概要
「ガリレオシリーズ」のメインキャラクターの1人で、主人公:湯川学の実質的な相棒。
原作とドラマ版では設定がやや異なっているため、分けて解説する。
原作
警視庁捜査一課に所属する刑事。階級は巡査部長→主任→警部補→警部(沈黙のパレード)。年齢は初登場時34歳。以降の年齢の推移は描写されていないが、湯川と同い年なので40歳前後と思われる。
湯川と同じ帝都大学の出身(社会学部)で、バドミントン部での同期。大学を卒業して以来、湯川とは疎遠になっていたが、謎の人体発火事件が起きた際に湯川に協力を仰ぎ、それ以来彼と共に数多くの超常現象絡みの事件に挑んでいる。
人の話を引き出すのが上手く、湯川に事件への興味を抱かせることに長けている一方、文系の出身であるためか理数系の話は苦手で、湯川にツッコまれることもしばしば。
内海薫の登場以降、彼女を冷やかしたり威張ったりなど横暴な性格になっている(これが、ドラマ版における岸谷美砂の性格設定に繋がったのではないかとする見方もある)。ただし草薙は内海に対する信頼を持っており、「聖女の救済」では容疑者を思うあまり対立してしまったが、「真夏の方程式」では逆に相棒として強い信頼関係を結んだ。
洞察力や推理力に関しては湯川ほどではないがかなり高く、なんでもかんでも湯川任せというわけではない。実際にほぼ単独で捜査して犯人を挙げたこともある(この時は湯川は犯人逮捕に一切かかわっていない)。逆に内海薫は、女性ならではの視点で意見や推理をするので、これは草薙ではできないことである。特に「ガリレオの苦悩」や「聖女の救済」ではこの面が強く描写されている。
顔立ちに関しては「刑事らしくないから相手を安心させて話を聞き出せる」と評されており、草薙本人は「面白い顔ってことかよ」と不満げに受け取っている。
ドラマ版
演 - 北村一輝/佐野和真(学生時代)
原作とは異なり、元は貝塚北署の刑事だったが、湯川と共に数々の難事件を解決したことで警視庁へと栄転になったという設定。そのため本編にはほとんど登場せず、出てきてもワンシーンに姿を見せるのみ。彼の代わりに内海や岸谷が登場している。これは製作者側による「主要人物に女性を出して華をアピールしたい」という意図によるもの。東野圭吾はこういった原作改変については寛容である。
また、湯川との関係も大筋は変わらないものの、「ある事件に巻き込まれ、容疑者として疑われた際に湯川に救われた」という設定が追加された。
本庁に異動する前、交通課時代に痴漢を65人検挙したという実績と行動力を見込んで、内海薫を湯川学に紹介する。その後もちょくちょく湯川や内海とは顔を合わせており、劇場版『容疑者Xの献身』では共に事件捜査に当たった。
第2期では第1話のみ登場。岸谷を内海に紹介しており、岸谷が内海の後任として選ばれたのは彼の意向があったためと言われている。また、岸谷の性格を見抜いた上でわざと湯川に彼女を押し付けている。湯川もこのことに関しては後になって草薙の狙いに気づいた模様。劇場版第2作『真夏の方程式』、劇場版第3作『沈黙のパレード』、SPドラマ『禁断の魔術』にも登場。
原作のように直接事件の捜査に赴くことは少ないものの、後輩である内海や岸谷をバックアップするなど、影からこの物語を支える役回りとなっている。
一方で、劇場版3作目の「沈黙のパレード」では、彼が過去に手掛けたある事件における大きな挫折が物語の大きな主軸となっており、彼が己の過去とどう向き合い、どうこれを乗り越えていくかが物語の見どころとなっている。また、この関係上出番もこれまでと比べて大幅に増えており、物語のもう1人の主人公と言っても過言ではない存在となっている。そのため、湯川も並木家に肩入れしすぎている草薙に対してあえて冷たい言葉をぶつけたり、「過去の苦しみに決着をつけるのは、その苦しみを味わっている当事者自身だ。」と草薙にアドバイスしたりしている。
イケメンであるため婦警たちからの人気が高い。
余談
湯川学はドラマ版における演者である福山雅治をイメージしたイラストが多いが、草薙はドラマ版においては出番が多くないためなのか、北村一輝風に描かれることは少なく、作者が思い思いの容姿で描いていることが多い。そもそも草薙は原作とドラマ版では全く別のキャラクターである。