ソテツ
そてつ
裸子植物ソテツ科の常緑低木。蘇鉄。
概要
裸子植物の一種で、ソテツ綱ソテツ目ソテツ科ソテツ属のソテツ、と、最初から最後まで徹底的にソテツである。なおソテツ類は世界中に100種ほどあるが日本に自生しているのは本種のみ。
木全体の見た目はヤシに似ているが、分類上は遥かに遠い。若芽の形などはむしろシダに似ている。
雌雄異株で雄花と雌花が別々に咲く。雌花は葉を縮めたような雌しべが珠状に集まっている。雄花はバットのような形に集まっている。幹が太く、濃緑色の硬い羽根状複葉を持ち先端が肌に刺さると痛い。
種子植物では珍しく精子を作る(他にイチョウも作る)。主に南西諸島や中国南部に分布し、海岸近くに生育することが多い。共生微生物による窒素固定能力があるので荒地でも生育が可能。
枯れた木に鉄釘を打ち込むと、蘇るという伝承から蘇鉄(ソテツ)という名前が付けられるようになったという説がある。実際には幹が痛むだけで、やっても何の効果もない。