左足ブレーキ
ひだりあしぶれーき
主に自動車のブレーキペダルを左足で操作するドラテクのこと。
公道ではAT車のブレーキとアクセルの踏み間違い防止に効果があるとされていた時期があり、今も年配者で時々使っている人がいる。しかし実際には急減速等の際にペダルから離さず右足を踏ん張ってしまいアクセルをべた踏みしてしまう、レイアウト上操作ミスが起きやすいといったデメリットがある割に特に実行するメリットも薄いことが分かっており、自動車学校でもインターネットでも推奨されていない。
一方これがレースとなると話が違い、スーパーチャージャーやターボなどで出力を稼いでいるエンジンは、エンジン回転数が一旦落ちると再び上がるのに時間を要する傾向がある。これで発生するタイムラグはコンマ秒単位を争うレースでは致命的なため、ブレーキとアクセルを同時に踏んでエンジンの出力を的確にコントロールして回転数を維持する必要がある。
アクセルとブレーキを同時に操作する技術には右足の踵でアクセルを踏みつま先でブレーキを踏む「ヒール・アンド・トゥー」もあるが、こちらは減速時のシフトチェンジで回転数を合わせる技術で、加重移動や姿勢制御といった減速が主目的の場合は左足ブレーキを用いる。
特にジムカーナやF1などでは左足ブレーキを実践するドライバーが多い。
また、量産車と異なりペダルレイアウトを左足ブレーキに合わせて弄っている車両が多く、バケットシートとフルハーネス等で踏ん張らなくとも減速等に耐えることが出来るようになっているという変更点もある。
レーシングカートにおいてはステアリングシャフト等に遮られて物理的に右足ブレーキがそもそも不可能なために左足ブレーキが必須となっている。それが理由でカート上がりの四輪ドライバーは左足ブレーキを行う事が多い。
もしかして→小柏カイ
ちなみにバイクは基本的に左足はギアチェンジ用シフトレバーとなっているため、構造上左足ブレーキは不可能である(代わりに右足ブレーキしながら右手のアクセルを開けることで、上述のようなブレーキと回転数維持を同時に行う)。
ただし大昔のイギリスのバイクでは、右がギアチェンジ・左足がブレーキという方式が採用されていたため、逆に左足ブレーキが必須となっていた。