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機甲虫隊ビートラスの編集履歴

2022-10-22 17:31:29 バージョン

機甲虫隊ビートラス

きこうちゅうたいびーとらす

機甲虫隊ビートラスとは、タカトクトイスから発売された変形ロボット玩具。

概要

1984年タカトクトイスが企画した虫から変形するロボットシリーズ。プラモデル展開は今井科学が担当した。

タカトクトイス倒産後、金型はハズブロにわたり、トランスフォーマーのシリーズとなった。

設定

アートミックにより、販売当時に作品設定が為されている。


地下100mの異次元に存在する、地下都市コムン。

そこには平和的なエキムと、好戦的なガイムという種族が共存していた。

地上人による地下資源の採掘と奪取により、自然のバランスが崩れ、ガイムは地上支配のために侵略活動を開始。

それを防がんと、エキムも五人の戦士が昆虫型マシンを駆り、ガイムを追って地上へと向かう。

ここに、エキムたち「ビートラス」と、ガイムとの戦いが始まった。


登場マシン

各ビートマシンは、初期設定では「本物の昆虫に変形する、生物感のあるデザイン」が為されていた。後に低年齢層にアピールするため、硬質的かつロボット的なデザインに処理される。

玩具はタカトクトイスから、プラキットは今井科学から、それぞれ発売された。

ビート・ガドル

重装備白兵戦用。

ビートラス隊のリーダー、カリムが搭乗。カブトムシ型に変形する主役メカ。剣「ガドルソード」専用銃「ガドルショット」が武器。

ガイムとの戦いでカリムが落命後は、地上人の主人公・大地守が代わりに搭乗する。

玩具は甲虫同様に翼が開き、飛行形態をとれる。また、昆虫形体「ビート・モービル」、人型「ビート・アタッカー」以外にも、ガウォークに似た「ビート・ホバー」形態にもなれる。

パワーアップ形体である、ヘラクレスオオカブトに変形する「ヘラクレス・ガドル」も存在する。

後にトランスフォーマーで、デストロン側のデラックス・インセクトロン「射撃手バラージ」としてリペイントされる。

ビート・クガル

重武装突撃戦用。

ビートラス隊サブリーダー、カルマが搭乗。クワガタムシ型に変形する。武器は槍「クガル・ダガー」専用銃「クガル・ショット」。

変形パターンがガドルと異なるため、玩具はガドルのように前翅を甲虫類のように開く事ができない。また、ビート・ホバー形態もとれない。

パワーアップ形体である「ハイパー・クガル」というバリエーションが存在。モチーフとなったクワガタムシは不明。

今井からのプラキットは未発売になっている。

デラックス・インセクトロン「盗賊チョップ・ショップ」として後にリペイントされる。

ビート・セグナ

偵察電子戦用。

ビートラス隊の、穏やかな性格の巨漢・トルモが搭乗。セミ型に変形する。武器は手斧の「セグナ・トマホーク」専用銃「セグナ・ショット」。

セミ形体および人型でも翼を広げる事が可能。ホバー形態は、多少無理があるが再現可能。

デラックス・インセクトロンでは、「心理戦闘兵ヴェノム」としてリペイントされる。

ビート・バダム

機動迎撃戦闘用。

ビートラス隊最年少の少年、キルロが搭乗。バッタ型に変形する。武器は盾「バダム・シールド」専用銃「バダム・ショット」。

バッタに変形する。ホバー形態は形状から不可能。ボディカラーは、パッケージなどでは緑色だが、実際の玩具、および今井のプラモ版では、茶色系でまとめられている。

後に今井のプラモが「昆虫ロボ」として再販された際には、緑色の成形色に変更された。

デラックス・インセクトロンでは「戦士ランサック」としてリペイントされる。

ちなみに後年、トランスフォーマーレガシーでは、インセクトロン・キックバックのリペイントとして、ランサックも発売されている。

ビート・パピル

小型情報処理用。

ビートラス紅一点で、カリムの妹であるラミルが搭乗。テントウムシ型に変形する。

玩具およびプラモデルは発売しておらず、武器も設定されていない。設定画では、メカ少女のようなビートアタッカー形体を有する。

なお、「ビートセブン」に改題され、発売された塗り絵では「ビート・レイデ」という名称になっており、ビート・パピルは蝶から変形する別のビートマシンの名称になっている。

パピルの他、蝶型、カミキリムシ型などのビートマシンが存在するらしいが、詳細は不明。

下記ビートセブン版も参照。

ガイム側のメカ

こちらは、設定上存在するのみで、玩具など立体物は無し。「てれびくん」掲載のコミカライズや塗り絵などに登場している。

  • スパイドゥ

蜘蛛型のガイムメカ。

  • スコルピオ

サソリ型ガイムメカ。

  • ディマンティス

カマキリ型のガイムメカ。

  • グレート・ガイム

ガイムの首領。人型のデザインは残されているが、変形機能の有無は不明。

販売・展開

今井のプラキット版、ガドル、セグナ、バダムが発売。後に、今井の別シリーズ「昆虫ロボ」のプラモシリーズで再販される。

販売当時、販促の役割も兼ねて児童向け雑誌「てれびくん」誌上にて、宮尾岳氏によるコミカライズも連載される(当時の宮尾氏は、アートミックの社員だった)。ガイム側のメカなども登場し、世界観を広げるのに一役買った。

また、後に栄光社から塗り絵が発売。

ビートセブン

後年には、ショウワノートから「ビートセブン」と改題され、塗り絵が発売している。

こちらはパイロットは描かれていないが、エキム側のビートセブンは蝶および蛍を加えた全7種、ガイム側は虫・昆虫型(非人間型。変形機能の有無は不明)メカ全15種が設定されている。

ビートセブン版では、ガドルは青系、クガルはブラウン系、バダムは緑系にカラーを変更。

ビート・パピルは蝶から変形すると思われるロボの名称になり、元のパピルは「ビート・レイデ」という名称に変更されている。

他に、ホタル型から変形する「ビート・ビガル」が加わっている。

ガイム側は、以下の15種。

1:しれいかん・スパイドゥ(蜘蛛)

2:ふくかん・スコピオム(サソリ)

3:キ゚マーラ(カマキリ)

4:バーチム(ハチ)

5:シロアンドゥ(シロアリ)

6:ギブリー(ゴキブリ)

7:ギンバーム(ハエ)

8:ジゴリアス(アリジゴク)

9:バザムード(ハサミムシ)

10:モスギドゥ(蚊)

11:カマドゥム(カマドウマ)

12:ガミキラム(カミキリムシ)

13:ガデム(ムカデ)

14:ガモス(蛾)

15:ダガードゥ(タガメ)

塗り絵の他には、ジグソーパズルも発売された。


余談

後年に「デラックス・インセクトロン(インセクティコン)」として転生したトランスフォーマーでは、後のシリーズで動物に変形する「ビーストウォーズ」を展開。そのラインナップには、デストロンことプレダコン側に「インセクティコン(クワガイガー)」が加わっている。

同モチーフでは、後にトランスメタルで、メカクワガタに変形する「スケァレム」も存在。

当初はビートラスも、生物としての甲虫・昆虫がロボットに変形するというコンセプトだったため、その初期設定のままで製品化していたら、ビーストウォーズを先取りした存在になっていたかもしれない。

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