「反乱軍の誕生を目撃せよ」(予告編より)
<スター・ウォーズ最高傑作>と評される『ローグ・ワン』で、冷静沈着な情報将校として命懸けのミッションに挑んだキャシアン・アンドー。彼はいかにして反乱軍の英雄になったのか? 『エピソード4』の5年前、帝国軍の恐怖に支配された時代を舞台に、伝説の原点へと続く反乱軍誕生の物語が幕を開ける!(公式作品紹介)
概要
映画「STARWARS」のスピンオフ作品である映画「ローグ・ワン」の登場人物キャシアン・アンドーを主役に据えたスピンオフドラマ。
2022年9月、Disney+にて配信開始。
あらすじ
ヤヴィンの戦いの5年前。交易惑星フェリクスで暮らす青年、キャシアン・アンドーは自らの出生の、そして生き別れとなった妹に関する情報を得るため工業惑星モルラナ・ワンの怪しげなバーに赴くが、そこで現地の不良警官とトラブルになり、意図せず警官を殺してしまう。
当局から指名手配犯とされたキャシアンは潜伏資金捻出のためそれまで取っておいた帝国軍からの盗品を売り払おうとするが、買取に来た男から目的は盗品ではなくキャシアン自身であることを告げられ...。
登場人物
キャシアン・アンドー
交易惑星フェリクスに暮らす青年。21歳。のちに「ローグ・ワン」を率い、反乱軍の英雄となる男。
本作では彼の出生の秘密が明らかになる。
この時点で反乱活動に従事し帝国軍施設への潜入に成功し機密装置を盗み出していたり、帝国軍施設を破壊したり帝国軍兵士に暴行したりして刑務所で服役経験がある。
マーヴァ・アンドー
キャシアンの養母。元は戦場の墜落船から金目のものを失敬するスカベンジャーで、クローン戦争中にキャシアンと出会い自らの手で育てた。そのためキャシアンの出生の秘密も知っている。ちなみにクレムという男性の相棒(夫?)がいたが、劇中の時代には亡くなっている。
無謀な行動を起こし傷だらけで帰ってくるキャシアンを案じている。
B2EMO
マーヴァに長く付き添っているサルベージ・アシスタント・ドロイド。通称「ビィ」。すでに15年以上稼働しているため至る所がボロボロだが、キャシアンの協力者として彼を案じる。
ビックス・カリーン
中古メカの卸売り商店を経営する女性。ティムという彼氏がいる。キャシアンの協力者で彼が費用を捻出する際の「買い手の男」への連絡係を務めている。劇中では「ビックス」呼び。
ティム・カルロ
ビックスの彼氏で商店を共同で経営している。連絡員としてキャシアンと接するビックスの様子に不信感を募らせ、大変な騒動を引き起こしてしまう。劇中では「ティム」呼び。
シリル・カーン
モルラナ・ワンを含む宙域の治安を守る企業保安部門に所属する士官。生真面目かつ職務に忠実な熱血漢だが、事なかれ主義の部長の下で鬱屈した日々を送っている。配下の警官が2名殺されたことで実行犯としてキャシアンに目をつけ彼を追いかける。
なお、職務に忠実すぎるゆえに部下からは煙たがれている。
コルサントの集合住宅に母親がおり、キャシアン捕縛失敗という自身の失態による保安部門の解散と帝国への接収を機に母親の下に戻る。なお、母親はシリルが警備士官になることに反対していた模様。
リーナス・モスク
企業保安部門の実働部隊隊長。カーン同様職務に忠実な熱血漢であり、彼と同調しキャシアンを追いかける。暑苦しい性格だが、有事にはカーンに撤退を進言するなど状況判断は的確。
ルーセン・ライエル
キャシアンの盗品を買取にくる謎の男。キャシアンが帝国の機密装置を盗み出したことを聞き、彼の才能を見抜く。杖をつき質素な佇まいながら風格のある格好をしているが、戦闘能力も十分にあり廃墟と化した工場でキャシアンと対面した際には事前に爆弾を仕掛けておき、「自分の扱えないものは身につけるな」「退路は事前に確保しておけ」という訓戒を彼に与える。
また、フェリクスで殺されたキャシアンの父についても知っているなど底知れない人物。
普段は帝国の首都惑星コルサントで骨董品屋の店主として活動、その伝手でモン・モスマとも密に連絡をとっている。
モン・モスマ
ご存じ反乱同盟の重鎮で、のちの新共和国初代議長。だが、作中の時期にはまだ反乱同盟は設立されておらず、モスマも帝国元老院議員の身分を隠れ蓑に水面下で反乱活動を支援しているに留まっている。その役割は主に資金援助だが、すでに帝国当局に目をつけられており身辺にスパイを送り込まれるなどかなり追い込まれている。
また本作にて夫と娘の存在が明らかになったのだが、正直家族仲は良好とはいえない。
デドラ・ミーロ
帝国保安局(ISB)本部に務める若き女性捜査官。二つのセクターの犯罪捜査を担当しており、うち一つはキャシアンが装置を盗み出した現場である。そのことからフェリクスでの一件に関心を持つが、若く経験不足であることから組織内では軽んじられている。しかし、自分の仮説を立証するため各宙域での帝国軍の備品盗難の全容を突き止めるべく独自に捜査を開始する。ヒアートという男性補佐官がおり、彼もまた優秀で、彼女を励ましながら手がかりを分析している。
アルダーニの反乱チーム
ルーセンの手引きでキャシアンが協力することになった帝国に反抗するチーム。惑星アルダーニの遊牧民族に偽装しつつ、同惑星にある帝国軍基地から帝国の一宙域(複数の星系を含む行政区分)の四半期分の給与を盗み出すことを計画している。それぞれが帝国と何らかの因縁があるほか、アルダーニ基地の士官が内通している。3年に一度起こる壮大な流星群「アルダーニの"目"」により生じる通信障害に乗じて行動を起こす。
余談
時代背景
本作はアニメ「反乱者たち」とほぼ同時期を舞台としており、「反乱者たち」ではヤヴィンの戦いの2年前に「反乱宣言」を発表し反乱同盟が正式に発足するという歴史的なターニングポイントが描かれている。
そのため、本作の予告編の宣伝文句も併せて考えると、「反乱宣言」公表前の初期反乱運動がメインになるのではないかと予想するファンも多い。
また、モスマが度々「ゴーマン」のことを話題に出しているが、惑星ゴーマンは「ゴーマンの虐殺」という凄惨な事件が起きた場所であり、この事件はモスマが皇帝を面と向かって非難し当局から追われる身となったきっかけとなった事件でもある。「ゴーマンの虐殺」の設定自体は「反乱者たち」でも言及されたが、本作で詳しい内容が描かれる可能性が高い。
小ネタ
歴代スターウォーズ作品お馴染みの小ネタも充実しているが、中にはレジェンズ世界の設定の根幹に関わるものも存在する。
- ルーセンがキャシアンに前金としてスカイ・カイバー(時価3万クレジット=作中世界ではかなりの大金で、中古宇宙船くらいならその場で買えるクラス)を渡す際、「ラカタンの侵略者に対する反乱を記念する品」と説明していたが、ラカタン(ラカタン無限帝国 / ラカタ)とはレジェンズの世界線において、共和国が誕生するずっと以前に初の銀河間政府を作り上げた種族である。彼らはフォースの力を用いて強大な力を得た種族で、スターウォーズ銀河の成立に係る重要種族であるが、カノン作品群で言及されたのは今回が初で、おそらく今後はカノンの世界線にも導入されると思われる。
- スピンオフ作品で登場することの多い帝国保安局(ISB)だが、コルサントにあるISB本部がはじめて映像作品で登場した。
- 帝国保安局の会合で、スカリフへの貨物輸送が活発化していると言及されているが、それはこいつのせいである。(建造場所はスカリフ軌道上)
- ルーセンの店にあるマンダロリアンのアーマーがどうみてもこの人の兜。