概要
原題はDeepStar Six。1989年制作のアメリカ映画。カロルコ・ピクチャーズ制作。ショーン・S・カニンガム監督。
『リバイアサン』と同時期に制作された、深海を舞台にしたSFモンスター映画である。
両社の異なる点は、この映画の場合、人災によって状況が悪化することが圧倒的に多い点である。シュナイダーの人為ミスの数々は多くの感想やレビューで指摘されている。
ストーリー
深度1万メートルの海底に造られたアメリカ海軍の秘密基地「ディープスター・シックス(DeepStar Six)」に隣接してミサイル基地の建設に従事する11人の作業員が、偶然発見した海底洞窟から現れた正体不明の怪物に襲われる。
登場人物
ジョイス・コリンズ
演:ナンシー・エヴァーハード/吹替:藤田淑子
ヒロイン。ケヴィンの恋人。シートラックに勤務していたが、海底洞窟から出てきた怪物に襲われるが、ケヴィンに助けられて基地に帰還。ケヴィンと最後まで生き残った。
ケヴィン・マクブライド
演:グレッグ・エヴィガン/吹替:安原義人
主人公。ノリスの犠牲もあって、恋人のジョイスと一緒に最後まで生還する。だがシュナイダーの一連の行動があまりにも強烈で影が薄かったと思われる。
シュナイダー
演:ミゲル・フェラー/吹替:富山敬
コンピュータの指示に従ってミサイル基地を爆破するが(外敵の侵略による対処方法は爆破と出たために何も考えずそのまま実行してしまった)、その衝撃で基地が壊滅的なダメージを受けて破損してしまい、後に続く惨劇を引き起こしてしまう。やることなすこと裏目に出る典型的なダメ男だが、本人は悪気がない。この映画で起こる危機のほとんどは怪物ではなく、シュナイダーの人為的なミスが原因であり、最後は自責の念から発狂し、一人で脱出装置に乗って逃亡を図るが、減圧してなかったため、破裂して死亡。
ジム・リチャードソン
演:マット・マッコイ/吹替:堀内賢雄
潜水艇DSRV・2の操縦士。パッケージイラストの下半身が千切れた潜水士はジムであり、中盤、基地に侵入してきた怪物にそのイラストのとおり下から食いちぎられて死亡。
バーバラ・スカーペリ
演:ニア・ピープルズ/吹替:佐々木優子
生物学者。海底洞窟の調査の必要性を訴えるが却下される。基地に侵入してきた怪物に殺される。
ダイアン・ノリス
演:シンディ・ピケット/吹替:此島愛子
女医。この映画の女上司を連想する雰囲気の女性だが、こちらは仲間を助けるために尽力して、怪物もろとも感電死をしようとするなど、とてもいい人。
レイドロー
演:トーリン・ブラック/吹替:小林清志
ケヴィンと一緒にシートラックからバーシアガと助けに行ったが、シートラックから出る際にハッチに挟まれて身動きがとれなくなって、ケヴィンたちを脱出させて死亡(描写はないがシートラックが崖に落ち、内部は浸水していたため溺死したと思われる)。
ヴァン・ゲルダー
演:マリウス・ウェイヤーズ/吹替:坂口芳貞
建設予定地に大きな洞窟を発見されたことで、作業が遅れて海軍からプロジェクトを打ち切られることを恐れて、洞窟を爆雷で塞いで建設を急ぐよう指示。このことが結果的に怪物を洞窟から解き放つきっかけになった。誤ってスナイダーが持つ空気注入銛で突かれてしまい、心臓が爆発して死亡。
バーシアガ
演:エリヤ・バスキン/吹替:吉水慶
建設現場に設置されたシートラック(潜水基地)にいた博士。怪物の襲撃でシートラックが損傷を受けた際に重傷を負い、救助が来る前に死亡。
ホッジス
演:トム・ブレイ/吹替:鈴置洋孝
シーキャット(小型潜水艇)で海底洞窟に落としたカメラを回収中に、怪物に襲われて命を落とす。
オズボーン
演:ロン・キャロル/吹替:村越伊知郎
ホッジスと一緒に海底洞窟にカメラを回収中に、怪物に襲われて命を落とす。