概要
識(しき)とは、『月が導く異世界道中』の登場人物である。
ある森鬼に取り憑き陰謀を巡らせていたリッチ。その姿は骨だけと化しているが確かな知性を持つアンデッドモンスター。
真に破られた後に契約を交わし、男性のヒューマンの姿を得た。
しかし、リッチと言っても結局はヒューマンに毛が生えたような物…他の従者2人に比べ格が低く、それはもう低く、契約の際にかなり手間と工夫を掛けて成している。その実力差もあって他従者2人に比べて立場は下。
肉体を得た今もアンデットの頃の特性を維持しており、現在は仕事と研究を繰り返し続け睡眠をほぼ取らない生活を送る。
ヒューマンだった頃は生命に関わる魔法を研究しており、その研究の末に自らをリッチと化した特殊なリッチ。リッチだった頃は倫理を無くした研究者であり、魔物や特異な能力を発現した血族などを調べていた。全ては歴史に残る、世界の壁を越えるヒューマンの上位種を目指すため。
しかし、真に負けた際に無敵の龍として長くを生きる巴から彼が集めた資料の真実と、単体で世界を越えることはないとの事実を突き付けられ、今までの全てが無価値で無意義になった彼はアイデンティティが崩壊。意気消沈した彼を哀れんだ真、に気づいた巴主導で彼を勧誘、契約を決めた。
ここで問題となったのが圧倒的実力差。そのままだと契約の際に0:10の契約になってしまいリッチが真に吸収されて終わるという。最終的に真が弱体化の界を使い自らを格下げ、そしてリッチの彼に真の魔力を溜め込ませた宝石付きの指輪を13個嵌め、色々と契約の術の方にも工夫してなんとか2:8の契約まで持っていった。
今は真に仕える従者の1人。術の研鑽と研究を進めつつ、真専属の付き人をやっている。リッチとして魔族からヒューマンの世間に紛れ込んでいたこともあるためヒューマン世間事情にも精通している上、他2人より勝手しないので真から重宝されている。…重宝されてしまうせいで他2人の嫉妬を買うこともある。がんば。
術は満遍なく使えるが回復・生命系が得意。肉片から肉体を再生するくらいは出来る他、リッチの頃に使っていた他者の記憶の捏造なども出来る。また、契約の際に取り込んだ13の指輪の一つ一つから魔力を引き出すことでそれぞれ専用の術を発動出来るようになった。識はこれを十三階梯(リースリッツァ)と呼び、契約の際に与えられた身に余る力として日々研究している。