概要
SAGAで登場したアルザードのベースで、クレア・フォートラン曰く「アルザードのオリジナル」とのこと。
CV:天野由梨
※ただし「凰呀」の声であるという制作側からのコメントはない。
名雲京志郞のチームが、兄名雲征によって制作されたの試作マシンの3号機をベースにAOIの研究開発部門で製造したサイバーマシン。
マシン解説
アルザードと同様の多段変形機構を持ち、サーキットモード、エアロモード、エアロブーストモード、スーパーエアロブーストモード、ミラージュターンモード 5モードの変形可能。変形機構についてはアルザードと同じくレアメタルを使用し、無理ない変形を行う。
車軸配置は、アスラーダ・プロジェクトから途中で別れた関係から前4輪・後2輪の6輪仕様であり、兄弟機というべきアスラーダとの共通性が強い反面、エクスペリオンなどの過去のAOIのCF車と共通性は皆無で、唯一2段ブースト作動時のフロント車幅を縮小するスーパエアロブーストモードに残すのみとなっている。
機構作動原理は不明であるがブースト時に2段階に渡って加速する。
バイオコンピューターCSは名雲征の「究極のレースマシンの追求」というマシンの高性能化思想に則った『常に最速のみ』を追い求めていくもので“補助”や“補強”の域を超えた、ドライバーと共に走る“共闘”の域まで可能で完全に機能すればドライバー単独では成しえない究極の走りが可能な超高性能なもの。
しかし、マシンとドライバーの共闘するのに必要な運転への配慮や譲歩など人間に歩み寄りる機能が全くなく実力を発揮することは事実上不可能であった。
ドライバーを顧みず、だだ最速を求める性質から走行時、常に過度の走行補正を独断で行い(挙動が大きく変化するモード変更を勝手に行う,追加ブーストを勝手にかけるなど)運転技術の未熟なドライバや限界走行に弱腰なドライバーにも本気の限界走行を要求させる代物。
そのため、総合性能では最強のアスラーダAKF-0/Gと唯一対等に戦える究極の高性能を誇るが、前述のCSの過激な性格と相まって誰にも乗りこなせず乗り込む人間に死をもたらす文字通り食人鬼(オーガ)と化してしまったため、長きにわたって封印され、代わりに本機をデチューンした上で 薬物を併用しドライバをマシンが支配する傀儡機構を備えたアルザードが開発されている。
しかし、アオイチーム がアルザード事件後の1年後の謹慎復帰戦で2年落ちのマシンで惨敗。チーム存続の危機を乗り越えるための起死回生策として本機の封印が解かれ加賀をメインパイロットとして実戦投入された。
ただし、加賀の腕をもってしてもゼロの領域を駆使してなんとか事故を起こさずに走れるといった状態で前述のドライバーとの信頼関係醸成が極めて困難なシステム特性もあって、マシンへの不信感からまったく相互に全くかみ合わず悪戦苦闘、完全に乗りこなせたのはグランプリ最終レースの最終盤になってからである。(チーム監督のグレイは走行不安定になっている原因が加賀にあり「加賀が凰呀を信じ切れず限界まで踏み込めていない」ためであることを見抜き何度も もっとマシンを信じるよう助言を与えていた)
試作機
アスラーダの開発に関わっていた名雲征が、風見広之との対立で袂を分ち、代わりに製作したマシン。1〜3号機の3台が存在しており、凰呀のベースとなったのは、前述の通り3号機である。
試作機においても、バイオコンピュータが搭載されており、試作機の時点で既に存在していたもので、征の思想を元に設計されたものだったため、凰呀同様に速さだけを追求してドライバーに多大な負荷をかける欠点が存在していた。結果、試作1号、2号それぞれで1名のテストドライバー死亡という最悪の結果を生んでしまった。これが原因で、3号機はテストドライバーが見つからず、凰呀に改良されてからも長きに渡り封印されることとなった。
風見広之が征と対立した原因は、風見が「人間の成長を待たずに、マシンのみを急激に進化させるのは危険だ」と主張し、征の設計思想を真っ向から否定したことだったが、上述の結果で風見の懸念が正しかったことが証明されることとなった。
風見によって開発されたアスラーダは、サイバーシステムにドライバーの技量や心情を考慮する機能を施され、時間をかけてマシンと人間が成長と協調することで、ハイレベルな走行が最終的に可能になるよう、設計された。これにより、ドライバーとマシンの関係に対立や破綻をきたす凰呀の欠点を解決している。