概要
- 例年通り、枠順抽選は12月19日に公開で実施。
- ブローザホーン騎乗の菅原明良騎手と、シュトルーヴェ騎乗の鮫島克駿騎手は有馬記念初参戦。
- 古豪ハヤヤッコは白毛馬として本レース初参戦となる。ハヤヤッコ騎乗の吉田豊騎手は04年ハイアーゲーム以来20年ぶりの有馬記念参戦。
- 今回は全馬重賞馬。うちGⅠ馬9頭。
- スタニングローズは本レースが最終戦。
- 今回は3歳と6歳、2世代のダービー馬が登場。
- ファン投票1位のドウデュースは古馬三冠を始めとした大記録達成が懸かっていたが、枠順確定の翌日になって跛行が発覚し出走取消、鞍上予定だった武豊騎手も風邪で病欠となった。有馬記念ファン投票1位の馬が出走取消になるのは71年アカネテンリュウ以来53年ぶりのことであった。
ファン投票結果
順位 | 馬 |
---|---|
1 | ドウデュース |
2 | ダノンデサイル |
3 | ベラジオオペラ |
4 | テーオーロイヤル |
5 | ブローザホーン |
ファン投票による優先出走権はドウデュース(1)、ダノンデサイル(2)、ベラジオオペラ(3)、ブローザホーン(5)、アーバンシック(7)、ディープボンド(8)、スタニングローズ(9)、ジャスティンパレス(10)、レガレイラ(13)、スターズオンアース(19)。
出馬表
番 | 馬 | 性齢 | 騎手 | 調教師 | 馬体重 |
---|---|---|---|---|---|
1 | ダノンデサイル | 牡3 | 横山典弘(美浦) | 安田翔伍(栗東) | 520(-2) |
3 | アーバンシック | 牡3 | C.ルメール(栗東) | 武井亮(美浦) | 516(+6) |
4 | ブローザホーン | 牡5 | 菅原明良(美浦) | 吉岡辰弥(栗東) | 432(+2) |
5 | ベラジオオペラ | 牡4 | 横山和生(美浦) | 上村洋行(栗東) | 512(-2) |
6 | ローシャムパーク | 牡5 | T.マーカンド(GB) | 田中博康(美浦) | 506(前計不) |
7 | スターズオンアース | 牝5 | 川田将雅(栗東) | 高柳瑞樹(美浦) | 498(-2) |
8 | レガレイラ | 牝3 | 戸崎圭太(美浦) | 木村哲也(美浦) | 468(-4) |
9 | ディープボンド | 牡7 | 幸英明(栗東) | 大久保龍志(栗東) | 502(-14) |
10 | プログノーシス | 牡6 | 三浦皇成(美浦) | 中内田充正(栗東) | 474(前計不) |
11 | ジャスティンパレス | 牡5 | 坂井瑠星(栗東) | 杉山晴紀(栗東) | 468(±0) |
12 | シュトルーヴェ | セ5 | 鮫島克駿(栗東) | 堀宣行(美浦) | 478(±0) |
13 | スタニングローズ | 牝5 | R.ムーア(IRE) | 高野友和(栗東) | 496(-2) |
14 | ダノンベルーガ | 牡5 | 松山弘平(栗東) | 堀宣行(美浦) | 496(+4) |
15 | ハヤヤッコ | 牡8 | 吉田豊(美浦) | 国枝栄(美浦) | 492(+12) |
16 | シャフリヤール | 牡6 | C.デムーロ(FR) | 藤原英昭(栗東) | 458(前計不) |
※太字はGI馬。
※2番ドウデュースは右前肢跛行のため枠順確定後に出走取り消し。
事前情勢
人気 | 馬 | オッズ |
---|---|---|
1 | アーバンシック | 2.8 |
2 | ダノンデサイル | 4.0 |
3 | ベラジオオペラ | 7.7 |
4 | ジャスティンパレス | 10.9 |
5 | レガレイラ | 10.9 |
- シャフリヤールは大外枠だったが陣営からは逃げ宣言が行われた。それ以外にも明確な逃げ馬が不在という事もありハナは誰が取るのか、そしてペースも今年の秋天・JCに続きスローペースになるのか、などが予想において注目された。
レース結果
着順 | 馬 | タイム/着差 |
---|---|---|
1 | レガレイラ | 2:31:8 |
2 | シャフリヤール | ハナ |
3 | ダノンデサイル | 1½ |
4 | ベラジオオペラ | ½ |
5 | ジャスティンパレス | ¾ |
最内枠から逃げ粘った2番人気ダノンデサイルを外から5番人気のレガレイラと10番人気シャフリヤールの2頭が並走で捕まえ、全く並んでの入線はクビの上げ下げで内のレガレイラに軍配。1番人気アーバンシックはスタートでの出遅れとスローペースが響き6着まで。
- 戸崎騎手は14年ジェンティルドンナ以来10年ぶり2勝目、木村調教師は22年イクイノックス以来2年ぶり2勝目。
- 父スワーヴリチャード産駒は古馬G1初勝利。牝馬の優勝は20年クロノジェネシス以来4年ぶり、また3歳牝馬の優勝は1960年スターロッチ以来64年ぶり2頭目となった。偶然だが、この間隔は日本ダービーの牝馬制覇の前回前々回と同じ。『64年ぶりの夢叶う』結末となった。
- 4番人気以下かつ単勝オッズ二桁台の馬が勝つのは15年ゴールドアクター以来9年ぶり。
- ホープフルステークス勝ち馬の有馬記念制覇は初。出走時点での重賞勝ち鞍が2歳GⅠのみの馬の優勝は98年グラスワンダー以来26年ぶり。
- クラシック競走に出走していて連対経験のない3歳馬の有馬記念制覇は18年ブラストワンピース以来6年ぶり。
- サンデーレーシング所有馬のワンツーという結果。有馬記念では09年(ドリームジャーニー-ブエナビスタ)以来15年ぶり。同一オーナー所有馬のワンツーは有馬記念では19年(リスグラシュー-サートゥルナーリア。キャロットファーム)以来5年ぶり4度目。
その後…
- レース後、その日のうちにディープボンドが引退を表明、誘導馬に転向することになった。また、スタニングローズも予定通り引退・繁殖入りを表明。更にはレースから3日後、スターズオンアース・シャフリヤールも引退・繁殖入りを表明した。
- 一方でレガレイラは激走の代償か右前脚第1指骨剥離骨折を発症。その後、手術は無事終了し、術後の様子を観察したうえで年明けに放牧に出される見込となった。
実況担当者
- 日本放送協会(NHK):清水敬亮(協会本部メディア総局アナウンス室)
- 解説:鈴木康弘(日本調教師会 名誉会長)
※NHKの清水局員・ラジニケの小塚アナは有馬記念初実況。CXの青嶋アナは今年限りで競馬実況を引退するため、この有馬が中央GⅠラストの実況となる。