CV:野中藍
性格
京都弁で話す、おっとりとした大和撫子だが、時々金槌でツッコミを入れる(学園長やネギ・スプリングフィールドを叩いたこともある)。成績は比較的優秀で、家事全般を得意とする。非常に天然かつおおらかな性格で、ネギが杖で飛行していたのを目撃した際もネギの「映画のCGと同じ」との苦しい言い訳に素直にも納得していたほど。修学旅行の事件以降は、他人を救うために魔法使いを目指す決心をする。
人間関係のトラブルには多少弱い一面がある。中等部に入って再会した桜咲刹那が自分と距離を置いた態度をとった時には、具体的な行動を起こせないまま3年生の春までその微妙な関係を引きずることになった。また学園祭において、綾瀬夕映が親友宮崎のどかと同じくネギを好きになってしまったことを知った際に、深刻な三角関係を想像した挙げ句のどかと鉢合わせて言葉に詰まってしまった。
その一方で、夏休み、湘南海岸でのネギま部(仮)合宿の際は、アーニャの嘘を見破るためにネギの姉であるネカネ・スプリングフィールドに、テキパキとした動作で国際電話で確認を取ってアーニャをからかい、宿の大広間に泊まる際にはネギが寝惚けて隣の人に抱きつく癖を皆に暴露してネギ争奪戦を誘発させるなど、人の慌てる様を楽しむ面もある。
生い立ち
学園長近衛近右衛門を祖父、関西呪術協会の長近衛詠春を父に持つ。京都にある実家は関西呪術協会の本部も兼ねており、雪広あやかに匹敵するお嬢様。麻帆良学園には父の意向で初等部のころに転校して来た。近衛家という家は実在し、藤原北家の流れを汲む五摂家の1つに数えられる名門で、本作中呪文詠唱時に藤原朝臣近衛木乃香と唱えていることから設定として使用しているようである。
人間関係
クラスの書記。ネギま部(仮)でも、書記の役職についている。占い研究部と図書館探検部に所属するが、夕映、のどか、ハルナの三名を除く他の部員と行動することは少ない。寮では神楽坂明日菜、ネギ(居候)と同室である。ネギに対しては、弟の様に接している。
幼少のころからの遊び相手であった刹那に対して好意を抱いており、従者として距離を置くようになった刹那の態度に人知れず苦悩していたが、修学旅行以後は以前に近い友人関係を取り戻し、ともに行動することも多くなっている。それに伴い彼女を愛称の「せっちゃん」と呼ぶ機会が増えるが、逆に刹那から自分の愛称である「このちゃん」と呼ばれることは少ない。自分に魔法使いとしての潜在的な才能があることを知ってからは、自らを契約主として刹那と仮契約を結びたいと願い、252時間目に実行した。
毎朝明日菜やネギ、刹那と共に登校しており、彼らの俊足に合わせるためにローラーブレードを使用している。
能力
父・詠春の「普通の女の子として暮らしてほしい」という意向により本人は知らずにいたが、実は極東最強の魔力の持ち主(その容量はナギ・スプリングフィールドをも凌ぐほど)であり、修練次第では世界屈指の治癒術者としてマギステル・マギを目指すことも可能なほどとされる。
修学旅行で自分が魔法使いであることを知った後、エヴァンジェリン・A・K・マクダウェルの特訓を受けその成果もあり、簡単な治癒魔法や初歩魔法を使えるようになっている。治癒魔法に関して、いずれは自分の力でいかなる負傷も治せる様になることを目指しており、ネギの故郷の人たちも治したいと思っている。
アーティファクト
明日菜のパクティオーカードを見て、カード欲しさに自身も仮契約したいと考えていた(1度ほっぺたへのキスで「スカカード」が出ている)。単行本第6巻の修学旅行編にて、フェイトら関西呪術協会との戦闘でダメージを受けたネギを治癒するため、仮契約を結んでいる。
アーティファクトの名称は「コチノヒオウギ(東風の檜扇、FLABELLUM EURI)」と「ハエノスエヒロ(南風の末広、FLABELLUM AUSTRALE)」。称号は「癒しなす姫君」。
二種類の扇子と狩衣の衣装のセット。アーティファクトの本体は狩衣ではなく扇子の方であるが、狩衣は魔法的な防御効果を持つ浄衣でもある(狩衣は本来男性用の衣服であるが、女性用である十二単では非常に動きにくくなってしまうための措置であるらしい)。他にもいくつかのコスチュームを登録してコスプレ的な使い方も可能。
扇子は双方で異なる形状をしており、それぞれ異なった能力を持つ。「コチノヒオウギ」(木製の薄板を絹糸で束ねている方)には3分以内に受けた即死以外の怪我を完治させる能力が、「ハエノスエヒロ」(紙製の扇面と扇骨を組んでいるほう)には30分以内に発症した怪我以外の異常を治療する能力が備わっている。ただし重傷の被治療者に「コチノヒオウギ」を使用する場合は、触れられる距離まで接近しなければならず、治癒に際して被治療者には苦痛を伴う。この際膨大な魔力が流し込まれるため、治療後に過度の魔力によって熱病のような症状が起きる場合もある。また、完全治癒は1日1回しかできない。