概要
主にイヌ科など、長時間の射精を行う動物に見られる行動である。
交尾結合を行う種類の動物のオスは、陰茎に「亀頭球」という器官を備えており、射精を行う際に陰茎の一部分がパートナーの体内で瘤状に大きく膨らむことによって、陰茎が膣から抜けなくなる。
このため、射精が終了して亀頭球が収縮するまで両者の性器は繋がったままとなる。
したがって射精が始まってから終わるまでのあいだ、ペアは性器を結合させたまま静止することになるが、この時しばしば交尾を行っている両者が後ろ向きになって尻同士を突き合わせ、文字通り尻尾を交差させる体勢となる事がある。
尻同士を合わせている体位になっていても、パートナー側が亀頭球を体内に受け入れておらず、陰茎を抜き差しすることが自由に行える状態であったり、またはそもそも亀頭球が存在しない種族の交尾に対してこの用語を用いるのは不適切である。
犬などのオスは陰茎を真後ろに向けると精液を放出するのが楽であるらしく、人間など異種生物と交尾をする際も本能的に尻合わせの体勢に移行しようとする。しかし、性器のサイズや形状が合っていない場合は亀頭球の機能をもってしても結合を保持できず、尻合わせの体勢に移行しようとする一連の動作の中で陰茎が抜けてしまうことが多い。
この交尾結合の体勢へ移行する動作は、交尾において最も失敗が起こりやすいポイントとなっており、補助者による適切なアシストや交尾を行うペアの熟練が必要となる。
交尾結合が続く時間はオスの体調次第であり、十分前後で終わることもあれば一時間近くに及ぶこともある。交尾に臨む際には体力と時間の余裕を持っておきたい。
海外では亀頭球を膨らませた状態にある陰茎をknot(「瘤」「結び目」の意)と表記する。実用上においてknotには「亀頭球を膣、もしくは肛門内に収めること」も含意されるが、その場合はknotted、knottingなどと表記されることもある。
余談だが、類似語のknobは「つまみ」の意でドア「ノブ」などに使用されるが、人間の男性器を意味する隠語として使われることがある。この場合、更に婉曲的に「紳士」と訳されたりもする。