概要
第一期
1909年に、イタリア出身の自動車技術者エットーレ・ブガッティが興した自動車ブランド。
戦前に数々のレースで輝かしい成績を収めて名を上げた。
馬蹄形グリルとスカイブルーが特徴で、ブガッティを象徴するアイコンであった。
しかし、第二次世界大戦の勃発により軍需産業への転換を迫られ、戦後ほどなくしてエットーレが死去。
ブガッティも消滅した。
第二期
1987年、イタリア人のロマーノ・アルティオーリがブガッティの商標を復活させ、「ブガッティ・アウトモビリ」を起業。
1989年、ブガッティ創業110周年に合わせ、EB110を発売した。
このEB110は3.5リッターV12フォーターボのエンジンで560馬力を発生するスーパーカーで、先述のブガッティのアイコンである馬蹄形グリルとスカイブルーのイメージカラーを受け継いでいた。
ただし開発はスムーズには進んでおらず、デザイナーのマルチェロ・ガンディーニ(カウンタックなどで有名)とはデザインの方向性を巡って決別。
他者による大幅な修正を経て完成に漕ぎつけた経緯がある。
レースにも参加したが、EB110は総合的なパフォーマンスでライバルに劣っており、第一期と異なり結果は残せず終わっている。
アルティオーリのワンマン経営が失敗し、1995年に倒産。
所属していた技術者の一部はパガーニの創立に参加した。
第三期
1998年、フォルクスワーゲンが商標を取得し、フランスに「ブガッティ・オトモビル」を設立。
2005年にヴェイロンを発売した。
このヴェイロンは8リッターW16フォーターボで1001馬力を発生するモンスターマシンで、当時は世界最速のスーパーカーであった。
生産数は世界限定450台で、2015年まで生産された。
2016年には後継となるシロンを発売。
エンジンは1500馬力にまで向上し、流麗なデザインは排熱をも計算して設計されている。
販売台数は500台限定としている。
第三期では純粋な高級車ブランドとして方向付けされており、レースへの参加はしていない。