この世に救いが無いならば
俺が救いになればいい
Gay要
兄貴との長い死闘の中、彼はこの世に救いが無いことを悟ってしまう。身も心も消耗し果て、ボロボロになっていくカズヤ。だが試合終盤において突如兄貴と共鳴反応を起こし、強力な一撃を叩き込むことに成功する。
「強くなりたい・・・!」
それは彼の心の底からの叫びであった。しかし結末は無情なものであり、兄貴のフェアリークラッチの前に力尽きてしまう。敗北感と虚無感に襲われながらも、カズヤはいつも自らに言い聞かせている言葉を思い出していた。
(全てはチャンス・・・か。)
―3年後、穴の空いていた新日暮里にいつか見た顔の男が突如として現れた。木吉カズヤがスーパーカズヤとなって帰ってきたのだ。
ワイキキでのベンチプレスにより未知のエリアへと到達した彼の身体は全身歪みなく鍛え上げられていた。過去の死闘で兄貴にはぎ取られ、返してほしいなと頼んでも戻っては来なかったケツワレへの未練は過去の弱い自分とともに捨て、新たにまとった海苔を連想させるパンツは見る者を惹き付ける。その迷いのない顔は、彼が肉体だけでなく精神も大きく成長したことを示していた。
(そう、簡単なことだ。俺が救う側に回ればいいだけの話だった。)
救世のパンツレスラー木吉カズヤ、救いを求める者から救う者へ。兄貴との再戦の日は、近い。
(ニコニコ大百科より抜粋)
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