概要
南極海に生息するオキアミの仲間。エビっぽいがオキアミ目という別のグループに属し、体長5~6センチとオキアミ類としては比較的大型の種。
南極海全域に高密度に生息し、個体数として数百兆匹、重さにすると数十億トンと、単一種としては最大のバイオマス(生物体量)を誇る。世界最大の動物として知られるシロナガスクジラをはじめ、ペンギン、カニクイアザラシなど多くの南極の動物に食われることで彼らの繁栄に貢献している。元々凄まじい数がいるため鯨に食われまくってもびくともしない。
1972年以降、漁業の対象にもなっており、当初は釣り餌や養殖魚の餌だったが、現在は魚肉ソーセージなどの原料として加工されるほか、サクラエビの代用品として流通している。現在のナンキョクオキアミ漁獲量は資源量に比べ極めて小さいため、乱獲による枯渇の心配は少ないとされている。