概要
新世紀GPXサイバーフォーミュラSAGAに登場するサイバーマシン。
マシン概要
型番はNPー1。名雲京志郞のチームが 兄 名雲征が制作した機体を雛型に AOIの研究開発部門で製作したサイバーマシン。
凰呀と同様の多段変形機構を持ち、サ-キットモード、エアロモード、エアロブーストモード、3モードの変形可能。変形機構についてはレアメタルを使用し、高速度での変形が無理なく行える。
車軸配置は、前4輪・後4輪の8輪仕様であり、エクスペリオンなどの過去のアオイのCF車と共通性は少ない。
これは、元々が旋回性能が過敏で扱い辛いスーパーアスラーダ系から派生した試作車両をベースに後輪2輪を追加することでややおとなし目の方向にデチューンを施す改修が行われて誕生したことに由来する仕様。
搭載サイバーシステムは フィル専用がバイオコンピューター、加賀専用が従来型ハイパーニューロコンピューターと制御システムと、外観も大きく異なっていた。
サイバーシステム概要
高性能ではあったものの、いかなるドライバーも対応できずに事故を頻繁させた凰呀の経験から「ドライバーが対応できないなら バイオコンピューターがドライバーをもコントロールすれば良い」という方針に至り、レース中の一切の判断を機械に委ね、神経薬αニューロを投与した専任ドライバーをCSが制御する機能を搭載。
これによりミスの発生を排除できドライバーの操縦では不可能なミスの無い最速の走りを再現。(加賀typeは従来のCSだったため フィルtypeほどの速さは無く、他よりやや速い程度でしか無い)。
レースでの実績と不正発覚
シーズン開幕当初から他のマシンを圧倒する速さを見せ連勝を続けたが、その実態は高性能の代償として人間が乗ることはほぼ無視されベテランの加賀が「ここまで運転しづらいマシンは初めて」とこぼすほどピーキーなマシンであり、ドライバーの技量という人間の能力に頼らずCSがドライバを支配する一種のロボットと化すことでのみ真価を発揮し、もはやドライバはレースマシンとしての体裁を整えるための存在でしか無いという人間が乗るレースマシンとしては到底許されざるものであった。
おまけに、ドライバーへのドーピング処置及びCSがドライバを支配する傀儡システムは明確なレギュレーション違反であり、第11戦で日本GPでの暴走(実際はCSの指示による意図的なもの)で不正が発覚。発覚後はフィル・フリッツは失格処分と全ポイント剥奪 (加賀は傀儡システム非搭載&ドーピング未処置だったためポイント剥奪を免れる)。AOIはZipも含め1年の出場停止処分となり、復帰後は片落ちした機体での参加となった。
この前代未聞のCF界始まって以来の最大不祥事は以降アルザード事件と呼ばれる様になる。
原型機
凰呀 ANー21
当機の原型となった前4輪後2輪の6輪車両で名雲京志郞のチームが 兄 名雲征が制作した試作車両の3号機を改良して完成させたもの。バイオコンピュータCS搭載により圧倒的性能を誇ったが非常に不安定でコースを安定して走らせることすら困難なため完成当初は実戦投入を見送られる。
しかし、2022年にアルザード事件の制裁が解かれて復帰したアオイには、2年前に制作された旧型のエクスペリオンZ/A−10しか走れるマシンが存在せず大苦戦。その打開策を模索していた加賀に名雲がこのマシンの存在と所在を教えられたことで、実戦導入に踏み切ることとなる。
後継車
アルザード NP-2
同車の直接の後継車両。2023年に投入。
バイオコンピュータ未搭載の加賀車のアップデート版で、外観上は前作前モデルと同仕様の8輪仕様車。アニメ作品にはsin最終話のエピローグから登場。
イグザード(EX-ZARD ) Z/A-11
アルザードNP-2に代わって2023年途中で投入された新型車両。名称の「EX-ZARD」はアルザード(AL-ZARD)を超える物、の意。
空力デザインで前モデルのイメージを引き継ぎつつも基本の車両仕様は前モデルの8輪仕様から一転、前部2輪+後部4輪のスペリオン系に近い仕様となった。アニメ作品には未登場でゲーム『Road to the Infinity 2』以降に登場。