作品解説
成人向け漫画家として活動していた田中ユタカによる初の長期連載作品。
"イクル"と"あい"の愛に溢れた人生最後の日常とその影に潜む死への恐怖と孤独を描き、人を愛すること、生きることを正面から描き続けた衝撃作。
2009年、田中ユタカによるロングインタビューを加え、特別愛蔵版として上下巻が発売されている。
物語概要
滅びゆく世界でわずかな時を過ごす、イクル。
孤独に耐えかねたイクルは役所に申請を出し、"愛人(アイレン)"を入手する場面から物語は始まる。
登場人物
ヨシズミ・イクル
本作の主人公。
産まれて間もない頃大きな事故に遭い半身を失うがその場に居合わせた"他者"によって移植され生き延びるも、"他者"はイクルと融合することなく存在し、15年以上に渡ってイクルの体を内部から取り込もうとしている。
長きに渡った"他者"との闘いにより、イクルの命は間もなく尽きようとしている。
特技は料理。
あい
メイン画像の少女。
死にゆく人間の精神的な救済を目的として作られた人造遺伝子人間"愛人(アイレン)"としてイクルが手に入れた少女。
性格は極めて天真爛漫。
"あい"には通常の愛人にはない何かが隠されている。
ハルカ
遺伝子改良を徹底的に加え完成された人間の最終形態と称される"スイックス"の女性。
イクルの先生であり、後見人にあたる。
普段は施設にて子供たちと暮している。
関連イラスト