ガイヨウヲミタイカ
岡本太郎が1971年に描いた絵画「未来を見た」をモチーフとした奇獣。
絵の中の、何かの顔のように見える部分を頭部としたヒューマノイドタイプの奇獣で、人語を話し機械を操作するほどの知能を持つ。要はバルタン星人枠ってやつである。
未来の映像を映し出す鏡のような機械を使って、自身を含む機械を見た者の未来を予測できる。
カツヤクヲミタイカ
未来に希望を抱く人々の前に出現し、「ミライヲミタイカ」と囁きながら、受験生のケンジやカップルには絶望的な将来、子供には読んでいた漫画のオチ、いつもタローマンの戦いの巻き添えでビルを壊されている鷲野ビルヂングの社長には新しくビルを建てたのにまたタローマンに壊される未来を見せて楽しみを奪い、無気力人間を作り出していった。
捜査に当たっていた風来坊と地球防衛軍CBGの面々の前にも現れ、己の未来の映像を見ることで、鞭や光線銃による攻撃を全て回避。そこに現れたビルの谷間を覗く巨人・タローマンと戦うために巨大化する。
タローマンの攻撃も予測しようとしたが、でたらめな行動ばかりするタローマンには未来予知が意味をなさず「ナンダコレハ?」と自らが困惑。
ついには機械が壊れて対抗手段を失い、そのまま「芸術は爆発だ!」を受け爆散した。
風来坊「分かるかい?ケンジくん。タローマンはこう伝えたいんだ。君は今、全てが虚無に感じるかもしれない。だからこそ…『一度死んだ人間になれ』。分かりきった未来を求める古い自分を一度殺すんだ。そして見えない未来に挑むんだ!それで自由になって、ありのままを生きていけばいい……!」
負けるかもしれない相手と戦うからこそ楽しいのではないか。
ただ間違いないものが間違いない結果を出したところで、退屈であるに過ぎないのだ──そう岡本太郎も言っていた。
……しかし、鷲野ビルヂングの新しいビルは他のビルに乗ってはしゃいでいたタローマンがずっこけた拍子に下敷きになり、また壊されてしまったのだった。
ヨダンヲミタイカ
未来を見たが持つ未来を移す機械の元ネタは、岡本太郎の顔グラス。
1970年代に実際に販売されていたウイスキー「ロバートブラウン」を買うと付いてきたノベルティグッズである。