第67回有馬記念
てんさいしょうねんなかやまでもつよし
秋シーズンは何かと人馬ともG1初制覇が目立っていた2022年。有馬記念は、
・意地を見せろ、昨年の1・2着馬エフフォーリアとディープボンド
・昨年に続いての出走、春秋グランプリ連覇狙うタイトルホルダー
・未だ底を見せず、父子制覇狙う3歳世代最強馬イクイノックス
・今後の飛躍期待、菊花賞2・3着ボルドグフーシュとジャスティンパレス
など、G1馬7頭、重賞馬15頭の豪華メンバーによるフルゲート16頭となった。
騎手ではイギリスから短期騎手免許で参戦中のトム・マーカンド(ジャスティンパレス騎乗)が日本のグランプリ初騎乗、外国勢は他にジェラルディーナのC.デムーロ(2年連続)と2名が参戦。
調教師転身のため23年2月いっぱいでムチを置く福永祐一は今回唯一重賞勝ちのない3歳馬ボルドグフーシュで参戦。ディープボンドは主戦の和田竜二がウインマイティーとのお手馬被りのため、川田将雅とのコンビ継続となった。
枠順抽選はBSフジとYouTube Liveによる公開で行われた。
アカイイトが出遅れ。大方の予想通りタイトルホルダーがハナを切るも、最終直線で力尽き後方勢が進出。道中は中団から進め最終コーナーで馬なりのまま位置を押し上げた1番人気イクイノックスが突き抜けて、上がり最速の末脚で追い込んだ6番人気ボルドグフーシュを2馬身半ちぎって完勝。底を見せぬまま競馬界のエースの座に就いた。3歳馬のワンツーとなり3番人気ジェラルディーナが3着。2番人気タイトルホルダーは失速して9着大敗、前年覇者エフフォーリアは5着だった。
イクイノックスはこの勝利により5年前に勝利した父キタサンブラックとの親子制覇を達成。鞍上のルメール騎手は16年サトノダイヤモンド以来5年ぶりの有馬3勝目、管理する木村哲也調教師は初の有馬勝利となった。
着順 | 馬 | 着差 | 人気 |
---|---|---|---|
1 | イクイノックス | 1 | |
2 | ボルドグフーシュ | 2+1/2 | 6 |
3 | ジェラルディーナ | 3 | |
4 | イズジョーノキセキ | ||
5 | エフフォーリア | ||
6 | ウインマイティー |
- 3歳馬のワンツーとなったのは94年のナリタブライアン・ヒシアマゾン以来28年ぶりのことだった。
- 2年連続で、天皇賞秋の勝ち馬が勢いそのままに有馬記念も制する形となった(もしジャパンカップを制していたら史上3頭目の秋古馬三冠に輝く偉業であった)。
- 今回の優勝で、ルメール騎手は三度目の「クリスマス開催の有馬記念制覇」を成し遂げたことになった(一度目はハーツクライで制した2005年、二度目はサトノダイヤモンドで制した2016年。なお優勝できなかった2011年のクリスマス有馬記念もエイシンフラッシュで2着には入っており、連対率100%記録を更新した)。
- 4・5着はいずれもエピファネイア産駒であり、巷で囁かれる「エピファネイア産駒は早熟・早枯れ疑惑」に反証を唱えるような兆しを見せた。
- 放送局によっては、有馬記念最多制覇記録保持者にして当時故障療養中だった池添謙一騎手が解説に加わっているものもあった。
- イクイノックスは前走と合わせて、一つ上のクラシック三冠の勝ち馬3頭を全て撃破。
- 2着ボルドグフーシュの鞍上である福永祐一騎手は調教師試験に合格し、翌年2月限りで調教師に転向することになっていたため、本レースが有馬記念制覇及び八大競走完全制覇のラストチャンスであったが、皮肉にも2000年の高松宮記念と同様、自身が主戦騎手を務めたキングヘイロー(の血を引く競走馬)に勝利を阻まれることになった。
関連記事
親記事
兄弟記事
コメント
pixivに投稿されたイラスト
すべて見るpixivに投稿された小説
すべて見る- 【ウマ娘SS】イクイノックス 〜世界最強への道筋〜
第21R 有マ記念 ~Awakening of genius〜
【あらすじ】 クリスマス決戦で行われる、有マ記念。イクイノックスは勝利という形で最高のクリスマスプレゼントを贈れるのか?7,087文字pixiv小説作品