頒布するしかなかった。既刊が過去であると主張していたところで、その既刊を知らない層が増えていたためである。二巻頒布時まで低迷傾向だったが、三巻頒布の間に『形而上のクロノスタシス-Maga,Otra vez-』が発行されるとじわじわと人気が出始める。一般的な東方解釈とは異なるものとして受容されていくこととなった。


普遍的な解釈との決別

周囲の批判の通り巻数を重ねていくたびに、一般的な東方の世界観とは大きく乖離していくようになっていく。2019年末に発行された作品は、一部外部サイトでは『オリジナル作品』と表示されるほど。一見様に厳しい内容になっている。人気の維持を当初は画策していたものの、受容できる者達だけならば被害者は少ないという持論に到達する。


個性豊かなキャラクターデザイン

本作が始点となり、イラスト担当の瞳元氏がキャラデザを手掛けている。特に二巻のフランのデザインは秀逸そのもので、この表紙だけでジリ貧を凌いだと言っても過言ではない。そのためギリギリまで調整して、なるべく本編とイラストがリンクするように執筆されている。


シリーズ作品について


『Fantastic Maidens』シリーズ

大魔女が吸血鬼伝説で勝利した未来、魔術世紀が舞台となる。朝鮮共和国による開発が続く人工幻想的乙女F型の脅威に晒される合衆国傘下の島国日本で、世界の秘密を暴くべく秘封倶楽部の二人や岡崎教授、幻想的乙女と呼ばれる者達が奔走する物語。


『Fantastic Maidens.1-疾走、首都環状線快速-』/2018.05

形而上の技術が普及した世界、魔術世紀。日本の首都東京の国際技術大学に在籍する宇佐見蓮子は魔術能力の冴えない二年の女学生。露西亜帝国からの留学生ジュリアによって持ち込まれた八卦炉を介して、存在が怪しまれていた永久欠番の幻想的乙女。メイデンズ・コード【東方の魔術師】霧雨魔理沙を召喚してしまう。彼女の出現を博麗宮内で説明していると魔理沙の様子が急変。象徴の巫女は魔理沙との共闘は出来ないとして、蓮子に博麗の呪符を託す。首都環状線快速で起きたテロの首謀者藤原輝夜との学内魔術闘技の末、魔理沙と世界の不条理との関連付けに成功。見事、輝夜を打ち破り親友メリーとともにゼミ入りを果たす。その際に二人は新たなるクラブとして『秘封倶楽部』を設立し、顧問に岡崎が就任することとなった。

  • 歴史ファンタジージャンルが定着しつつあり、「勉強の助けになった」「世界史選んだ」など微笑ましいコメントをもらってる最中のジャンル替え。東方でありながら、方向性を一気に反転させた新シリーズ。構想は『Patchouli;maga,flores』直後からあり、当初は主要メンバー以外は幻想キャラとして登場させない予定だった。締め切り3時間前に霊夢との繋がりを思い付いたことで以降の疑似レイマリが構築されていくこととなる。精神状態が良好だったため、勧善懲悪系のストーリーとして仕上がっている。当時、関西に住まいを移していたため、例大祭傘下は東京まで新幹線での遠征となった。

『Fantastic Maidens.2-始動、双翼の悪魔-』/2018.12

三代目象徴の巫女のお墨付きを経て二体の幻想的乙女、魔理沙・ジュリアと活動をともにすることになった秘封倶楽部は、遺跡崩落の真相究明のため欧州へと渡る。だがそこは、古の皇帝コンスタンティヌスが治める不可思議な国家だった。魔理沙との一対一の接触で蓮子は見に覚えのない記憶に悩まされるようになる。イタリア大統領との謁見を間近に控えた探求者達を出迎えたのは、魔理沙の知り合い夢月幻月。二人は旧幻想郷の異変を平定させるため、魅魔の八卦炉を魔理沙から奪おうとしていた。現実から離れようとした魔理沙は、カーヴォ山の森でアンという少女に出会った。その晩、魔理沙は蓮子の眠るホテルに手紙を置いて出ていってしまう。

  • 精神状態は最悪ながら辛くも書き上げた作品。一巻完成後のモチベーションが良かったことから、クロノスタシスのリメイクと二巻の構想を同時進行。自分が転職していた多忙に後から気づき、心身ともに爆発。クロノスタシスのリメイクは丸一年延期となり、二巻は強引な仕上がりとなった。ローマ編の集約ができなかったため、お粗末な出来上がりだと自己否定し、以降三ヶ月ほど仕事以外は飲食もしない生活に突入していった。とはいえ、三巻を復路と位置づけた場合は大変良く出来ており、ジュリアが何故岡崎に固執するのか、や、吸血鬼伝説の片鱗などが上手く挿入されていた。

『Fantastic Maidens.3-防衛、不思議の森-』/2019.08

蓮子は魔理沙を追いかけ円形闘技場へ走る。魔理沙は夢月幻月との魔術闘技に一人で挑もうとしていたのだ。絶体絶命と思われたそのとき、覚醒状態の蓮子が参戦。この一戦で八卦炉奪還を諦めた夢月幻月は、大統領らとともに探求者との交渉の席へ並ぶ。クイリナーレ宮殿で大魔女の起源、生体兵器と人工幻想的乙女について話し合っていた矢先、完成した人工幻想的乙女、メイデンズ・コード【双翼の悪魔フランドール】がイタリアに弾着。ヴェスビオを噴火させ、ティレニア海に巨人を出現させる。幻想的乙女は幻想的乙女でないと倒せない。皆の期待を背負って対峙した魔理沙だったが、身を挺して自らを助けてくれたアンがアリスだったことに気づき発狂。サモナーシンドロームを引き起こした状態で、フランに深手を負わせる。しかし、イタリアの民を大勢失い、フランは討伐できず、召喚主を侵した魔理沙を歓迎する者はいなかった。高速飛行船の医務室に眠る蓮子に、魔理沙は涙ながらに謝罪した。

  • Maga,Otra vezを経て頒布された作品だったことから、二巻と前述の伏線が怒涛の勢いで回収されていった。ここでついにオマージュ元の巨人を惜しみなく登場させる。狂乱のフランなど赤城の好きが詰まった一冊となった。

『Fantastic Maidens.4-仄聞、吾妻の龍神宮-』/2020.??

日本へと戻ってきた探求者とイタリアの避難民を快く迎え入れる者達はいなかった。探求者の銀行口座は凍結され、経済的な死を強要されていた。一方でコンスタンティヌスらは阿藤内閣と避難民の受け入れ先を協議。空尉里香の根回しや輝夜の乱入を経て、吾妻へと避難民を移住させることで合意。探求者達もこれに追従することに。しかし、吾妻は先の大戦以降非魔術師の部落として有名な土地でもあった。

  • 現在執筆中

『Fantastic Maidens.AF-配合禁忌のリビドー-』/2018.12

それは魔術世紀のもう一つの物語。蓮子が輝夜を打ち破るまでの期間を、古明地ことりの目線から描く。彼女はトラウマを抱えていた。人工湖に泊まった子供の頃、毛むくじゃらの化物に辱められたのだ。その真意を大魔女の不条理に抗う形であばこうとする。化物の正体は幻想郷世界に至るはずだった古明地こいしでこいしとさとりの共同体として生を有していたことりは、もう一人の自分に出会ったことでアナフィラキシーを引き起こしてしまう。

  • 二巻と同時に頒布された。上条氏からの提案によって実現した作品。執筆は上条が手掛け、赤城がプロットを提供する珍しい形での制作となった。彼の意思を尊重する中で当初の構想などをいくつか崩し、永夜抄以降のキャラが魔術世紀に存在する設定となった。また、八意冷泉を登場させるにあたりある人物の存在がスライドすることとなってしまう。成功か失敗か甲乙付けがたい作品ではあるが、少なくとも後述の作品はそれを裏付けるものとなっただろう。

『Realistic Maidens-探索、繁華街の怪綺-』/2019.12

時は人工幻想的乙女の開発が取り沙汰される二年前の2017年の神無月。国技大で頭角を現していた藤原輝夜は岡崎の依頼を受け、歌舞伎町で起きている連続事件をあばこうと探索を始める。両親の不和を自分の疾病のせいであると胸にしまい込む輝夜は、露西亜から来訪したジュリアや小学校教諭との邂逅」で、自らが有する価値観を徐々に変えていく。事件の真犯人が佐藤優子であると突き止めた彼女は、彼女を諭し将来婚姻することを誓う。一方で、自らと心を同じにすると思っていたジュリアには人の心がないと悟り、小芝居を打って彼女の座を奪う形で露西亜に迎え入れられる。

  • 三巻での回想から着想を経て、短いスパンながら頒布が実現した。『とある魔術の禁書目録』でいう『とある科学の超電磁砲』みたいな感じでいきたいという雑談の中からタイトルは決定。登場人物は世界の構造に違和感を持たない。その世界の中に生きることを前提にしているということをスタンスに創られた。永夜抄にまつわる残りのキャラが登場。オリジナル作品でありながら、ほんのり東方のテイストを残す一作となった。また、その際に編集の上条、イラストの瞳元氏に自由な表現をお願いしたところ前例のない外観ともなっている。スランプ気味だったシナリオ構成が綺麗に整っている上に、三人称敬体という初の試みも行っている。少しでも読んでもらえるように、本編からジュリアと岡崎が参入。プロット段階ではゲストの位置付けであったが、本編やAFの伏線を回収する重要な役割を果たしている。

関連作品

『Fantastic Maidens.1-疾走、首都環状線快速-』

『Fantastic Maidens.2-始動、双翼の悪魔-』

『Fantastic Maidens.3-防衛、不思議の森-』

『Fantastic Maidens.AF-配合禁忌のリビドー-』

『Realistic Maidens-探索、繁華街の怪綺-』


関連タグ

東方Project  東方Project(二次創作)  形而上のクロノスタシス

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