概要
国際金融機関。国際復興開発銀行(IBRD)と国際開発協会(IDA)の総称。
国際金融公社(IFC)、多数国間投資保証機関(MIGA)、国際投資紛争解決センター(ICSID)を加えた5つの機関で世界銀行グループを構成していることから、グループ全体を世界銀行と呼ぶ場合もある。
189ヵ国以上が共同運営しており、途上国などに対する貧困削減や開発支援を目的とする整備資金を低利貸付・無利子融資、贈与している。
総裁と25人の専務理事、29人の副総裁によって運営される。
最も多くの議決権を持っているのは中国・アメリカ・ドイツ・日本・イギリス。
歴史
- 1944年のブレトン・ウッズ会議にて、国際通貨基金と共に設立が決定。
- 1945年に設立。
- 1946年6月から業務開始。
- 1947年に西欧諸国の復興を支援する融資を行う。しかし設立間もないこともあって資金力が追い付いていなかった。アメリカがマーシャル・プラン(欧州諸国支援)を開始したため、世界銀行は発展途上国に特化するようになった。
- 1968年にロバート・マクナマラが就任。彼の元で世界銀行債を積極的に発行するようになり、急速に貸付を拡大。それまでの22年間よりも、マクナマラ最初の一期四年の方が融資総額は大きくなった。以後世界銀行は独立性を高めるようになる。
日本との関わり合い
元々日本は加盟していなかった(と言うよりは加盟出来なかった)が、サンフランシスコ講和条約調印後の1952年に加盟、翌1953年から融資してもらうようになった。この融資によって東海道新幹線や名神高速道路や東名高速道路が作られている。
ただ、オリンピックを開催するまでに経済復興を遂げたと言うのに融資してもらうのはいくらなんでもおかしい、と言う声が出た(そりゃそうだ)事から、1967年をもって新たな融資は出来なくなった。その一方で出資は増えていくようになり、1971年以降は理事を1人自由に任命出来るまでになっている。
ちなみに世界銀行からの借入金は1990年7月に全額返済した。