イサック(マンガ)
いさっく
ストーリー
カトリックとプロテスタントの二つの勢力に別れ、後に三十年戦争と呼ばれる激しい戦いの最中にあった、17世紀の神聖ローマ帝国。
1620年9月、落城寸前のブックスブルク城にたった一人の援軍として現れたのは、「イサック」と名乗る男だった。彼は日本から仇を追ってヨーロッパに渡って来たという。
自らの使命を果たすため、一人の日本人は神聖ローマ帝国を舞台に孤独な戦いを開始する。
主な登場人物
主人公。仇討ちのため日本からヨーロッパへと渡って来た日本人傭兵。日本名は猪左久(いさく)。
日本から持ってきた「尽」という名の火縄銃を操り戦う。銃の扱いだけではなく剣技にも優れる他、戦略や戦術にも精通している。
何よりも「恩」を重要視しており、それが彼の主な行動原理となっている。オランダと傭兵契約してヨーロッパに渡り、仇討ちをしようとしているのもそのため。
仇であるロレンツォを追う傍ら、プロテスタント側の傭兵として数々の戦いで八面六臂の活躍を見せる。
- ロレンツォ
ヨーロッパ各国で戦乱を巻き起こすことを目的とする、イサックの「仇」。日本名は錬蔵(れんぞう)。
戦乱の中で生きることを好んでおり、そのためなら自ら右脚を切り落とすほど。イサック同様、火縄銃の腕に長けている。
元々イサックとは堺の鉄砲鍛冶の相弟子という間柄であったが、親方を殺し「信」の銃を奪って逃亡する。大坂夏の陣で豊臣方として参陣した後、スペインと傭兵契約をしてヨーロッパへと渡った。そして各地の戦場で目的を達成するべく暗躍する。
- ゼッタ
カトリック軍による迫害を受け、鍛治職人の祖父と共にプファルツ選帝侯領まで逃れてきた、プロテスタントの少女。バイエルンからの道中で暴漢に襲われていたところをイサックに助けられ、以後は彼を慕い同行するようになる。
天気を読むことを得意としており、それがイサック達の助けとなることも多い。
神聖ローマ帝国選帝侯・フリードリヒ五世の庶弟。
母親の身分が低いため宮廷には入らず、戦場に身を置くが、指揮官・戦士として優秀であるため味方からはプリンツの敬称で呼ばれている。
当初はイサックを傭兵として受け入れるも、共に戦っていくうちに強い信頼と固い友情で結ばれるようになる。