概要
盾の勇者の成り上がり
尚文達が召喚された異世界とは別の異世界(おそらく現代地球系)からの転生者。
作中世界ではフォーブレイの末席の王子。
容姿は、(書籍版の挿絵によると)少し長めの癖なしの金髪にバンダナを巻き、黒い革ジャケット・ジーパン、レザーブーツといった、米国ドラマによくいそうなアウトローバイカーめいた(およそファンタジー世界に似つかわしくない)いでたちで、粗野ながらも美形の顔立ち。
その容姿と実力、人身掌握術や野望・実績から多数の女たち(幼馴染の少女から他国の亜人種の大物、果てはフォーブレイに留学に来ていた某最悪王女まで)と男女の仲になり、一種のハーレムを形成している。
齢3つで魔法の習得をしたり、5歳で製紙、製本技術を発明したり、銃器や重工業、航空機技術を開発・発展させてフォーブレイにもたらし、貴族学園を首席卒業のほか、S級冒険者になる、他国主催の武術大会で優勝など、様々な偉業を遂げて鞭の七星武器に選ばれる。
但し、フォーブレイを大幅に発展させた数々の発明品(後述)については、(転生者であることを鑑みれば)彼が独力でゼロから考案したものではなく、転生前から持っていた地球の技術知識をフォーブレイに持ち込んで実用化させたという線が強い。
また、七星武器に関しても実際は鞭に選ばれたわけではなく、彼が生まれつき持っていた(厳密には彼をフォーブレイの王子としてこの世界に転生させた女神に与えられた)特殊な力で無理やり武器を従わせているだけだった。
その為本来の勇者が使えるはずの強化方法の殆どが使用できず、強さは殆ど単純に上げた法外なレベルに依存しており(web版では侍らせていたハーレム要員兼側近級の女らが300オーバー、彼自身は350)、強化方法をフル活用した本物の勇者が相手ではどんなにレベル差があろうが、勝てない程度の強さであることが槍の勇者のやり直しで描写されている。
一応レベル5000以上に上げれば勝ち目も出てくるとは作中最強の軍師であるクズの見立てだが、魔物が無から湧いて出るようなものではないため即座に経験値を確保できないこと、チート能力で調子に乗ることに特化した転生者に長期の雌伏をしながらレベリングを続ける根気がないこと、強化方法をフル活用する勇者たちの方が時間をかけるほどインフレしていくことなどから、机上の空論の域を出ずとても現実的ではない。
本編においても強力な援護魔法の効果や一度戦った上での経験、混乱のさなかの惨敗からリベンジを期しての冷静さと冷徹さを尚文たちが得ていたとはいえ、レベル350でありながら、Lv100程度と思われる(書籍ではLv120)尚文にはありとあらゆる攻め手を凌駕され、まったく歯が立たずボコボコにされている。
他の七星勇者を殺害して複数の武器を強奪・所有していたが、
盾の精霊と精霊となったアトラの援護を受けた尚文によって奪った武器が全て解き放たれ、
武器によって得ていた力を全て失い偽勇者の烙印を押される。
国家反逆をし、その上世界を私物化しようとし、大勢の人間(特に波の抑止に必要になる七星武器の勇者たち)を七星武器の独占という身勝手な理由で殺害し、さらに勇者の肩書きを弄び、四聖武器の勇者一行襲撃、さらにはメルロマルクの女王までもその手にかけたなどという数多の大罪により、尚文らやメルロマルク国軍に完敗した後に龍刻の砂時計で、300オーバーだったレベルを全員レベル1に戻され、家族や取り巻きの愛人たち、国内外のシンパも含めた一族郎党もろとも処刑され、魂をソウルイーターに食われて完全に消滅した。
※書籍版でもほぼ同じ展開だが、開戦の日が波発生の当日からその数日前へと繰り上がっており、その堪え性の無さにクズは「鞭の勇者は愚か者なんじゃろうか?」と首を傾げていた。最期も変更されており、自身の秘密を吐かせるために拷問にかけられ、自身の女達の掌返しを受けて自白しようとしたところを頭部に仕組まれていた機密防止機能が働き、頭が破裂して魂ごと死亡した。
作者のアネコユサギによれば、転生者の中でも七星武器を複数所有できたり四聖武器を奪えたりするのはタクトだけ。もっとも、勝手に能力を拡張して武器を独占した所為で女神からはとうに見放されていたらしい(おそらく世界を乱すための転生者の数をスムーズに減らしてしまったため)。
タクトがもたらした技術は世界を良い方向に導いた(フォーブレイ王もその点だけは評価していた)かと思えばそんなことはないようであり、「銃火器」はコストが高い上、威力も弾速もレベル依存(厳密にはおそらくステータス依存)であるため誰でも簡単に殺傷力を発揮できると言った現実での利点は無く、弓矢や投擲具を使った方が遥かに安く済む。
それだけでなく「飛行船」はレーダー技術が持ち込めていなかったのか魔物やドラゴンと違ってグラウェイク鉱石等の空中の障害物を察知できないため、英知の賢王と化したクズの提案した作戦に見事に引っ掛かっていた。
タクトが作った「紙」は経年劣化が激しく最長でも100年程度しか保存のきかない酸性紙であり、むしろ文明を退化させかねないようなことをしでかしている。
さらにシルドフリーデンでは上記の発明物の製造工場の作業員に長時間労働をさせるために「特製スタミナ回復ドリンク」なるものを発明・配布していたが、その効果は体力が回復し集中力も増す代わりに思考力が極端に低下するという人間を社畜に変えてしまうような副作用を持つ毒物であり、元康からは「社畜ドリンク」と称された。
領主の息子に生まれ内政チート的な事を行ったりハーレムを築いたりといわゆるなろう系における転生系の主人公を皮肉ったかのような存在であるが、作者が盾の勇者の成り上がりの次に小説家になろうに投稿した『俺だけ帰れるクラス転移』では学校のクラスごと異世界に召喚された状況で不遇スキルで迫害されるが覚醒し復讐を遂げるも力に酔って暴走するという小野という盾の勇者の成り上がりの尚文が歪みきったかのようなキャラが悪役として登場している。
(真)槍の勇者のやり直し
こちらの世界でもレベル至上主義で美女達を侍らせて四聖・七星武器を集めている。
最初こそ忘れられていたものの、爪のスキルを見せたことから「フィロリアル達を喪い、お義父さんが虎娘を喪った事で悲しい顔をしていた」という元康の鳳凰戦でのトラウマと共に思い出される。
元康から世界に対して害悪だと認識されていて早急に対策されるためクーデターは起こさない。
毎回馬鹿の一つ覚えの如く不意討ちを仕掛けてきており、メルロマルク編では見抜かれ、フォーブレイ編では元康から話を聞いたフォーブレイ王との協力の下で対策されてしまった。
なお、元康視点で描かれている漫画版においては、元康がループの影響で起こしている記憶・認識障害(元康が女性の大半に対して発症している『女=豚』認識フィルタリングとは別口と思われる)の影響によるものか、web・書籍ともに「中々良い方」だの「金髪碧眼とはフィーロたんに通じるものがありますな」だのと評されていたタクトの顔は何故かまともに認識できておらず『ボカし』や『目に黒線』や『モザイク処理』が掛けられていた。
最初の世界(盾本編)においてタクトは尚文に「爽やかさの中に下心が混じってるような気持ち悪い目つきや相手を選り好みして銃撃させる戦いぶりが壊れる前の元康そっくりだ」と内心で評されていた。漫画版元康はそれを何処かしらで聞き及び「愚か極まりし頃の自分とそっくりな奴など顔も名前も思い出したくありませんぞ!」とか思っていたのかも知れない。
シルトヴェルト編ではツメの勇者の謎の死の調査にかこつけてシルトヴェルトへ来訪、殺された狐女トゥリナの復讐と聖武器の強奪を目的に来るが元康によって返り討ちにあう。
しかしタクトの愛人の一人であるアオタツ族の女・ネリシェン(シルドフリーデン代表)が生き残り、彼女が他国に対して「タクトとツメの勇者は盾の勇者達に一方的に殺された」と宣言したのを引き金に世界戦争が勃発、波への対処どころではないカタストロフを招くこととなる。
しかも女達が残党化して世界中に散らばってしまい、シルトヴェルト国内でゲリラ戦や戦闘機での強襲を仕掛けたりするようになった。
なお、ビッチとクズには「期待はずれの無能」「シルトヴェルト侵攻の大義名分を得る為の捨て駒」程度にしか思われていなかった模様。
メルロマルク編では、四霊討伐作戦会議にかこつけて来訪するがこれまた返り討ちに会い、偶然生き残ったレールディアが体内に宿る応竜を解放し、霊亀と鳳凰と共に暴れまわり世界が荒廃する要因となってしまった。
フォーブレイ編以降のループではそれらの話を元康から聞いた尚文が、残党などもまとめて片付けられるように考えた上でタクトが暴れる前にタクトの一味を捕縛する作戦を実行するため、ろくな抵抗もできずにあっさりと捕まり、フォーブレイの王に引き渡された上で解除不可の奴隷紋を施され、自身の女達が抵抗しない人質も兼ねた性奴隷にされてしまう。
最終的には壊れて捨てられる悲惨な末路を辿った模様。
なお、フォーブレイ編においてメルティはタクトを「Lv至上主義な所が嫌、女性をまるでアクセサリーの様に大量に連れ歩いている所が嫌、人と話す時の態度がウソ臭くて嫌、姉上と過去に友好を育んだと言う点で信用ならない、どんな魔物を連れようと個人の趣味だとしても、まるでフィロリアルを下等生物の様に扱っている所が受け入れられない、そして行動の一つ一つが生理的に無理」と凄まじい勢いでダメ出し、トドメに「鞭の勇者の元へ嫁に出される位ならドラゴンに嫁いだ方が遥かにマシ」とすら言い切る程に嫌っている。
ゼルトブル後編ではとうとうモノローグで経緯だけが語られ、本人のセリフは2行しか登場しないという始末。
本編初登場時に尚文一行を圧倒したタクトの面影はもはやない。
と言うかボコボコにされすぎて、最早可哀想に見えてきた、と同情の声も上がっているが大体ボコボコにされたあとには悪行が明るみに出るので熱い掌返しを読者から受けることが多々あり。
ある意味屈指のネタキャラでありギャグキャラだが、七星勇者や作中の重要人物を殺したりしているのでやっていることはネタではすまされない。
真・槍の勇者のやり直しでまたも登場を果たした。
真・チュートリアル編では奴隷化した女貴族を買い戻すためにゼルトブルのコロシアムで「セブンオール」というリングネームでパピヨンマスクを着けて参加していたが、「フィロリアルマスク」を名乗る相手にボコボコにされ金を調達できなくなり、女貴族を扱っていた奴隷商を殺害して奪い取っていく。なお「フィロリアルマスク」にはこのリングネームをろくに覚えられておらず「ボールドラゴン」などと間違えられてしまった。
メルロマルク内で起こった波で三勇教教皇と共に尚文・元康らを出待ち。
ここで錬と樹を殺害してそれぞれの聖武器を奪った事を明かして襲い掛かるも教皇諸共返り討ちにあう。
さらに尚文らと同行していたエレナに一連の行動を映像水晶で証拠として撮影され、タクトが死んだ影響で残党が発生する前にフォーブレイ王に報告されたことでタクト一派はフォーブレイ編以降同様の末路を辿る。(樹を殺した際にその仲間だったリーシアを懐柔しようとしていたが全くなびかず、彼女を拷問・監禁していた事も明かされた)
シルトヴェルト編の世界の後日談であるシルドフリーデン編でも再登場、同国家を腐敗させた元凶であった事が判明。
国に根付く問題を放置し国益を貪り、そこに住む民に対し「自由」を笠にした苦しみ(18時間労働の強制、一家庭の妻子を寝取って自分のハーレムに加える等)を与えていた。
シルトヴェルト編ですでに処分されていたが、残党の中にいたホムンクルス研究者によって魂を複製体に移されて復活。
自分達が世間で重犯罪者として扱われるようになった事で盾・槍の勇者を恨み、マルティを殺された者同士でクズと結託し彼から情報を得ると共に復讐に向け自身のレベルを500まで上げつつ残党を各所で暗躍させていた。
元康にユキ・コウ・サクラの卵を譲ってくれた生産者の牧場を襲撃し壊滅させるに留まらず、フィロリアルの卵の買い占めに走り、人為的な改造を施した生体兵器に仕立て上げて各国にテロを仕掛ける、元康が攻撃できないよう卵を自分や残党の体に巻き付ける事で人質にし、抵抗すれば卵を破壊する等フィロリアルの命を冒涜した行為で元康だけでなく魔物の王であるガエリオンをも激怒させた。
また錬を拉致して剣の聖武器を奪い先述のフィロリアル改造の実験台にしたり、人質としていたミレリアを本編同様重傷を負わせる等の非道も平然と行い、自分が改造したフィロリアル達は盾・槍の勇者への復讐が完了したら全て処分すると言い放つ等今まで以上の暴虐を働いた。
元康を封殺したのをいい事に優位に立ったかに見えたが、ブチ切れたガエリオンとそれに続いたユキや盾の守護騎士(ラーサズサ、エルメロ、エクレール)に人質をものともしない逆襲を受け、クズにもミレリアに危害を加えた事で見限られ、さらに「資格剥奪」によって自分の手中にあった眷属器・聖武器を奪還され、ボイスチェンジャーで加工された声でも似合いそうな恨み節を吐き散らかした挙句、元康のパラライズランスを受けて無力化・テロは鎮圧された。
戦後処理では怒りが限界突破した元康に延々と凄絶な拷問を受けて心を壊された末惨たらしく殺され、「これから先のループでもずっと殺し続けてやる。もうブリューナクで一撃死なんてさせてやらない」というかつてフレオンを殺したマルティと同等の報復心を抱かれ、尚文やガエリオンに同情された。
伝承のフィロリアル編では本編で霊亀騒動の起こった時期に投擲具の七星武器入手とラトの研究施設を潰した記念パーティを催していた事が判明した。
真っ昼間から女達と乱交していたのも束の間、その日の夜にハーレムの他種族メンバー達が惨殺、船や潜水艦等の移動手段も全て破壊され脱出不可能の孤立無援の状況に陥り、潜伏していた元康とガエリオンに女達を次々と殺されていき(一部はフォーブレイ王への献上用に生け捕りにされたり、後述のエリーが便乗殺人を行っていた)、犯人を見つけるために自分を名探偵と名乗って意気込むも肝心の犯人が身近にいる事に全く気づけず元康からは「頭脳は幼稚、身体は性欲、魂はおっさん!転生殺人鬼タクト!」と鼻で笑われた。
やがて女達と疑心暗鬼に陥り、ついには我が身可愛さに攻撃してきた女を自分の手で殺害して「複数犯なら可能だ!」と身勝手な自己弁護をするに至りハーレムコミュニティは崩壊。さらに元康の「資格剥奪」によって眷属器を奪還されそのままパラライズランスで無力化(ツメの眷属器はガエリオンに奪われた)。
目が覚めた時にはすでに女達が全滅した後で、この時点になって初めて殺人事件を起こした犯人達を知り激昂して殴りかかるも元康の手で再び無力化、生き残った女共々フォーブレイ王に引き渡されて性奴隷にされる末路を辿った。
後日島の出来事を映像水晶で撮影していたガエリオンによって映画化、好評を受けると共にタクトの悪行と末路が世界中に知れ渡る結果となった。
エイプリルフールネタ
2020年4月1日にエイプリルフールネタとして投稿された真・やり直しの番外編『転生者に転生した転生者』では現代日本でブラック企業に勤めていた男性が転生してきたという状態で主人公を務めた。
『盾の勇者の成り上がり』シリーズの読者だった男性は通勤時に見ていてイライラすると同時にザマァと内心ゲラゲラ笑った転生者に転生してしまった事に困惑してしまうが、タクトハーレムの女達の異常性に辟易し縁を切りたいと考える等人間性はまとも。
当人曰くタクトよりエルハルトやエレナ、モブのフィロリアルに転生したかったらしい。
転生時期は丁度四聖勇者が召喚された前後であり、その時のステータス魔法から既にツメと槌を奪っていることが判明。
またクローキングスキルやファイアミラージュのような魔法を作中で使用しているが制限時間があり、やり直しで元康がポンポンと使っているが実際の所は強化しなければ使い辛い、さらに眷属器の不正所持者は武器の強化を受け付けてくれず強化がうまくいかないという事も明らかになった。
彼もまた極悪王女に憑依してしまったOLのように敵が辿る惨たらしい末路を読者目線で知っているが故に「成り上がり」の世界であることを望んだが、槍の勇者がメルロマルク女王を連れて何処かへ行ったという報告を受けて(=「やり直し」の「ゼルトブル後編」以降の世界線であることが確定)絶叫したところで終わっている。
作者によるともっと難易度が高いとのこと。
ハーレムメンバー
ここではタクトのハーレムメンバーで、代表的な者のみを挙げる。
レールディア
タクトのハーレム筆頭メンバー。
龍帝の欠片を最も多く保持しており、タクト達に限界突破クラスアップを授けていた。
本編でガエリオンや錬と戦ったりやり直しで応龍を解き放ったりと結構印象の強いドラゴン。
宝石が好きなのかフォーブレイの宝石店で堂々と略取し、タクト一派の権力で恫喝して「私のコレクションに入ることを光栄に思え」等とのたまったりしている。
真やり直しの伝承のフィロリアル編以降では、レールディアの核石の情報を完全に把握しているガエリオンが彼女を憑依対象に出来る様に仕込んでいたため、元康が近づいただけで意識を上書きされ消滅してしまう様になってしまった。
作者からは「どうやっても助かる方法はないです」ときっぱり言われてしまっている。
ネリシェン
シルトフリーデンの代表、アオタツ種族長のトカゲ女。
タクト曰くレールディアと仲が良いそうだが、本心ではお互い敵視しあっていた。
本編ではフォウルと戦い、「混血のお前ではここまでなれないだろう」と巨大な龍へ変身したが、フォウルに「純血至上主義の国から独立するために作られた国で純血至上主義とは本末転倒だ」と論破されており、その気になればフォウルも同じように巨大な虎に変身出来るものの、「お前ごときには必要ない」と判断されてボコボコにされている。
やり直しでは大体瞬殺されていたり、ドラゴンそのものであるレールディアの影に隠れがちである。(事実タクトの主要ハーレムメンバーでは最初に倒されている)
またフォーブレイ編では四聖勇者と結託してタクトを追い詰めたフォーブレイ王から勇者殺しに加担した事を追求され、先述のシルトヴェルト編で行ったような嘘の発信をできなくされた。
真・やり直しのシルドフリーデン編ではレールディアの核石を取り込んで自身を強化しているが、所詮亜人のアオタツ種故かドラゴンが核石を取り込んだ時よりもパワーアップのグレードが低い。
タクトには「人格までは復元出来なかった」と報告しておいてレールディアを秘密裏に殺していた事がガエリオンによって暴露、その後シルドフリーデンを腐敗させた責任も併せて魂を抜き取り吸われ、未来永劫の苦しみを味合わせると宣言された。
シャテ
サディナに喧嘩を売った身の程知らず。
人間態は人魚みたいで獣人態はサメっぽいという、ノイド種とクシャ種の混血。
サディナを「ルカ種」と勘違いして襲い掛かっていたがサカマタ種とルカ種とでは天と地ほども格が違うことを全く考えていなかったようで、二段変身したサディナの雷魔法を浴びて感電死、黒焦げの焼き魚にされている。
サディナからは八つ当たりの相手程度にしか認識されておらず、それすらも満足に務まらない体たらくであった。
真・やり直しの伝承のフィロリアル編では殺人事件が起こった際に外部からの救助を要請するために島から脱出するも程なくして元康に魂ごと殺害、夜明けと共に浜辺で死体となって発見された。
トゥリナ
ラフタリアに喧嘩を売ったキツネの亜人。喋り方的にラフタリアと対照的で、所謂ロリババアである。
ラフタリアをやたらと「ラクーンのブス」呼ばわりして襲い掛かり、こちらは上記のシャテと違って互角の戦闘をしており、変幻無双流をマスターして幻影魔法も極めているラフタリア相手に化かし合いでいい勝負はしていたものの、ラフタリアに化けたラフちゃんのことを分身や幻影と思い込んでおり、実は二対一で戦っていることに途中まで気づかなかったようで、ラフちゃんとラフタリアによる絶妙なコンビネーションと化かし合いで敗北している。
悪足掻きと言わんばかりに狐の化け物っぽそうなのに変身しているが、槌の勇者に覚醒したラフタリアのスキルを受けて即死している。
上記のシャテと同じように相手の種族を勘違いしていたり、死ぬ際に受けた技が雷に関連していたりと共通点のあることをしている。
また、何故ラクーン種と似ているラフタリアを恨んでいたかと言うと昔化かし合いで負けて封印されたことを根に持っていたようで、ラフタリアからすればただのとばっちりである。
書籍版14.5巻ではツメの勇者・ルハバート=ワーバルトに化けて尚文達と接触するも勇者武器の強化方法を頑なに教えない態度で尚文から不審を買い、さらにはラフタリアに正体を見抜かれて交戦。高度な幻覚術を用いて尚文の仲間達を翻弄するも、ラフタリアの奮闘で撤退。
またタクト戦では(刀の眷属器で絆の異世界に転移したラフタリアの代わりに)だふちゃんこと過去の天命と戦闘。上記の封印された過去についての掘り下げが行われ、こちらでも天命とラフちゃんとのタッグでボコボコにされた。
やり直しのシルトヴェルト編(web版でのこちらが初出)でもツメの勇者に化けて尚文たちを襲いに来たが、元康のビーストスピアに勘づかれて槍が勝手に放ったエアストジャベリンで殺されている。
その後のループでも隠れていようが出てこようがビーストスピアで殺される。
なおビーストスピアは(書籍版における入手場面で尚文が言及したように)「狐女に滅ぼされた一族が怨念を込めて作った槍」という元ネタがトゥリナ(並びに変身した狐の化け物)と同じ面があり、元康が「アイツを倒すためにこのビーストスピアは作られたのですかな?」と内心で思っていたりするために、完全に某妖怪退治漫画である。
アシェル
グリフィン族の王女。
グリフィンが人化出来るようになった存在であり、フィーロと激戦を繰り広げた。
得意技もフィーロと同じで「ハイクイック」、得意魔法も「トルネイド」のようだが、必殺技は「スクリューストライク」のようで、多分名前のセンスが違うだけだと思われる。
因みに同じ技を使っていても、フィーロの方が速度もパワーも上なようで、リベレイション・オーラⅩをかけられたフィーロには対応できずにほぼ一方的にボコボコにされていた。
Web版ではフィーロが飛べるようになっていたためタイマンだったが、書籍版ではフィーロが飛べないためサディナの妹、シルディナがフィーロの援護をしていたため二対一だったが、殆どフィーロが戦っているので実質一対一なのは変わりない。
web版ではツメの勇者となったフィーロにはずみで首根っこをひねり折られ、書籍版ではシルディナの仕掛けた風の檻で細切れにされ(レーザートラップが全方位から襲いかかったようなもの)、焼き魚のグリフィンソ-スがけというまるで食欲をそそらない死に様を晒した。
フィーロに対してはネコなんだか鳥なんだか判別されていない様子。
やり直しではグリフィンの王である父親も登場しているが、元康のパワーレベリングに巻き込まれて程なくして死亡、遺体はドロップ品として武器や素材に、肉は尚文によって調理され美味しく食べられる。
配下の者達も経験値という闇の力の糧として絶滅させられる末路を辿る。
ナナ
タクトが異世界に転生してきたことで出来た妹。
基本的に頭が悪くタクトと似たような性格をしており、七星武器を複数所持出来る上に発明家であるタクトを絶対正義としている。
web版では処刑された際の台詞でしか登場しなかったが、やり直しのフォーブレイ編からメルティとの関わりが描かれるようになり、書籍版本編ではフォーブレイ戦争においてメルティとの絡みが追加された。
メルティの事は「人形姫」、やり直しのフォーブレイ編では亡命した事から「亡子」と馬鹿にした仇名で呼んでいる。一方で元康からは「クソガキ」「妹豚」と呼ばれている。
レベル至上主義に基づいた単調な攻撃のため、レベルを上げるだけでなくフィトリアに素質強化を施してもらい、なおかつ変幻無双流をマスターしたリーシアやフィーロとの特訓で強くなったメルティには全く通じず、本人は武術が得意ではないと言っているのにもかかわらず攻撃を当てられずほぼ瞬殺・捕縛された。
処刑される寸前まで捕まったのはタクトの策略と信じ、処刑人から言い渡された自分達の悪事を屁とも思わず自分達が手にかけた者達への暴言を吐き散らかしてWeb・書籍版共に串刺しに処されている。
やり直しでは上記の仇名で馬鹿にするも大人な対応でクールに躱され、ムキになり決闘と称して勝手に攻撃するもサクラには完全に遊ばれていた。
フォーブレイ王によりタクト一派が駆逐された際に一緒に捕まり、一派のレベルリセット刑の場に居合わせた尚文に優しく諭されても理解できず、やはりというか馬鹿の一つ覚えの如く暴言を吐き散らかした。
真・やり直しのシルドヴェルト編アフター→シルドフリーデン編では残党となって潜伏していた所を象の獣人・エルメロに発見、他の残党に見捨てられながら捕縛された。
伝承のフィロリアル編では風邪を引いて島のパーティーに参加できなかったため殺人事件には巻き込まれなかったものの、世界中に公開されたタクトの映画によって彼の悪行が公になり「悪いのはタクトであって妹は知らなかった」という恩情の扱いで軟禁されるが、それでも改心することなく城の兵士を殺害して脱走を試みた事でフォーブレイ王行きになったらしい。
エリー
タクトが小さい頃からの幼馴染にして彼に仕えるメイド。
幼少の頃は気が強く、領地の子供を権力で殺した事がある等人間性に問題があり親もクズ。実家の罪を明るみに出された事で家が没落したところをタクトに懐柔・調教させられた。
タクトにとって「はじめての相手で自分を受け入れてくれた」ヒロイン的な存在だが、独特の個性や戦闘面で秀でているハーレムの他の女達には良い感情をもっておらず、内心消えてほしいと思っていた。
本編でのタクト戦では銃を武器として戦っていたが、尚文が放ったスキルをタクトがよけた所為で消滅。彼女の死を受けてタクトが激昂したが、当の尚文には正論で返された。
(真)やり直しでの元康からの呼び名は「メイド豚」。
戦闘場面においてタクトを庇って諸共に消し飛ばされたり、タクトが躱した槍に貫かれて死んだり(盾本編の二の舞)とぞんざいな扱いだったが、真・やり直しの伝承のフィロリアル編ではセブン島のパーティで元康とガエリオンが起こした殺人事件に便乗してタクトの目がいかない所で他の女達を殺し回る凶行を引き起こした。
狂った笑いを上げながらタクトの名前を叫ぶ姿はかつてヤンデレ的な女性に刺された過去がある元康をして「脇腹に幻痛が走った」ほどに戦慄させ、彼自身の手ではなくガエリオンが施した魔法でゾンビ化した女達に食い殺されてその仲間入りをするという因果応報の最期を迎えた。
好きこのんでタクトに付き従いその蛮行を止めも諌めもしてこなかった者が元よりマトモでなどあろう筈もなかったのだ。
真・やり直しのエイプリルフールネタ番外編『転生者に転生した転生者』では登場人物の一人として出番が増えた他、上述の設定部分がタクト(に転生した男性)の視点で初めて解説された。
タクトと散歩をする時に常にべったりとくっついてきたり、捕まえた人間を射撃場で射殺する事を提案してくる、タクトから食べ物の買い出しをしないかと言われ「フィロリアルを滅茶苦茶に苦しめてから唐揚げにすると美味しい」とのたまう等激しい独占欲とそこに付随する残忍な一面を見せた(そしてその行動も実際に行っていることが読み取れる)。
スキル
ヴァーンズィンクロー
七星武器・ツメのスキル。閃光を放って素早く相手を切り裂き、回復遅延の呪いのダメージを与えるスキル。
真・槍の勇者のやり直しではガエリオンも使用していたが、本来なら自分にもダメージが入るカーススキルと思われる。
使用頻度がやたらと高く、このスキルで鳳凰の片方を撃ち落としたり、尚文の盾を奪ったり女王を殺害していたりと登場初期は絶望感を味合わせるスキルそのものであったが、物語が進むにつれて尚文に簡単に避けられたり盾で完全に無効化されたり、やり直しでは元康にいとも簡単に弾かれていたり逆に自分がくらっていたりする。
エアスト・スラッシュ
七星武器・ツメのスキル。エアストという名前からして爪の基本スキルと思われる。
盾でいうセカンドシールドに相当すると思われる「セカンド・スラッシュ」も存在する。
本編ではどちらも尚文に放ったが、あっさりかわされてしまった。
余談だが、Web版でツメに選ばれたフィーロが使用したエアスト系スキルは「エアスト・クロー」と、別のスキルになっている。
単なる作者のミスか、タクトが偽勇者であるため本来と違うスキルになったのか、あるいはエアスト系スキルが2種類存在するのかは不明。
書籍版ではセカンドともども他のエアスト系スキルと同じく中黒のない表記。
ライトニングウィップ
七星武器・鞭のスキル。雷を纏った鞭を相手に向けて薙ぎ払うスキル。
本来自分の肩書であるはずの鞭のスキルなのだが、登場したのは前述のヴァーンズィンクローと比べるとほんの僅かであり、タクトから剥奪された後にウィンディアが使用しているもののそれも僅かである。
恐らく雷鳴剣などのような普通に威力が高いだけのスキルと思われる。
流星剣
四聖武器・剣のスキル。剣から星を飛ばして斬りつける広範囲スキル。
真・槍の勇者のやり直しで錬から奪った剣で使用したスキルだが、レベルとステータスにものを言わせただけの攻撃であり、強化方法を使用できないと言う点から強化方法を共有していなかった錬の流星剣よりも威力が低いと思われる。
シュタルクファアファル
四聖武器・剣のスキル。地割れを引き起こし、割れた大地が牙のようになって対象を捕食しようと迫ってから生命を腐敗させる液体をブチまけ、ハエの化け物を生み出すカーススキル。
真・槍の勇者のやり直しで錬から奪った剣で使用したスキルだが、元康にもエクレールにもラーサズサにも通用していない。
元康に向けて放った際にはエアストジャベリンだけで破壊されており、ハズレスキルと勘違いしていた。
ブルートオプファー
四聖武器・盾のスキル。黒い多重構造のトラバサミが地中から現れて対象を食らいつくそうとするカーススキル。
本編で尚文から奪った盾で使用したスキルだが、尚文のラグナロクブラスターで木端微塵にされている。
このスキルの株が下がった原因はタクト。
ファイアストーム
炎の竜巻を起こす魔法。本編で尚文に向けて放っており、ドライファなのにもかかわらず五秒かからず詠唱して放っている。しかし尚文は二秒で無効化魔法の詠唱をしているため情けないことにも消されている。
経歴から考えれば真面目に本を読んで習得したと思われる。
ちなみに、やり直しの元康も同じ魔法を使用するが威力の差については考えるまでもないだろう。
関連タグ
盾の勇者の成り上がり 盾の勇者の成り上がり登場キャラクター一覧
タクト(曖昧さ回避)