概要
本名「フィリップ・オジョモ」。開発当初の名称は「BANSHEE(バンシー=死を告げる妖精)」。
本ゲームのロゴのような縦線が入っている、まるで人面樹のような顔をした巨漢の男性。持っている武器は「アザロフの頭蓋骨」。これは「人の頭蓋骨と脊髄を改造したもの」というとんでもない代物。詳細は後述。
根城にしているステージ「オートヘイヴン・レッカーズ」は、過去の自分の職場だった自動車解体工場。青暗い空気の張り詰める荒地に、潰した車の残骸が点在している。
背景
かつては人間で、犯罪が日常茶飯事と言うロアナプラみたいな町で「オートヘイヴン・レッカーズ」の自動車解体工として働いていた。地獄のような環境でも犯罪に巻き込まれないよう立ち回るだけの才覚はあり、日々淡々と仕事をこなしていた。
ある夜、いつも通りに仕事をしていたところで自動車のトランクから滴る血を発見。そこにはまだ息のある男が押し込められており、自動車をプレスする事で死体処理の片棒を担がされていた事を知ってしまう。咄嗟に逃がそうとした男をその場で殺したのは、ほかならぬ上司のアザロフだった。騙されていたとは言え自分が多数の人間を殺した事を知ったフィリップは発狂、アザロフを惨殺して姿を消した。
その後彼の姿を見た者はおらず、殺されたアザロフの頭部も発見されることはなかった。しかし今でも「オートヘイヴン・レッカーズ」からは、人もいないのにプレス機が動く音がすると噂されている。
性能
「悲哀の鐘」を鳴らす事で透明化し、奇襲をもってサバイバーに襲いかかる。透明化中は心音が消失するため接近を悟られにくいが、よく見ると僅かに空間が歪んでいたり、草の音や呼吸音で気づかれる可能性がある。
かつては不遇な性能から最弱扱いされていたが、アップデートを経てそれなりに戦えるよう強化された。
またパレットを当てられた時の「ブモー!」という悲鳴、僅かに小首を傾げた立ちポーズ、やせ細った体でたしたし歩き回る姿などから、一部からは「レイスくんかわいい」と愛されキャラになっている。
パーク
捕食者(Predator)
足跡(走った際に出現する赤線)の残存時間が増え、散らばりにくくなる。
効果を実感できるほど足跡がわかりやすくならないため、どうにも微妙。
血の追跡者(Bloodhound)
血痕の残存時間が増え、しかも蛍光色のように光るようになる。
足跡と違い血痕は負傷状態から回復しない限り消すことができないため、負傷状態のサバイバーをかなり追いやすくなる。これを持ったキラーから逃げ切ることはほぼ不可能である。
闇より生まれし者(Shadowborn)
視野が広がる。地味すぎる効果ゆえにほとんどのキラーには必要ないが、一瞬の判断力が必要とされるナースにはこのパークがマッチする。
アドオン
鐘に刻み込む紋章のようなアイコン、そして意味ありげな印の名称を持ったアドオンである。効果は基本的に透明化の発動・解除の際に発生するタイムラグの減少、鐘の音の静音化といったレイス最大の隙をカバーするアドオンがそろい踏み。
上手く組み合わせることで、鐘の音がなっても余裕ぶっている生存者を間髪入れずに殴り飛ばす凶悪レイスが誕生する。
メメント・モリ(殺害演出)は相手の足を掴んで引きずり寄せた後、手に持っている武器でボコスカ叩いて殺すというもの。
一見非力なレイスくんがえい!えい!えい!と必死に叩いているように見えるので、殺人シーンにもかかわらずかわいいともっぱらの評判。
長所
透明化中はまるで「気付かれない」ことが最大の強み。更に透明中は速度上昇もあるため、一度見つけてしまえばこちらの物。最高の距離感を保って透明化解除する事で油断したサバイバーを奇襲できる。
更にアドオンやパークによって索敵力を高めることができるため、単純なチェイス能力は徒歩キラーの中ではかなり高い。
欠点
便利な透明化ではあるが、発動と解除のたびに鐘を鳴らす必要がある。この鐘の音が大きく、透明化を解除しないと攻撃できないため、せっかく奇襲しようとしてもサバイバーに逃げる隙を与えてしまう。
透明化しても耳のいいプレイヤーには声で気付かれるし、透明化中に動くと空間が歪むためよく見るとバレバレ、と、どうにも欠陥の多いステルス能力である。透明化による接近・奇襲性能は目を見張るものがあってもそこから仕留めるまでが難しい。
その後あまりの不遇さゆえか何度も強化され、
・鐘の音が近くにしか聞こえなくなる
・透明化中でもバレットや発電機の破壊、ロッカーチェックが可能になる
・鐘を鳴らす動作中の移動速度の上昇(通常時の移動よりは勿論遅いがマシになった)
・透明化解除直後に移動速度が上昇する
・透明化解除のキャンセルが可能
・透明化中にある程度離れていると完全に見えなくなる
などの能力を手に入れた結果、(徒歩キラーの中では、という前提条件は付くが)かなりの強豪に成長した。
現在では、苦手な初心者の入門用キラーによし、奇襲性能を活かせる上級者によし、と誰にとっても扱いやすいキラーになっている。