容疑者Xの献身
ようぎしゃえっくすのけんしん
概要
東野圭吾の推理小説「ガリレオシリーズ」第三弾。2005年8月29日発行。第6回本格ミステリ大賞、第134回直木三十五賞受賞作。
日本人として史上二度目となるエドガー賞候補となった。
『本格ミステリ・ベスト10 2006年』『このミステリーがすごい!2006』『2005年「週刊文春」ミステリベスト10』において1位を獲得、後に前出の2賞を取り、最終的に5冠という快挙を達成した。
2008年に劇場映画化。
ストーリー
天才数学者の石神哲哉は、ある時隣人の花岡靖子と娘の美里が殺人を犯したことを知る。彼は論理的思考により二人に指示を出す。
後日・旧江戸川にて死体が見つかり、その死体を花岡靖子の元夫の富樫であることを内海達はみなして、花岡親子を調べるが、アリバイは完璧、一切証拠が出なく捜査は難航する。
困り果てた内海と草薙は、友人の天才物理学者・湯川学に相談をもちかける。しかし湯川は、石神と大学時代の友人であった。
石神が犯行に絡んでいると知った湯川は、独自に事件の解明に乗り出していく……。
登場人物
石神哲哉(堤真一)
高校数学教師。湯川や草薙とは帝国大学の同期。(湯川は物理学、彼は数学専攻)
花岡靖子と同じアパートで隣室に住んでいる。
湯川曰く「天才」。映画版では38歳。
花岡靖子・美里の殺人を知ると、彼女達のために奔走する。その裏にある真意とは……。
原作では元柔道部であり、映画版では登山が趣味。
花岡靖子
元ホステスで、現在は弁当屋を経営。元夫の富樫につきまとわれ、彼を殺害してしまう。
その後、石神の指示に従い警察の追求を逃れるが……
花岡美里
靖子の最初の夫との娘。(富樫とは血縁関係にない)
富樫を鈍器で殴ってしまい殺人に関わってしまう。
富樫慎二
靖子の二度目の夫。仕事もせず遊び歩き、妻子に暴力を振るっては金をせびっており、靖子と美里に殺されてしまう。