南米の先住民族アラウカア族の伝承に登場する。
その姿は巨大な耳を持った人間の生首と言うかなりシュールなもの。或いは赤い肉垂を持った七面鳥のような巨大な鳥の姿になるとも言われる。
「コン、コン」または「チィエ、チィエ」と鳴きながら、巨大な耳を翼の代わりにして空を飛んで移動する。
鳴き声が聞こえた時に地面にソロモンの円(一種の魔法陣)を描く、チョッキを脱いで決まった作法で地面に置く、等の方法でチョンチョンを捕える事も可能。但し、別のチョンチョンが捕えられた仲間を助けに集まって来る事があるので、基本的に一般人がチョンチョンに立ち向かう行為は非常に危険である。
一種の疫病神的存在で、奇怪な叫びを上げながら独り暮らしの老人や病人の枕もとに現れ、血を吸うと言われている。その為、チョンチョンの出現は死の前兆とも考えられ、恐れられた。
頭と胴を分離する術を会得した邪悪な魔術師のなれの果てと言う伝承もあり、隣人の首が夜中に分離してチョンチョンになった、或いはチョンチョンらしき鳥を殺し、首を切り落として吊るして置いたら死体が消えうせ、数日後(チョンチョンの本体である)首の無い身元不明の死者が出た、などの伝承がある。