むかーしむかし、
よしのというちいさなむらに
へきわろという、いっぴきの
ようかいがすんでおりました
へきわろは、たいそうなめだちたがりやで
いつもむらびとにわらわれていましたが
あるひ、たびげいにんにやきもきをやいて
うたやおどりをふうじてしまいました
こまったむらびとは
ごにんのべんてんさまにおねがいして
へきわろをこらしめてもらいました
そしてとうとう、へきわろは
おおきないわのしたに
ふうじこめられてしまいましたとさ
概要
2006年3月30日にアーテインから発売されたゲーム。開発元はアーテインの親会社であるニュー。
対応機種はPSP。
漫才を題材を題材としており、
プレイヤーは漫才コンビ「カラテスパイダー」のツッコミとなり、日本一のお笑い芸人を目指す。
同年6月29日にはニンテンドーDSにて追加要素を加えた『タッチで漫才!メガミの笑壺DS』が発売された。
ゲームシステム
アクションツッコミ
ツカミギャグやヤジの回避などと言った実際の漫才で使えれるテクニックをミニゲームにしたもの。その内容は、決めポーズの向きの通りにボタンを押す、落ちてくる槍から逃げるなどだが、ミニゲームの内容と実際のツッコミ方法は無関係。
ストーリー
若手漫才コンビ「カラテスパイダー」は、慶納神社のお祭り「岩伎祭」に出席する先輩芸人「花吹雪マッチポンプ」の裏方を担当していた。
しかし肝心のマッチポンプがトラブルで出席できなくなったため、代役として登壇するも、見ていられないほどの醜態を晒す羽目になってしまう。
そんな状況下で突如要石に雷が落ち、その反動で二人は気絶してしまう。
目を覚ましたカラテスパイダーは自分達が謎の空間に飛ばされた事に気づき、さらに突然現れた謎の老人から先程の醜態に関しての説教を受ける。
さらにカラテスパイダーのせいで慶納神社に封印されていた妖怪「へきわろ」が放たれてしまい、そのへきわろがイッキの体を狙っている事を告げ、へきわろの妨害を防ぐ力を持つとされる眼鏡を無理矢理おしつけてた上に「へきわろに乗っ取られたくなければ弁天に質の高い漫才を奉納しろ」と言い残してカラテスパイダースパイダーの前から消える。
再び目を覚ました二人は病院にいだと気づいたが、イッキの顔に見覚えのある眼鏡がかけられていたのだった・・・・
登場キャラクター
萬条一機(ばんじょう いっき)
CV:竹本英史
本作の主人公。漫才コンビ「カラテスパイダー」のツッコミ役。
快活だが礼儀知らず。
巻村千歳(まきむら ちとせ)
CV:中尾良平
漫才コンビ「カラテスパイダー」のメガネの方でボケ担当。
イッキとは学生時代からの知り合いであり、才能を見込まれて半ば無理矢理という形でコンビを組むようになった。
所謂オタクだが、漫才のネタは彼が請け負っている。
笑の神
CV:徳山靖彦
漫才の神様を自称する謎の老人。
その名に違わず笑いに関しての知識や技術に詳しいが、やたらガラが悪い。
へきわろ
CV:平井啓二
慶納神社に伝わる妖怪で、通称「よしのむらのもののけ」。
ひねくれた目立ちたがり屋で嫉妬深く、才能のある人間を見ると妨害をしてくる。
イッキを狙う理由は笑の神曰く「サムい芸人の体が馴染むから」らしい。
作中の伝承によると、かつては妖怪であるものの人々を楽しませたり笑わせるのが大好きな人畜無害な性格で、村人達に好かれていた。
しかし、村の祭りに現れた旅芸人に村人が夢中になって自分の事を忘れてしまった事に怒り狂い、歌や踊りを封印して暴れ回るも、最終的には困り果てた村長が弁天達に助けを求め、彼女達の力によって封印された。
ちなみに弁天達の封印方法は、へきわろを取り囲んで罵詈雑言を浴びせ、弱ったところに地中に封じ込めて要石で栓をするというもの。
園田カレン(そのだ カレン)
CV:中西悠
カラテスパイダーのマネージャー。日系イギリス人。
元々受付嬢のバイトであったが、いつの間にかマネジメント業もこなすようになった。
大門寺ひろみ(だいもんじ ひろみ)
CV:高橋晃央
芸能事務所「花吹雪プロダクション」の社長。
ちょい悪オヤジ風の見た目とは裏腹に能天気でいい加減。
花吹雪マッチポンプ(はなふぶき マッチポンプ)
CV:徳山靖彦(マッチ)、平井啓二(ポンプ)
カラテスパイダーの先輩芸人。若者にはウケないが、年配層からは絶大な人気を誇る。
後輩であるカラテスパイダーを露骨に見下したり嫌味を吐くなど、性格はとても悪い。
総評
ゲーム業界では恐らく滅多に見ないジャンルとして世に出たが、世間一般的にはクソゲーとして扱われている。
以下その理由
1.漫才のゲームなのに肝心のネタがつまらない(人によっては笑えない事もないが、そこはプレイヤーの感性に委ねられる訳で…)。
2.全体的にテンポが悪く、特にアクションツッコミのせいで流れが途中で止まってしまう。これはテンポやタイミングが命とも言える漫才としては致命的である。
3.発売日の年代からM-1グランプリに便乗して作られた感が否めない(このゲームが発売された2006年はお笑いブーム真っ只中)。
漫才のネタを本業のお笑い芸人に担当していればマシになっていたかもしれないが、笑いの形に正解はないし、そもそも漫才自体がゲームと相性が悪過ぎるため誰も手をつけようとしなかったのが正しいか。
呪われたゲーム?
この作品が原因かどうかは不明だが、発売元のアーテインは2011年に倒産の目に遭っている。
その後、アーテインの版権はコラビエが取得。本作も再配信(ただし、音声はカットされている)も担当していたが、そのコラビエも2019年に公式サイトが閉鎖されてしまった。
関連動画
CM