概要
東野圭吾の推理小説「ガリレオシリーズ」第三弾。2005年8月29日発行。第6回本格ミステリ大賞、第134回直木三十五賞受賞作。
日本人として史上二度目となるエドガー賞候補となった。
『本格ミステリ・ベスト10 2006年』『このミステリーがすごい!2006』『2005年「週刊文春」ミステリベスト10』において1位を獲得、後に前出の2賞を取り、最終的に5冠という快挙を達成した。
2008年に劇場映画化。主題歌は、KOH+の『最愛』。2012年、2017年には韓国、中国で、2023年にはインドでリメイクされた。
ストーリー
天才数学者の石神哲哉は、ある時隣人の花岡靖子と娘の美里が殺人を犯したことを知る。彼は論理的思考により二人に指示を出す。
後日・旧江戸川にて死体が見つかり、その死体を花岡靖子の元夫の富樫であることを内海達は知り花岡親子を調べるが、アリバイは完璧。一切の証拠が出なく捜査は難航する。
困り果てた内海と草薙は、友人の天才物理学者・湯川学に相談をもちかける。しかし湯川は、石神と大学時代の友人であった。
石神が犯行に絡んでいると知った湯川は、独自に事件の解明に乗り出していく……。
特徴
テレビシリーズの『ガリレオ』とは違い、叙述トリックが使われている。「刑事コロンボ」「古畑任三郎」と同じく、最初に犯人が提示され、トリックを暴いていくという形式である。
登場人物
湯川学
演:福山雅治
「ガリレオシリーズ」の主人公。天才物理学者。今作でも探偵役を務める。詳細はリンク先へ。
石神哲哉(いしがみ てつや)
演:堤真一
高校数学教師。湯川や草薙とは帝国大学の同期(湯川は物理学、彼は数学専攻)。
花岡靖子と同じアパートで隣室に住んでいる。
湯川曰く「天才」。映画版では38歳。
花岡靖子・美里の殺人を知ると、彼女達のために奔走する。その裏にある真意とは……。
原作では元柔道部であり、映画版では登山が趣味。
花岡靖子(はなおか やすこ)
演:松雪泰子
元ホステスで、現在は弁当屋を経営。元夫の富樫につきまとわれ、彼を殺害してしまう。
その後、石神の指示に従い警察の追求を逃れるが……
花岡美里(はなおか みさと)
演:金澤美穂
靖子の最初の夫との娘(富樫との血縁関係はない)。
富樫を衝動的に鈍器で殴ってしまった事で殺人に関わってしまう。
富樫慎二(とがし しんじ)
演:長塚圭史
靖子の二人目の夫。仕事もせず遊び歩き、妻子に暴力を振るっては金をせびっており、最終的に靖子と美里に絞殺される。
関連タグ
ガウス加速器:映画冒頭にて、この原理を証明するための大規模な実験を行っている。