概要
第10回電撃ゲーム小説大賞(現:電撃小説大賞)〈大賞〉受賞。
当初、出版社はハードカバーでの出版を望んだが、電撃小説大賞の大賞を受賞したため文庫として出さざるを得なかったという経緯を持つ。
電撃文庫版ではサブタイトル「wish on my precious」が付く。イラストは昭次。
その後、大幅な改稿と後日談を加えたハードカバーが出版された(さらにその後、角川文庫から”ハードカバーの文庫版”が出版された)。
ストーリー
塩が世界を埋め尽くす塩害の時代。塩は着々と街を飲み込み、社会を崩壊させようとしていた。
その崩壊寸前の東京で暮らす男と少女。男の名は秋庭、少女の名は真奈。静かに暮らす二人の前を、さまざまな人々が行き過ぎる。あるときは穏やかに、あるときは烈しく、あるときは浅ましく。それを見送りながら、二人の中で何かが変わり始めていた。
そして―――「世界とか、救ってみたくない?」。
そそのかすように囁く男が、二人に運命を連れてくる。