ピクシブ百科事典は2024年5月28日付でプライバシーポリシーを改定しました。改訂履歴

イバリューダーの編集履歴

2021-09-26 14:43:59 バージョン

イバリューダー

いばりゅーだー

イバリューダーとは、1991年に発売されたOVA「DETONATORオーガン」に登場した異星人であり、同作における敵役である。

概要

イバリューダーとは、1991年に発売されたOVA「DETONATORオーガン」に登場した敵の集団である。


月の1/4ほどの大きさを持つ、巨大戦闘惑星「ゾーマ」を拠点とする機械生命体の一群。


機械の身体「ソリッドアーマー」に、有機生体中枢神経を内蔵させた機械生命体であり、基本は人型。

その生物種としての構成は、蟻や蜂のように、頂点に立つ存在が命令を下し、末端の個体が頂点からの命令を受ける存在として成立している。

雌雄は存在するが、繁殖には関係ない。新たな固体の誕生は、ゾーマ内で行われる。

ソリッドアーマーは、ブラックホールの重力にも耐える頑丈さを持ち、超光速での恒星間の航行能力や、単騎で一つの惑星を壊滅可能な火力を有し、内蔵されたセンサーの探知能力も優れている。


その行動原理は、「戦い」であり、生物種として戦いに特化した戦闘種族である。戦いを通じて進化していく事が、彼らにとっての存在意義。

ゾーマとともに、宇宙を移動。進む先々に知的生命体とその文明を感知すると、戦いを挑み滅ぼし、そのテクノロジーを吸収し、己の進化に用いる、

総統ミークを頂点とし、総司令官ゾアがミークの命令を部下に下し、宇宙を進んでいく。そして目標とした文明を滅ぼしては、そのテクノロジーを奪い、戦闘生命体として進化し続けていく。

彼らにとっては、「破壊」「殺戮」が宇宙における存在意義の全てであり、それ以外の思想や概念……例えば、創造や慈愛などは、彼らにとっては「存在しない戯言」であり、興味を示すだけでも「狂気」としかとらえられない。

ノベライズでは、低確率でそのような考えに至る個体も出現はするが、故障品として処分されるため、同意する者の出現や、意識や思想の改革といった事は行われなかった。


イバリューダーの構成員

ミーク

(CV:笠原弘子)

イバリューダーの総統。予知能力を有し、彼女の予知によりイバリューダーは行動する。その正体の詳細は下記参照。

ゾア

(CV:内海賢二)

イバリューダー総司令官。イバリューダーにおける戦術面の最高司令官にして、最強の戦士。

普段はマントを着用して、ゾーマ内でイバリューダーの指揮を執っている。

ミークからの予言を部下のイバリューダーへと伝えており、その信仰も用いて、実質的な思想統制と、イバリューダーそのものの支配は、ゾア自身が行っていた。

戦闘時にはマントを脱ぎ捨て、オーガン同様に戦いを挑む。

胸部にビーム砲を内蔵しており、胸部アーマーを展開する事で放つ事が可能。

戦士としての実力も、オーガンよりはるかに上であり、再生オーガンの体内の反応炉を手でえぐり取ってしまったほど。戦闘形態は、『ハイパー・ゾア』と呼称される。

また、その顔面部には、祖先の『顔』を立体フォログラフで映し出す事ができる(後述)。

ラング

(CV:若本規夫)

イバリューダーにおいて、『ヘッド・デトネイター』と呼ばれる、デトネイター内でも最も優れた存在の一人。

オーガンの元戦友で元上司。オーガンとともに最前線で戦い続けてきた。その戦闘力はオーガンより若干上。オーガンには無い『相手の思考を読み取る』能力を有する。

女子供であっても、容赦なく殺戮する冷酷さを有する。オーガンのようなハンドカッターと、腕からのペクサーキャノンに似た砲を武器とする。

OVA二巻にて、オーガンと共にある惑星を襲撃。赤子を抱いた母親をオーガンに殺せと命じたが、オーガンはそれを拒否していた。

地球に逃亡したオーガンを追い、地球に来訪。地球のエディフィ軍を一掃した後、再生したオーガンと相対。戦いを挑む。

リーブ

(CV:冬馬由美)

オーガンの元同僚のイバリューダー。女性のソリッドアーマー。そのボディのラインもまた、女性的なフォルムを持つ。

ゾアやラング同様に、顔面部に顔の立体フォログラフを映し出す事が出来る。ラングを追ってオーガンの元へと向かい、ラングの『思考を読み取る』能力の事を、オーガンに伝えた。

後にイバリューダーの全データをオーガン内に転送。ラングとともに自爆し果てた。リーブ自身のデータは、地球産の女性型ソリッドアーマーの原型となった。

エイド

OVA一巻に登場した、イバリューダーのデストロイヤー。隕石に偽装して地球圏に落下。再生したオーガンを狙いエディフィのビルへと強襲した。

デトネイターより巨体で、全身に兵器を内蔵。その破壊力は、一体で都市一つを完全に破壊できるほど強力。外部の巨大なユニットと、内蔵しているウォーリアー級の本体とで構成されている。

エディフィの正規軍が操る兵器「エクテアーマー」部隊と交戦。美剣陽子率いる航空部隊「バードマン」を飛行能力で翻弄し、陸上部隊「タンクマン」の砲撃すら効果が無く、そのまま一掃した。

その後、トモルとリンクした再生オーガンと交戦。外部のユニットを、オーガンのニードルにより破壊されるが、内部のウォーリアー級「エイドⅡ」が飛び出し、格闘戦を挑む。しかしオーガンの敵ではなく、更にその内部の本体(生体神経組)織を見られ、オーガンのペクサーキャノンを受け、そのまま消滅した。


イバリューダーの戦力・兵器・戦術

イバリューダーは戦闘種族故に、そのソリッドアーマーの一体ごとが、強力な兵器である。ソリッドアーマー一体で、惑星一つを完全に滅ぼす事が可能。

その戦闘プロセスも一般的な軍隊とは異なり、

:ソリッドアーマーによる各個撃破、

:艦砲による打撃、

:要塞砲による殲滅

という、通常とは逆のプロセスであり、戦闘情報(経験)収集と勝利・敵殲滅のみに主眼が置かれている。

ソリッドアーマー

イバリューダーの身体を構成する、メカニックのボディにして動く鎧。

ウォーリアーズ(戦士)、デストロイヤー(重兵士)、デトネイター(突撃隊長)、スカウト(斥候)の各タイプが存在する。

その身体はブラックホールの重力にも耐え、恒星間を超光速で航行が可能。一つの惑星を単騎での壊滅が可能な火力、優れた探知能力を持つ。

地球製の兵器では有効なダメージを与えられず(口腔内に銃器を突っ込んで発砲しても、傷ひとつつかなかった)、そのために地球製ソリッドアーマーが完成するまではオーガンに頼らざるを得なかった。

ウォーリアーズ

イバリューダーの一般攻撃兵。

スカウト

イバリューダーの偵察兵。情報収集をメインとする。

デトネイター

イバリューダーの突撃隊長。ウォーリアーズ以上の火力及び格闘能力を持ち、イバリューダーの切り込み隊長として攻撃目標へと向かう。

デストロイヤー

イバリューダーの重兵士。デトネイター以上の巨体と火力を用いて、デトネイターが攻撃した後、砲撃により広域を掃討する事が可能。その巨体はユニット化されており、内部にはウォーリアーズ級のイバリューダーが内蔵(もしくは搭乗)している。

イバリューダー戦艦

イバリューダーは、戦艦も所有している。標準的なものは全長200m級で、本来は多数のイバリューダーの輸送空母、および惑星の広域掃討に用いられる。攻撃用の砲も内蔵し、劇中では脱走したオーガンにも攻撃を仕掛けようとしていた。

内部には、マントを付けたイバリューダーたちが搭乗し操縦。その身体に直接機械を接続し、操作している。

戦闘要塞ゾーマ

本拠地たるゾーマもまた、それ一つが巨大な兵器である。ゾーマは中心部に球状の本性があり、その周囲を破片状の宇宙塵が半球状に集まり、重なり合う事で構成されている。この宇宙塵部分を変形させ、惑星一つを一撃で粉砕する反物質砲の発射形体に変形させ、侵略後に止めを差す。


正体

ソリッドアーマー内には、イバリューダーの本体ともいうべき生体部分が内蔵されている。その手足は貧弱になり、1Gの重力下でも歩行どころか立つ事すら不可能な形状になっている。

いわば、イバリューダーは「脳と神経などの僅かな生体組織に進化(退化?)した生命体が、ソリッドアーマーという機械の鎧を着ている」という身体構造になっているのだ。



※注意

本記事は、OVA「DETONATORオーガン」の設定および作品世界と密接な関連があるために、この後の詳細な解説は、ネタバレとなります。


























イバリューダーの正体、それは、


かつて、宇宙探検にと外宇宙に旅立った、人類である。


劇中の200年前。白鳥座付近の異常重力源を調査する計画が実行された。

「シグナライト計画」と呼称されたそれは、調査中に連絡が途絶してしまい、行方不明になり現在に至っている。

しかし、実際は乗組員たちは生存していた。重力源に巻き込まれ、通常と異なる時間の流れの中での生存を余儀なくされた。

その結果、シグナライト計画に参加した調査員=人間たちは、宇宙空間という過酷な環境に適応するため、その身体を進化させていった。

異常重力源による時間の流れの変化により、200年は数千年の時間となり、その時間を用いて人体は神経組織の一部を残して退化。そしてその身体は、ソリッドアーマーに取り込まれる形に変化していったのだ。

そして、ほとんどのメンバーは、クローン技術で複製されるうち、記憶を失ってしまった。

その行動原理も「戦闘を繰り返し、優れた技術を得る」事だけが残る。このために、地球に辿り着くまで、幾多の惑星や文明を滅ぼしている。

イバリューダーたちがソリッドアーマーに、人間の顔をフォログラフ映像で映し出す事ができるのは、自分たちの先祖である「人間」の時の名残である。



だが、オーガンはこの中で、自分がかつて地球人だった事を思い出したため、自らの過去を、地球を守るために逃亡し、地球へと向かったのだった。


オーガンがトモルをパートナーとして選んだのは、トモルがオーガンと共通のライフデータを持っている子孫だったからである。

また、未知もリーブの子孫であり、久美・ジェファーソンもまた、ミークの子孫である。

メイン画像はミークであり、ミークのみが人間と同じ姿を保っている。


※なお、主演の山寺氏および、冬馬氏、笠原氏が二役を演じているが、彼らの演じたキャラクターは祖先と子孫の関係で繋がっている。また、若本氏もオーガンの元上司のラングと、トモルの兄とを兼任している。


後にリーブを通じ、オーガン内に転送されたイバリューダーのデータから、地球でも対イバリューダー戦闘用の地球製ソリッドアーマーを量産。イバリューダーとの対抗策とする。

イバリューダーは地球圏に突入するも、自分たちと同じ力にテクノロジーを持つ相手に対し、

「自らと同じ技術を持つ、同じ相手と戦っても、得られる技術はあるのか」

と、混乱。

ゾアと対戦し、オーガンはこれを倒す。そののち、オーガンが放ったグランドクルスアタックで、イバリューダーはその戦力のほとんどを失う。


そして残存したイバリューダーは、半壊したゾーマよりミークがその姿を現す。

人類から「慈愛」を学んだイバリューダーは、ミークに導かれ、新天地へと向かっていくのだった。

問題を報告

0/3000

編集可能な部分に問題がある場合について 記事本文などに問題がある場合、ご自身での調整をお願いいたします。
問題のある行動が繰り返される場合、対象ユーザーのプロフィールページ内の「問題を報告」からご連絡ください。

報告を送信しました

見出し単位で編集できるようになりました