解説
CV:高橋信
21歳の大学生。「槍」と「妄信」の勇者
作品中でもトップクラスのイケメンで、軽い感じの面倒見の良さそうなお兄さんと言った印象。
文明レベルや常識は尚文と大差ない世界の日本から召喚された。
痴情の縺れで女の子達に刺されたのが日本での最後の記憶であり、気がつくと自分の遊んでいたMMORPG『エメラルドオンライン』そっくりの異世界に召喚された。
盾の勇者の成り上がり
女の子好きの正義漢!でもそれが原因で…
錬や樹同様に、自分は死んだと思ったところを、都合よく遊んでいたゲームそっくりな世界に召喚されたためゲーム感覚を持っている。
当初は知識のない尚文への元遊んでいたゲームについて説明したりと面倒見の悪くないところを見せていたが、マルティに目をつけられて彼女に騙されてしまい、尚文を強姦未遂を行った悪人と思い込み、マルティと元康がグルだと思い込んだ尚文と互いに敵意を持つようになってしまう。
マルティに「ラフタリアが無理やり尚文の奴隷にされている」とそそのかされ単独では攻撃手段がほぼない尚文に一対一の決闘を挑まされたり、メルティ誘拐犯の罪を被らされた尚文たちと敵対させられたりと、彼女に散々弄ばれしまう。
聖武器書に書かれていた槍の勇者の特徴は「仲間想い」であるが、元康の場合は上述した通り盲目を通り越した「妄信」に近い。これは元の世界で刺殺された際(下記にも記述)にその原因を「自分が彼女たちを信じてなかったから」という、相手の悪意を考慮しない危うい解釈に行き着いたのも一因。
悪いことに、マルティの悪行(尚文への冤罪や三勇教との共謀、さらに目の前で起きたメルティ暗殺未遂)が明らかになってなお、マルティに対する妄信を貫いて彼女の無罪の証拠を探そうとしたり、莫大な借金と罰を負わされた彼女を見捨てなかったり、マルティではなく尚文が悪いという考えを改められなかった。
その盲信っぷりに尚文からは『道化』と称されるが、一方でどこまでも信じ抜こうとする姿勢を「信じる相手を間違えなければ」と惜しまれてもいる。
しかしアニメ版では異なり、断頭台にかけられたマルティが自分に命乞いをしたとき、気まずそうにしつつも顔を背けて彼女を見捨てた。
普段は女の子が大好きで、異世界では楽しく遊べるゆるいハーレム状態を目指して波までの間もクエストやレベル上げ、素材集めをしつつ、可愛い子や綺麗な子を頻繁にナンパをしていた。
とある村ではゲーム知識を元に村の飢饉を特殊な植物の種で解決するも、ゲームと異なり危険な植物であったため、危うく村が滅びかけるが尚文の干渉で事なきを得ている。
良くも悪くも女の子には尽くすタイプで、戦闘でも仲間にした女の子も後ろに下がらせて前衛は自分が行っている。
元の世界で自分を刺し殺そうとしたヤンデレ的な要素のある女の子がトラウマになっており、そういった子には見た目が好みでも真っ青になり怯えてしまう(一途を通り越したストーカー気質で自虐のあるリーシアもトラウマを刺激されて苦手とするようになった)。
特に元いた世界でハマっていたエメラルドオンラインとは別のゲームで好きだった天使のような女の子が理想で、そのものズバリな外見のフィーロにも好意を持つ。
しかし進化する前の通常フィロリアルだった頃に色合いが何故かツボに嵌って爆笑したこと、尚文から元康を見かけたら蹴れと言われたことで元康を見かける度に襲いかかって股間を蹴り飛ばす暴行を加えてきた進化後のフィーロを怒りで「デブ鳥」「ブサイク」と言ってしまったこと、
そして正体が魔物だと説明しないまま尚文が馬車馬のように働かせていると紛らわしいことを言ったことで人間の幼女を尚文が手酷く扱ってると勘違いしてフィーロを解放しようと槍を向けたことで、フィーロからは嫌われてしまう。
災害を引き起こし解決出来ずで絶望の底、からのブレイクスルー!愛の狩人 爆☆誕!!
カルミラ島でのレベル上げ後の霊亀復活と敗北を機に勇者としての名声を残らず失い、さらに仲間からも裏切られ、絶望して無気力になっているところをフィーロに励まされる。
フィーロ本人としては真摯に励ましたつもりはなかったのだが、ソレが最後の後押しになって心のバランスが崩れてしまい、無類のフィロリアル好きになってしまった。
最愛のフィロリアルであるフィーロの育ての親の尚文を「お義父さん」と呼び慕うようになる。(尚文はこの呼び方で呼ばれることを嫌がっている)
以降はフィーロに献身的に愛を捧げるが、当人からは完全にストーカー扱いされるようになり、毎度蹴飛ばされるか脱兎の勢いで逃げられている。
この時フィーロへの恋心と尚文への嫉妬が高まり、カースシリーズのラストエンヴィースピアの影響で暴走するが、尚文の言葉を代弁したフィーロにより落ち着きを取り戻し峠で走り屋行為をするのをやめることを誓う。
その後多数のフィロリアル共を引き連れて尚文の村に勝手に居候するようになる。
当初はカースシリーズでおかしくなったと尚文たちには思われていたが、カース発症前に壊れているため、仲間になって以降もそのまま正気に戻ることはなく、トラブルメーカーとなっている。
壊れる前は尚文からは序盤の経緯から三人の勇者の中で一番恨まれていた(ただし、マルティに利用されているのは理解していた)が、壊れて以降はその言動にすっかり呆れ果てており、恨む以前の問題となっている。
書籍版での尚文曰く「もう恨んではいない。哀れすぎて見ていられない」。
次いでなのか異常な耐久力に目覚め、ステータスを超極端に振っているはずなのにもかかわらずフィーロの全力のスキル(強化方法共有によるとんでもない補正込み)を食らって吹っ飛ばされても平然としていたり、攻撃力を超極端に振ったラフタリアの槌攻撃も二発までは耐えており、耐久力が異常なほどアップしている。
そのせいかよくギャグ展開で斬られたり撃たれたりする展開が多く、Web版後日談ではキールに鎌で一刀両断され、後述の槍の勇者のやり直しのフォーブレイ編では樹とリーシアに対してとんでもなく失礼な発言をしたことで樹にブチギレられ、瞬時に頭、胸、股間に銃撃を受けるなんてことも起きている。
なのにもかかわらず平然として生きていたりするのである意味ギャグマンガの世界に生きている人物である。
一応、四聖の中では槍は盾に次いで耐久力が高くはあるのだが……。
書籍版での違い
序盤はweb版同様に尚文に最もつっかかり嫌悪されるが、一方で素直で潔い面も描かれるなど、良くも悪くも周囲に嘲笑われ騙され良いように使われていることに気づかないバカな道化の面が増えている。
描き下ろし「槍の勇者の道化道」では奇跡の種による騒動の直前の姿が描かれ、飢饉の村への食料支援の護衛という地味な仕事を真面目にやっていたり、飢えてガリガリになっている子供を「見ていて心苦しい」と被害者を最小限に抑える意思を改めて固めるなど元康の正義感や善意が垣間見られるが、しかし女の子好きやノリの軽さ、周囲への信頼、全てが悪い方向に動いていることに気づかずに勇者生活を楽しんでいるという、浮かれて慢心し自分が道化に堕ちていることに気づいていない姿が描かれている。
最初の波の後に功績として国から村の領主を任されて復興にやる気を見せるも、国から村へ話が事前に全く通っておらず急な話で困惑された上に復興資金確保のための税金も生活が成り立たなくなるほど法外だったため、一悶着が起きてしまい尚文とレースで対決することになる。
立場上村人からも嫌悪されてしまう上に、レース対決にはノリでやる気を出して挑むなど揉め事の一因になってしまっているが、
一方で尚文からの税金が高すぎるという指摘に素直に納得してマインに村の人が暮らせるくらいに下げることを提案したり、決闘の時と違って直接見える形であったからかレースでの負けもあっさり認めて「今回は俺達の負けだ。約束通りこの村を領地にするのは無しだな」と騒ぐマインを宥めて潔く引き下がっている。
ちなみにフィーロとの出会いもこのレース時の時に変わっており、不用意にフィーロに近づいて見た目をバカにしたことで最初に蹴られている。
そのため、尚文から今後は元康を見かけたら蹴れと命令されたフィーロに何度も何度も通りがかりに蹴られたことに激怒して尚文に苦情を訴える場面のセリフも若干変わっている。
フィーロの蹴り対策で付けたファウルカップもフィーロの怪力で破壊された後のソウルイーター戦ではすっかりフィーロに蹴られるのがトラウマになっており、船に乗り込んできた尚文とフィーロ見た際には尚文の質問に答えつつ股間を蹴られないか警戒していた。
それでも無駄に尚文に反発することもなく真面目にやっており、錬や樹ともどもラフタリアの魔法で暴かれたソウルイーターの潜む影を攻撃したり、尚文が魔物たちに集中攻撃されそうだった時には自主的に防いでからソウルイーターと向き合うなど尚文を共闘相手としてきちんと扱っている。ソウルイーターが尚文のスキルで倒されたのを見た時も、悔しがりながらも「ゲーム知識がなくても戦えてるじゃないか」と強くなっていることを認めていた。
メルティを巡る森での攻防ではフィロリアル状態のフィーロに蹴られ続けたトラウマからか、フィロリアル状態になることとパワーを抑制する枷を錬金術師に用意させており、尚文が交渉を一方的に打ち切って逃亡しようとした際に使用、逃亡手段を封じてメルティ王女を渡すように告げている。
「大切な妹だろ、絶対に守るんだぞ!」と励ましてメルティをマインに手渡すなど、王女救出とラフタリアやフィーロの洗脳からの解放の為と信じて本人としては真面目にやっているが、いかんせん真相は教会とマインが共謀して王女暗殺を目論んでいるため道化になってしまっている。
森での攻防の際に尚文にアイアンメイデンで殺されかけたこともあってか、マインを通して錬と樹を尚文が殺したという三勇教が元康と尚文を殺し合わせるための偽情報を吹き込まれて信じてしまい、錬と樹の仇討ちとして教皇戦直前の戦いがweb版より激しくなっており、フィトリアの加護で蛮族の鎧がweb版より強化されていた尚文をweb版と同じく苦戦させた。
カルミラ島の波では事前に打ち合わせて尚文たちと協力、同じ船に乗り込んで戦うも、尚文に私怨で暴言を吐かれたり、元康が尚文に作戦を聞こうと近寄ったところを海に突き落とされたり、それに対して騒いだマインが女王から奴隷紋で苦痛を受けさせられてしまう。
そんな状況で女王から尚文の作戦通りに動くように指示を出されたため怒るも、マインの借金返済を盾に黙らされるなど不遇であった。
その後は扱いへの文句も言わずに真面目に戦い、海中戦を挑んだ次元ノ勇魚相手には尚文からも善戦していると称されるくらいに上手くしがみ付き、海中や次元ノ勇魚の上に乗って直接攻撃やスキルを連続して放ち奮闘している。
しかし、ラルクたちの圧倒的な強さには手も足も出ずに敗れる。
その後はラルクたちに唯一対抗できた尚文の語る強化方法の共有が信じられず、不満不信を拗らせて我慢の限界を迎え、霊亀の武器で尚文の強さに追いつこうとし、キョウの操る霊亀に敗北・捕獲されて聖武器のエネルギーを悪用されてしまう。
その後はweb版同様に霊亀戦で逃げた仲間たちを心配して探すも、裏切られて傷心し、フィーロの励ましによって跡形も無くなり愛の狩人が爆誕する。
書籍版では更正が樹の後に回されているが、代わりにガエリオンがいないため錬との前座戦を勤めている。
その際にカーススキルを使用して錬を逃げられないようにその場に留めることに成功し、錬がエクレールに撃破されてからは漁夫の利を狙おうとしたセインの宿敵勢力の刺客を(お義父さんを信じて事前に強化共有を施していた事もあって)秒殺してからフィーロの馬車をナチュラルに盗んでからどこかへと逃亡した。
その後は自分で育てた三羽のフィロリアルを連れて峠で走り屋をしており、他人の馬車を強奪して少々問題になったこともあるが、積荷は奪わずに返し、使い終わった馬車は宝を載せて返していたので、被害者はむしろ喜ぶという奇妙な生活を送っていた。
(書籍版ではフィーロの馬車を痛車へと改造しており、フィーロからは「もうあんなのいらない」とドン引きされていた)
それを(フィトリアに唆されて)止めに来た尚文と峠でレースをするが敗北する
書籍版では異世界関係で服も装備として注目されるようになったこともあり、元康の裁縫の腕についても注目されている。
裁縫道具の勇者であるセインからもライバル視されているとのこと。
web版では村のフィロリアルたちからの好きな人アンケートでメルティは元より、そこまで世話に関わっていない尚文にも負けてしまっているなど微妙に不遇な描写があったが、
書籍版では尚文やメルティたちと共に過去の世界に飛ばされたフィロリアルたちが「きっと、いわたに達が解決してくれると思う。それでも無理なら、きたむらが助けに来ると思うし!」と村のフィロリアルたちから二人以上に信頼を得ている場面も描かれている。
槍の勇者のやり直し
元エイプリルフールネタの外伝「槍の勇者のやり直し」では主人公を務める。
自称・愛の狩人。壊れた元康がフルスロットルで大暴走。止められるのはお義父さんとフィロリアル様だけ。
最初の世界でのフィーロたんとの消えた思い出を補填するために世界を平和にしつつ、尚文と共にフィーロたんを探す旅に出る。
下記の通り行動にとても難があるが知識とレベルとスキルを引き継いだ、強くてニューゲーム状態のため仲間のパワーレベリングをし、一行の安全確保に大きく貢献する。
web本編並びにやり直し当初は普通の口調+時々『ですぞ、ますぞ』だったが、いつの間にか『ですぞ、ますぞ』口調に統一される(書籍本編では壊れた当初は普通の口調だったが、程なくして発生した錬との戦闘時には『ですぞ、ますぞ』口調になった)。
フィーロたんと尚文、そしてフィロリアル以外のことはあまり興味を示さない。
逆にフィロリアルのことにはかなり熱心で、ユキ、コウ、サクラの卵を見抜く、人化したフィロリアルの服を縫う(腕前は尚文の料理と同等と言われるほど)、槍で木を切って馬車を作る、生産者の育てる種類を言い当てた上、ダメ出しまでする、ゼルトブルで行われるフィロリアルレースなどのフィロリアルに関する競技全てを学び、自身のフィロリアルも参加させるなどしている。
フィロリアルに対しては等しく寛容で怒るなどの乱暴なことはしないが、適度に峠などで遊んだり、変なものを食べさせない等、尚文とは違った方向でしつけもきちんと行っている。
ただ、基本フィロリアルについては種族単位で尊崇・溺愛するスタンスであるため、何らかの要因で敵意を持ったり暴走したりして害を為すフィロリアルが現れた際、直接攻撃はおろか取り押さえることもスキルによる無力化も躊躇ってしまうという点で、元康のメンタル上における明確な弊害・弱点にもなってしまっている。
ドラゴンは天敵であるため最初は知ろうともしなかったが、尚文の敵を知ることは弱点を知ることにもつながるという説得で初めて興味を持つ。
シルトヴェルト編では飛竜に乗ると聞いて、全身に蕁麻疹を出すほど拒否反応を示し
フォーブレイ編ではある宿で就寝直前にガエリオンににらみ合いで勝つべくツヴァイト・ファイアアイという目から熱線を出すカッコイイがしょうも無さ過ぎる魔法を開発する。
あまり長く詠唱しているとガエリオンに気付かれるためツヴァイトで抑えたが、レベルがツヴァイトのため呆気なくかわされる。
常軌を逸脱した数々の行動をとっており、
- 腹いせおよびループの条件を確認するためだけに、ループ直後に錬と樹を殺害(しかも作中の雰囲気のせいか、漫画版だとややギャグタッチな描写となっている)、挙句に帰還編では「失敗次第仕留めましょう」とリセットボタン扱い
- どのループでも、初対面である尚文をいきなり「お義父さん」と呼ぶ
- シルトヴェルト編にて、メルロマルクとシルトヴェルト間の緊張が高まる中、フィロリアルの卵を買うついでに三勇教会とメルロマルク王城を襲撃する
- フォーブレイ編序盤において陰謀が露見したマルティやオルトクレイが勇者たちに兵士を差し向けて殺そうとしてきた時に、そのまま逃げずにその場にいた兵士や勇者の仲間、オルトクレイ、マルティを皆殺しにして、さらに三勇教の教会を魔法で焼き払う
- 肉の燻製を食っている最中に燻製(樹の仲間)を燻し殺したことを言おうとする
- ドライブモードと称した、車輪を取り付けた二本の槍をスキルで回転させて走る人間バイク形態(上記画像参照)を実行。さらにツーリングと称してフィーロを追いかけまわしたり、尚文を乗せようする
など、枚挙に暇がない。
その上、ただ狂っているというわけでもなく戦略眼や駆け引きではかなりクレバーなので、余計タチが悪い。
おまけに本人は至って真面目でおかしいという自覚がない。
そのため仲間たちから誰か一人は留守番という名目で監視されることになる。
この世界に来る前に女に殺されたり、赤豚に騙されたりしたことによるトラウマのせいなのか(フィーロたんと親しくない)女性は豚にしか見えず、喋る言葉も「ブーブー」などの豚言語に脳内で変換されてしまい、女性と会話することができない。
ちなみに高校時代の思い出の中の女性も豚化しているが、一方マルティが尚文に強姦されそうになったと泣きついて来たときのやりとりを悪夢に見た時はなぜか完璧に覚えていた(漫画版では自分の目前でヴィッチに錬へと乗り換えられた時のやりとりにすり替わっている)。
顔がとてもいいために認識障害を患う前は高校、大学と合コンとかも行っていたが、女子を総なめして誰も誘ってくれなくなった過去を持つ。
最初の世界では、尚文がフィーロたんを育てていることに対抗しフレオンというフィロリアルを育てていたが、成鳥になる前にマルティに殺されている。
人物像
21歳の青年。東大より少し下程度の、就職に有利な都内の難関大学の学生。成績は授業に出ていれば80点くらいは取れる。得意科目は祖父の影響で歴史。
ファッション関係のバイトの経験もあって特技は裁縫。これがやり直しではフィロリアル様達の服を作る事に繋がっている。
絵を描くのも得意でweb版ではフィーロたんの同人誌を描いたり、フォーブレイ王に送られたグロ映像を「豚同士の交尾」として気にもせずフィーロたんの絵を描き続けていた。書籍版の画集書き下ろしでは波で発生した絵画大会にて、薔薇をくわえて悩殺ポーズをしている尚文の絵を描いて優勝している。
料理の腕前は元の世界で長い一人暮らしによる自炊経験もあり、文化祭の出店で人気になったり付き合っていた女達に振舞い続けてレシピを覚える程には良く得意なのだが、異世界では比較対象の尚文が異次元級の腕前であったり、パーティにいたころのマルティ(※料理を味ではなく食材の値段で判断する)からは一口食べただけで残された上に「土臭い」「貧乏くさい」と陰で貶されたり、フィーロたん(※尚文の料理で口が非常に肥えている)からは味についてハッキリとダメ出しされる(店で食べる位には美味しい)等食べさせる相手にとことん恵まれていない傾向がある。
また料理の味付けに香辛料を使い過ぎる悪癖があり、上述のフィーロたんに振舞った際には「素材の味を活かせてなくて香辛料の味しかしない」と評され、料理を試食した尚文からは「下手ではなく慣れている分むしろ上手い方だが使い過ぎだ。香辛料を食いたいんじゃないんだぞ」と指摘されている。
正気の頃にメルロマルク城でも手料理を振舞っており、メルティには「城のシェフより僅かに劣るが文句を言う程ではない」と評価されている。尚文の中で一番料理にこだわりがあるフォーブレイ編世界線の樹曰く「尚文さんの次に得意」とのこと。シルトヴェルト編の尚文には「美味しいよ。元康くんって料理も出来るんだね」と評価されている。
ちなみに好きな食べ物は芋料理。
高校生くらいまで茶髪で前髪を長めにしていたが、大学デビューで金髪にして後ろを伸ばしてポニーテールにしている。
中学時代には数少ない男友達がいたようで、妙に女子に詳しく写真すら持ち歩いていながらも女子との交流関係は持たず、全て元康に押し付けるなんて事をされていた様子。
高校生までは親の都合で学校を3カ月程で転々としており、各所で様々な友人と交際を深めていた。
当時は直結厨で美人で自分を慕ってくれる子なら誰でも可。男でもOK。
好みのタイプは見た目が金髪天使、内面は母性が強い聖母がタイプ。
かつて好きだったゲーム「魔界大地」に出てくる、金髪ロングで天使の羽が生えた幼女のキャラクター・フレオンちゃん(元康が育てていたフレオンとは別人)に出会い、天使萌に目覚める。そんな経緯もあって天使の姿のフィーロを好んでおり、フィロリアル姿の時は天使姿に変わるようによく要求していた。尚文からも「どんだけ、天使好きなんだよ。」と言われるほどに。
ちなみに元康が育てていた空飛ぶフィロリアル・フレオンは、「魔界大地」のフレオンちゃんのように育ってほしい願いを込めて同じ名前を付けている。
また、祖母の遺言でとある女学園に女装して女として通っていた経験もある。何人かの女には男である事がバレたが、それ以外にはお姉さまと呼ばれていたらしい。
上京して入った大学では特定の彼女を作らずにいたが、ある日家に帰ると幼馴染とお金持ちの女友達が何故かおり、元康との交際を巡って争っているところに遭遇。2人にどちらかを選ぶよう迫られ元康は両方断ると両方から刃物で刺されてしまうが気がつくと『槍の勇者』として召喚されていた。
当初は矛盾という言葉の如く、四聖勇者の中で尚文と最も敵対していた(マルティに騙されていたこともあるが)。
マルティに裏切られ、霊亀の一件で完全に捨てられて疲弊しつくし、その後のフィーロの励ましでフィーロたんに救いを見出して以降は、デフォルトで遍く女性を豚としか認識できなくなる認識障害を患ってしまう。
(会話もブヒブヒという鳴き声のようにしか認識できないため通訳が必要。元康が主人公であり元康視点で描写される「槍直し」の漫画版では、女性は背格好や容姿や服装自体は正常に見えているのだが、顔と言葉だけは完全に豚のそれになってしまっている)
過去の記憶の中の女性も豚に置換されているらしい。各家庭で大事に育てられている家畜ということになっている。
当時付き合っていた女性とのアレの最中の記憶も豚に置換されているため本人としてはだいぶ苦しい記憶になっている。ただ、相手が男の時のソレの記憶は特に嫌悪もないらしく、真やり直しのシルドヴェルト編アフターでは精神的にお疲れのお義父さん相手に血迷い始めた。ともすれば成功しそうなのが怖い。
フィロリアルクイーン等魔物の人間形態は例外。
また尚文の説得等により多少改善した後は、フィーロと関係の深い女性(ラフタリア等)は認識できるようになった(余談ではあるが、フィーロたんへの愛に目覚めた最初期には、それまで散々ナンパのお誘いをかけたラフタリアのことさえ「狸豚」呼ばわりして邪険に扱う有様であった)。
※ちなみにこの元康が患っている「女=豚」認識フィルタリングが掛かるか掛からないかは、「見る対象に対する元康の印象・認識」と「対象のビジュアル」に左右されるようである。
前者のケースは元康側の認識が変われば後で解除(ラフタリア【狸豚→フィーロたんのお姉さん】やミレリア女王【女王豚→フィーロたんの婚約者の母親】などが該当。エクレール【色恋より剣や仕事な堅物】やラト【フィロリアル様がたの主治医】など、元康的に「色恋云々で語る対象にない」と認識している女性に至ってはデフォルトで豚フィルタなし)されることも。
信頼できる人物やフィロリアル等の進言を受けることでもフィルタリングが解除されるようで、グラスに対しても【扇豚→グラス】と正式に呼び方が変わったりまともに認識できるようになったりと少しずつながらも状態が改善されている(しかも珍しいことに正しく名前を覚えている)。
後者については、リーシアやキールなどにその様子が見られる(リーシアもキールも通常、元康からは認識フィルタリングが掛かってしまうが、キールは犬の姿への変身、リーシアは顔まで全部覆う着ぐるみを着込むことで元康が彼女らを見ても「オンナ」要素を感じなくなってフィルタリングが外れ、素顔では「ブーブー」「ブヒブヒ」としか聞こえなかった彼女らの声音や言葉がわかる様になる)。ただしリーシアに関しては前者の要素も絡んでおり、かつての尚文の『リーシアはストーカーである』という言葉とフレオンの『それは勘違いである』という言葉の矛盾に悩んだ結果、フレオンのヒーロー仲間である着ぐるみ姿の場合のみフィルタリングが解除されている。
そのため、ラーサズサのような獣人であれば普通に認識できる。
ただ、タクトハーレムの人外女性などのケースの場合、竜系亜人であるアオタツ族のネリシェンには上述の豚フィルタが普通に掛かってしまい、また竜帝種ドラゴンのレールディアや九尾狐のトゥリナ、グリフィンのアシェルなどの「魔獣が人間態に変身しているタイプ」は、人間態では豚フィルタがONになり、魔獣としての姿に戻るとOFFになって言葉が聞き取れるようになるなど、この辺も実際は「容姿(特に顔?)がどれだけ人間のオンナに近いか」の程度問題のようである。
彼もまた他の三勇者同様大きな挫折を経て改心した一人だが、錬と樹が真面目に更生したのに対し、元の人間性が木っ端微塵に破綻して別方面により一層イカれてしまったという特異な存在である。
ただし、
- 特定の相手を盲信してしまい人の話を聞かない
- 受け入れたくない真実・事実・現実は、脳内で強引に都合よく歪曲させ自己完結してしまう、おめでたいまでの曲解癖
- 「放っておいてもどうにかなる、自分がどうこうする必要はない」と判断した事にはノータッチを決め込む
- 嫌な事・やりたくない事からは他人に丸投げしてでも逃げたがる
- 諦めが悪い
などの点は壊れる前の元康からも見られていた。どれも余計酷くなったが
しかし、そのために『槍の勇者のやり直し』では数度に渡るループの繰り返しにもまるで動じない超鋼鉄メンタルを手に入れる結果に繋がるが、言動・行動の余りのフリーダムさに「元康だから」の一言でループ世界の関係者から片付けられてしまうようになった。
ギャルゲーの主人公?
元の世界ではモテモテでヤンデレな女性に殺されるまでは幸せに暮らしていたが、この世界に召喚されて以降はマルティに騙されるなど、モテはするが女運がすこぶる悪い。
槍直しでは矛盾血統でのラフタリアの説教に従って奴隷を購入して奴隷紋から解放したところ、ひっぱたかれて逃げられた経緯も明かされる。
本編では元康の顔の良さ、かつてのモテっぷりや四聖それぞれで微妙に違う常識の日本から来ていることから尚文から「アイツはギャルゲの世界だろう、きっと」と軽く考えられていたが、
外伝槍直し・真槍直しで、本当にギャルゲーのような理で運営されている世界出身であり、その世界の因果を動かす中心人物の一人に据えられた主人公的存在であったことが判明した。
ヤンデレの女性に殺されたのもラスボスである神を僭称する者の妨害や干渉の結果であり、本来ならどのような形であれ幸せに暮らせていた。
良くも悪くも、元康と相性の良い女性と異常に出会いと恋愛と別れを繰り返し、世界の理の一環として女性遍歴が偏っていることが当たり前で自覚も当然持てなかった。
そのため、異世界召喚後はマルティの様に適度に男を立てて裏で美味しい所をいただくタイプからは搾取され、自立心が強い女性からは彼のスタンスに疑問を抱かれるなど、ズレが起きていた。
能力・戦闘スタイル
四聖勇者であるため当然聖武器の槍を使う。一部の杖も使用可能。
序盤は槍による直接攻撃と、スキルによる槍の投擲系の攻撃が多め。やり直しでは火の攻撃魔法も多く使うようになっている。
槍の攻撃スキルの範囲の広さなどを見ると初期は中衛向きの能力。最終的には対雑魚戦なら各種広範囲攻撃スキルや自動攻撃スキルによる遠距離アタッカー、対ボス戦なら相手の防御をゴリ押しで崩せる突破力の高い中距離アタッカーとなる。ババアに鍛えられておりスキルを使わない戦闘でも普通に強い。
持ち主の元康が猪突猛進な性格なことから、尚文から指示を出されない場合、勝手に敵に向かって突撃していくことが多い。
魔法の腕も一流であり、火力や回復は勿論、防御、幻惑、探知、領域支配、宴会芸など対応出来る局面は多岐に渡る上、独自の創作魔法もいくつか生み出し実戦に投入している。
フィーロへの愛に目覚めてからはラスト、再会時の一件でエンヴィー、鳳凰戦での出来事でラースと3つのカースに目覚めているが、人格がすでに崩壊しているためか精神などに悪影響を及ぼすカースシリーズの副作用がむしろ彼のバランスの崩れた心を補正する方向に作用しており、一部のカーススキル(テンプテーション、ルサンチマン)をリスクを気にせず使用できるため、強化方法の共有を行ったこともあり実は四聖勇者の中で最強クラスの戦闘能力を有している。書籍版ではセインの宿敵勢力の刺客等尚文たちが苦戦した敵を瞬殺している。
ただし合流後に尚文やフィーロにカースを無闇に使わないよう言われており、現在は感情が高まっても絶対に使わないように自ら戒めている。
また、攻撃系カーススキルは代償が非常に重いため、元康といえども気軽に使えるものではない(作者の活動報告によると色欲の攻撃カーススキルの代償は『大切な思い出を失う』嫉妬の攻撃カーススキルの代償は『唱えた者に親しい者が唱えた者を忘れる』とのこと)
槍の勇者のやり直しでは強くてニューゲーム状態のため、戦闘では元康の広範囲攻撃スキルによる一方的な殲滅、虐殺で終了することが多い。
盾の勇者の成り上がり本編では強大な力を見せつけたボスクラスの敵も、やり直しの元康にとってはそこいらの雑魚と同じように瞬殺できる程度の敵でしかなくなっている。
言動・行動の無軌道さに反して意外に冷静な判断力を有しているが、フィロリアルや尚文のことが絡むと暴走しがちで、それが思わぬ結果をもたらしてしまうこともあり、その圧倒的な戦闘力もあって「予測不能の危険人物」として警戒されることも多い。
だが先述の通り彼の信仰は弱点にもなっており、しかもそれをフルオープンにしているため、真やり直しのシルドフリーデン編の決戦ではフィロリアルの卵を人質にとられた事で攻撃を封殺されてしまっている。
スキル・魔法
ここでは代表的なもののみ挙げる。
エアストジャベリン
エネルギーで形成した槍を投擲するスキル。
全勇者武器の共通スキルとして汎用性が高い。
槍直しでは登場頻度が高いため流星槍以上に使用されている節がある。
流星槍
流星のようなエネルギーとそれに伴う星々を飛ばして攻撃する。近・中・遠距離、一対一から複数相手にも対応できる、他の聖武器や眷属器にもある「流星シリーズ」のスキル。
汎用性はエアスト系よりも高いのか、アニメでも使いまくりである。
流星槍は投擲した槍が流星と化して対象を攻撃するため直接攻撃としての側面があり、それもあって尚文との対決では槍の先を掴まれて防がれてしまったことも。
やり直しのシルトヴェルト編ではその広範囲の攻撃力を活かしてタクトの残党の飛行機を四機纏めて消し飛ばしたものの、それ以降は滅多に登場しなくなってしまった。
パラライズランス
その名の通り刺した相手を痺れさせる攻撃。
主にゼルトブル後編での燻製やタクト相手に使用されている。
刺さりさえすれば効果は発揮されるので大体チクッと刺して使う。
類似技にスリープランス、サイレンスランスなどもあり状態異常系には事欠かないようだ。
エイミングランサー
視界に写っている複数の敵をロックオンした後に槍を投擲すると、投擲した槍が分裂しロックオンした敵を刺し貫くスキル。
誘導力は高いが威力に難のあるスキルらしいが、槍の勇者のやり直しの元康が繰り出すこの攻撃は大量の敵を一方的に殲滅できる火力になっている。
風車(大風車)
槍をバトンのように高速回転させるスキル。回転した槍による直接攻撃の他、レベルが上がると波動や竜巻を生み出すことも出来るようになる。その性質から防御技としても機能する。
ドライブモードのバリエーションであるフライングモードではヘリのように飛行・滑空として応用されている。
ちなみに錬の剣にも同様のスキルがあり、あちらでは回転斬りのモーションになるとのこと。
バーストランス
槍で突き刺したものを爆発させるスキル。
書籍版ではセインの宿敵勢力の刺客に、やり直しでは主にマルティこと赤豚を爆☆殺するのに使われている。
何も突き刺していない場合は穂先を中心に爆発を起こす。
その攻撃手法を見たやり直しの尚文から「ヒートエンド!って言いたくなるね」と感想を漏らされた。
死体も跡形もなく焼滅することから、痕跡抹消を兼ねた暗殺にも用いられている。
書籍版では直接攻撃系スキルの連続使用からマインを始めとした取り巻き達との魔法と組み合わせた合体技のエアストバーストフレアランス、アニメ版では状況はほぼ同じにもかかわらず何故かストが抜けた微妙に違う名前のエアバーストフレアランスを使っている。
また原作の似たような場面で「風炎の流星槍」を使っていたところではエアバーストフレアランスから風属性が抜けた劣化版と思われるバーストフレアランスを使用している。
書籍における前者は尚文が憤怒の盾を使っていなかったとはいえ、フィトリアから火炎属性と風属性の耐性(大)の加護を蛮族の鎧にかけられていたにもかかわらず防御しきれなかった箇所に激しい痛みと血を吹き出させ、「蛮族の鎧に火耐性と風耐性が無かったらどうなっていたかわからない」「こっちはかなりのダメージを受けてるよ!」と尚文に思わせる威力を見せた。
アニメでの前者は尚文の頬にかすり傷をつけたり、受け止める時間が長かったりと流星槍よりかは強そうな演出がされている。後者は教皇に向けて放たれているが魔法障壁に傷一つつけられずして終わった。
テンプテーション
色欲のカーススキル。
対象範囲内を自分の虜にしてしまう幻惑のスキル。
尚文の視点では元康にフィルターのかかったようなキラキラしたイケメンに見えており、書籍版のラースシールドⅣを持っている尚文ですら「ここまでイケメンなら掘られてもいい」と一瞬思ってしまったほど。
尚、ラフタリアは幻惑への耐性が高いためか全然効いていない。
また、このスキル自体にフィールド効果があるのか転移スキル全般が使用不可能になるため、書籍版では転送剣を使って逃亡を繰り返す錬を捕らえたり、カース使用禁止を言い渡された後にタクト一派の転送妨害に対抗するためにフィーロから命令されて一度使用している(しかし同種の魔法かスキルで妨害されてしまった)。
直接的な攻撃スキルではないために代償は性欲の激減だが当の元康には全然異常がない。
ルサンチマン
嫉妬のカーススキル。
フィーロに愛され続ける尚文を見たことで嫉妬の感情が暴走して出てきたスキル。
嫉妬の感情を増幅させる効果があるようで、仲間のフィロリアル三匹を暴走させたりアトラもラフタリアに嫉妬したりと場を滅茶苦茶にした。
直接的な攻撃スキルではないために代償は嫉妬の感情が減る………となっているが元康には異常なし(元々異常なのでむしろこれで正常)。
ヴァンパイアバンカー
活動報告で判明したスキル。スピアバインドからの連携で放たれる(他のカーススキルに倣えばもう一つ前提とする拘束スキルがあるはずだが、そちらは不明)。
槍の拷問&処刑器具カーススキルであり、尚文のアイアンメイデンや錬のギロチン等に相当する。
串刺し刑をイメージしたものらしいが、本編未登場と言う残念な結果になっている。
槍直しでも元康が頑なにカースシリーズを使わないためか登場する可能性は恐らくない。
ブリューナク
槍の上位スキル。初出は三勇教の教皇がコピー武器で使用したもので、当時の四聖全員が全力を出してやっと耐えられるほどの威力のビームが放たれた。
元康のものは最初のことは投げ槍として描写されていたが、いつからか教皇と同じく先端から一直線上に光線を放つようになった。
威力も使い勝手もどれも申し分なく、やり直しでは出番が多い。
気をチャージすればするほどブリューナク自体の速度や威力、射出までの時間が短くなるためにコスパにおいても速度においても最強クラスのスキルだと言うことがよくわかる。
グングニル
力を込めた槍を投擲するエイミングランサーの上位スキル。
ブリューナクとエイミングランサーの中間の様なスキルで火力と命中精度を兼ね備えている。
ただし単純火力ではブリューナク、マルチロックが出来る点ではエイミングランサーが、範囲では流星槍が秀でているらしい。
クローキングランス
姿を隠す隠蔽スキル。他の聖武器にもある「クローキングシリーズ」のスキル。
主に調査やストーキングの際に使われ、隠蔽効果を高めるために同じく隠蔽効果のある魔法「ファイアミラージュ」と重ねがけされる事が多い。
ただし隠蔽のスキルや魔法はパーティメンバーにはうっすらと見えてしまう仕様になっており、これは長所でもあり短所でもある。
スパイラルスピア
槍を高速回転させるスキル。
本来はドリルの様に近接での貫通力を上げるスキルだと思われるが、本編ではもっぱらドライブモードでタイヤを回転させるために使われる。
なので登場して以降地味に出番は多いが、スキル名を呼ばれる事は殆ど無い。
F=エヴァンジェルスピア
「槍の勇者のやり直し」時点での元康の最強スキル。元康はFをフィロリアルという意味だと思っており、真偽は不明だが実際フィロリアルに乗っている時にしか発動できないスキル。本人はフィーロと一緒に発動したいと思っていたが劇中ではユキと共に発動した。
発動すると元康と共にいるフィロリアルや、一緒にいたフィロリアルの力によって元康と乗っているフィロリアルの能力が上昇する。更に乗っているフィロリアルが一度光の羽になって散った後に天使形態で元康の背後に出現し、元康を通じて今まで出会ってきたフィロリアルの思いが乗っていたフィロリアルへ流れ込み、その力を槍に充填することで槍から光の羽が形成される。
高速で投擲された槍の威力は、世界中の龍脈の力を束ねた隠しボス的存在を一撃で貫き、光の羽に変換して消滅させるほど。
アブソーブ
元康の専用支援魔法。尚文のオーラ、錬のマジックエンチャント、樹のダウンに相当する。
効果は一定範囲の魔法の無効化と吸収。吸収した魔力は当然元康が使える。
魔法に対して絶大な力を発揮するが、元康が移動すると効果が消えてしまうという弱点がある。
ファイアストーム
炎の竜巻を生み出す攻撃魔法。強くなった元康が本気で使えば地形すら変える火力がある。
派生として2つの炎の竜巻を生み出すダブルファイアストームなどもある。
ファイアフラッシャー
一定範囲内に隠れている相手を自動で探知して攻撃する「フラッシャー」系の魔法。
隠れると言う行為に反応する魔法なので、魔法やスキルで姿を隠蔽しているだけでなく物陰に潜んでいるだけでも対象になる。
当然盗み聞きされたくない会話をする際に使われる事が多い。
ファイアアイ
元康がガエリオンとの睨み合いに勝つというしょうもない目的で作った創作魔法。
目からビーム(熱線)を放つ一見じゃなくてもネタ要素の強い魔法だが、リベレイションで放つことで高威力・長射程・持続力の高い攻撃手段として機能し本人によるとブリューナクくらい便利とのこと。
ただし結局ネタ魔法のようで、真やり直しではフィーロのご主人様になれるループも存在するのだがそのループの次の週では何故かファイアアイを使っておらず、作者のアネコユサギ先生曰く「あれもネタ技ですから元康の気分がノっていないと使う気にならないのです」と説明されている。
伝承のフィロリアル編ではフィーロに対する心の傷が徐々に癒えてきたのか、カルミラ島での狩りにて使用してラフタリアを驚愕させた。
ファイアフラワー
元康が宴会芸目的で作った創作魔法。奴隷狩りにあったイミアたちを励ます目的で使用した。攻撃力の無い炎で花火を起こす魅せ魔法。
ルナティック・ジャッジメント
元康がいつの間にか覚えていたスキル。
高く跳躍して空中でピタリと停止し、槍の先に作り出された魔法の球を槍に吸い込ませた後、槍全体が光り輝くとともに鳥の形をした攻撃を放つ技。
魔法の球を槍に吸い込ませるまでのチャージ時間が非常に長く、とてつもなく派手な技であり、尚文曰く『魅せ技』とのこと。
真・槍の勇者のやり直しの伝承のフィロリアル編にて、フィロリアルによって覚醒してしまった錬と樹も使用できるようになっている。
応竜に放つ際に「バインドクロス」のスキルで拘束していたが、錬と樹のルナティックジャジメントも拘束スキル後に放たれるため、拷問&処刑器具のカーススキルのように拘束スキルを前提としていると思われる。
作者の活動報告によると流星シリーズと同じく四聖勇者の共通スキルであり、尚文が習得した場合には「たぶん何か付与した仲間に攻撃させるスキルになる」とのこと。
サイドストーリーでは
公式設定資料集収録のサイドストーリーでは『もしも尚文が槍の勇者で元康が盾の勇者だったら』と言う話で登場し、三勇者の中で唯一主役として描かれた。
本編での尚文同様強姦冤罪を着せられるという目に遭い、彼のように自力で這い上がる事が出来ず、尚文が見かけた時にはすでにボロボロの姿になってしまっており、盗みを働こうとしたところを尚文に止められ彼から飯を奢ってもらい改めて彼に感謝すると共に状況を説明、程なくして接触してきたシルトヴェルトからの亜人の使者によってシルトヴェルトへ連れて行かれた。
本編でも尚文が言及した「最初の世界で事態がこじれたのは元康がよく考えなかったから」と言うのが強調されるように元康が盾で尚文が槍の場合は事態の収束は早まったらしい。
しかしメルロマルクの盾の勇者に対する差別的対応に不信感をもった尚文が錬にも説明してメルロマルクを出て行こうと考えるので、戦争は起こってしまうという結論で〆られる。
元康がシルトヴェルトへ無事にたどり着けたかどうかもぼかされており、やり直しのチュートリアル編での尚文のように途中で殺されてしまった可能性もある。
このためこの話はやり直しのチュートリアル編が本編1周目で行われた場合のifとも言えるため、ファンの間では考察性が高い話となっている。
他のサイドストーリーでは登場する話が少なく、カルミラ島ビーチで泥プロレスを提案してポロリを期待したり、ペックル着ぐるみでラルクたちを倒した尚文を爆笑したりと平常運転している。
一方で決闘後にラフタリアに半殺しにされたり、催眠術で暴走したリーシアに恐怖を抱いたり、霊亀の甲羅が柔らかかったせいでフィトリアの攻撃のあおりで錬・樹諸共死んだりと不遇な扱いを受ける話もある。
余談
アニメ版1期最終回で領地をもった尚文を疎ましく思っているビッチに「少しは広い心を持つのも肝要ですぞ」と突然言い出し、原作勢ファンから「愛の狩人が一瞬憑依した!」「ファンサービスか!」という感想が相次ぎ、仕舞にはアニメ二期三期の伏線説、アニメ版は実はやり直しのループの一部説まで出されるほどのインパクトのあるシーンを出している。
なお、元康自身はなぜ「ですぞ」と口に出たのか首をかしげており、無意識に出た模様。
ですぞ口調に関しては「歴史についてよく学んでいると言うことは忠臣ムーブでは?」との有力な考察が挙げられている。
※元康は尚文のオタク知識をよくわからない…とする描写が多く、ロリコンという言葉にも馴染みがない様子であり、作者による活動報告でも召喚前はリア充である旨が記載されている。
そして、第3期第4話で原作と同様に遂に壊れた。
しかも、劇中歌兼特殊EDとしてフィーロ(CV:日高里菜)の歌うキャラソング「キラキラキュっ」がバックに流れており、その明るい曲調が余計にシュールさとギャグ展開を誘っている。
関連イラスト
壊れる前
壊れた後
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