渡り鳥シリーズ
わたりどりしりーず
小林旭主演の日活の映画シリーズ。日活無国籍映画の代表格。
概要
日活による和製西部劇の一つ。1959年から1962年まで制作された。
日本が舞台だが主人公が普通に拳銃持っていたり、警察の力が及ばないギャングによる無法地域が舞台になることから、赤木圭一郎主演の『拳銃無頼帖』シリーズと並んで「無国籍映画」、またはマカロニウェスタンにちなんで「鍋焼きウエスタン」と呼ばれていた。
大まかなあらすじは大体同じで、小林旭演じる元・刑事の「渡り鳥」(流し)の滝伸次が見知らぬ土地に流れ着き、そこに在住する女性(浅丘ルリ子)と知り合い、その街で暗躍する悪党に戦いを挑む。悪党側は宍戸錠演じる殺し屋(第8作目「渡り鳥北へ帰る」は郷鍈治)を送り込むがやり方の汚さに愛想をつかして離反したのち共闘。戦いが終わると滝は浅丘を袖にしてまた別の街へと旅立つという筋書きである。ただし、最終作「渡り鳥故郷へ帰る」に関してはこのパターンからはやや外れており、日活サイドはこの作品をシリーズの番外編と位置付けている。
監督の斎藤武市をはじめ、スタッフも最終作「渡り鳥故郷へ帰る」以外はみな同じメンバーである。
シリーズ
- ギターを持った渡り鳥
- 口笛の流れる港町
- 渡り鳥いつまた帰る
- 赤い夕日の渡り鳥
- 大草原の渡り鳥
- 波濤を越える渡り鳥
- 大海原を行く渡り鳥
- 渡り鳥北へ帰る
- 渡り鳥故郷へ帰る(本作のみ、牛原陽一監督作)
関連タグ
快傑ズバット:本作のオマージュ作品。ただしメインライター長坂秀佳は本シリーズを見たことがなく、「大体こんな感じかな」というイメージで書いたという。だがその割には大体あっている。
勇者特急マイトガイン:同じくオマージュ。主人公の父の名前などに影響がみられる。
ワイルドアームズシリーズ:同上。主人公が「渡り鳥」と呼ばれている。
ペギー葉山:この人の代表曲「南国土佐を後にして」の映画化が、実はこのシリーズが作られるきっかけだったりする。